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https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20170428-00000072-sasahi-pol
(略
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「これまでの私への誹謗中傷とは異なり、社会的評価を傷つけるものです」
精神科医の香山リカさんは、怒りを隠せない。
3月13日、香山さんは日本文化チャンネル桜(以下、チャンネル桜)と、同社のインターネット上のテレビ番組「沖縄の声」のキャスター栗秋琢磨氏ら3人に計500万円の損害賠償を求め、東京地裁に提訴した。
訴状などによれば、昨年10月、栗秋氏らは、沖縄県東村高江で機動隊員が「土人」と発言した問題を香山さんがツイッターでつぶやいた件を番組内で取り上げ、
香山さんに対し「どうもこの方の勤め先に、監査が入ったんですよ」と香山さんが医師法に違反したと言い、「守秘義務を一部でも漏らしたんじゃないか」などと発言したとしている。
「私が勤務している医療機関への保健所からの監査の事実も、守秘義務を破ったこともありません」(香山さん)
●何の根拠もないデマ
そもそも、保健所が「医師法違反」「守秘義務違反」の疑いで医療機関に監査に入ることなどありえない。
これまで香山さんはネット上で多くの侮辱的な言葉を浴びせられてきたが、今回は看過できないという。
「医師法に違反した医師という評判が拡散され定着していけば、医師としての社会的評価が下がることになります」
香山さんの代理人、小倉秀夫弁護士は指摘する。
「チャンネル桜側は、香山さんが医師法に違反したとか、職場に保健所が監査に入ったと番組内で発言すれば、ネットを通じて拡散することを予見できた」
事実、ネット上には「香山リカの勤務先に監査(医師法違反)が入ったという情報あり」など、違法行為をしているという趣旨の情報が拡散している。
香山さんが提訴に踏み切った理由はあと一つ。「チャンネル桜」とメディアを名乗る組織が制作した番組が「ウソ」を言っている点だ。
「メディアを名乗りながら、裏づけ取材も行わず、事実を捻じ曲げ適当にでっちあげた。個人を貶めるためのデマには何の根拠も実態もないものであることを明らかにしたい」
提訴に対しチャンネル桜は、こうコメントした。
「受けて立ちます」
第1回口頭弁論は、5月11日に開かれる。
おしまい。