ソ連側は不可抗力でスウェーデン海域に流されたと主張。だが、スウェーデン側は、ソ連が意図的に侵入したと考えた。スウェーデンの調査でソ連の潜水艦が核武装している可能性が示唆されたからだ。
その後何年もスウェーデンはソ連への警戒を解かなかった。領海からは不可解な水中の信号や音声が続いており、ソ連の潜水艦が潜んでいる疑惑が払しょくできなかったのだ。
事実ロシアとスウェーデンは一触即発の状態となったが、実はその原因は、意外なものにあった。
領海内で座礁したソ連の潜水艦U-137に対し、スウェーデン国防調査局がガンマ線分光器を使って、秘かに放射線物質の測定を行ったところ、艦内にウラン238と思われる反応があった。
この潜水艦は国際水域に戻ったが、スウェーデン政府はその後も警戒心を解かなかった。ソ連の潜水艦がまだ近くの領内にいると確信していたのだ。
というのも、不可解な水中の信号や音声を拾うようになったからだ。1982年、スウェーデンの潜水艦や船舶、ヘリコプターまでが一ヶ月に渡ってこの謎の音源を突き止めようと出動したが、空振りに終わった。
スウェーデンの疑心暗鬼は、それから15年に渡って続いた。不可解なシグナルをとらえるたびに捜索に出たが、海面が泡立っているだけで、ほかにはなにも見つからない。
もちろん、スウェーデンは侵略を心配していたが、冷戦時代も終わっているのに、相変わらず続くこのシグナルはいったいなんなのか、皆目わからなかった。ソ連がしつこく挑発行為を続けているのだろうか?
1996年、南デンマーク大学の教授、マグナス・ウォールバーグが、この奇妙なシグナルの調査に関わることになった。
「私たちは、ストックホルムのベルゲン海軍基地の地下にある秘密の部屋に連れてこられました」2012年、ウォールバーグは語った。「高官たちが居並ぶ中で座らされ、例のシグナル音を聞かされました。民間人がこの音を聞いたのは、このときが初めてでしょう」
ウォールバーグは、よく映画などで聞かされる、潜水艦が検知されたときのピューンという音か、スクリューのノイズが聞こえるのではないかと思っていたという。
実際の音は、そのいずれとも違いました。まるで誰かがベーコンを揚げているいるような音だったのです。小さな空気の泡のようなものが水中に放出されるような音でした
ウォールバーグらは、政府が原子力潜水艦だと思い込むほどの規模で泡を発生させているものがなんなのかを、突き止める調査を始めた。
そしてついに、シグナル音の正体が明らかとなる。
それはニシンが原因だったことがわかりました。ニシンは浮き袋を持っていて、それは肛門の管につながっています。
これは、ニシン独特のなんともユニークな構造で、ニシンは驚いたときなどに、この浮き袋を絞って縮めることができ、そのときに肛門の穴から小さな泡が出てくることがあるのです。つまりオナラです
ニシンは、大きさ数平方キロメートル、深さ20メートルにもなる巨大な群れで泳ぐ。近くに彼らを怖がらせるなにか──例えば腹をすかせたサバの群れや、ロシアのスパイを警戒するスウェーデンの潜水艦がいたら、ニシンが大量のガスを発生させる可能性がある。
この説を実証するために、ウォールバーグはニシンを持ち込んで、圧力をかけてみた。すると確かに音を発したのだ。海軍で聞かされた音声と比べてみると、その音と完全に一致した。
スウェーデンの領土が、ロシアに侵略される脅威はなかったことがわかったのは良かったが、10年以上も魚のオナラを追いかけて、船舶やヘリを展開していたことは、なんとも悲しい。
すべては魚のオナラのせいだったとわかって以来、スウェーデン海域への敵対的侵入者の報告はまったくない。
以下ソース
http://karapaia.com/archives/52296804.html
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