Nintendo Switch向け『One Strike一騎打ち』が著作権侵害により販売が一時停止。“そのまま”なBGMが原因で配信ストップ
https://automaton-media.com/articles/newsjp/20181109-79403/
ポーランドに拠点を置くパブリッシャーQubicGamesは先月10月19日、Nintendo Switch向けに販売していた『One Strike一騎打ち』をニンテンドーeショップから取り下げた。
同作は、そのおよそ1週間前の10月11日に配信開始されたばかり。QubicGamesは配信停止の理由について、ゲーム内で使用されていたBGMの一部に
著作権侵害に関わる内容が含まれていたと発表している。
今回、本作が配信停止となった経緯について、弊誌が販売元のQubicGamesにうかがったところ、本作の「たたかいのきろく」メニューにて流れる音楽が、
別のゲーム作品で使用されていた音楽と同じではないかと、日本のプレイヤーからメールやTwitterを通じて連絡を受けたことがきっかけだったという。
そのゲーム作品について同社は「1990年に日本で発売されたゲーム」と述べるのみだったが、
具体的にはコナミからファミコン向けに発売されたRPG『魍魎戦記MADARA』のことのようだ。
以下に問題となった『One Strike一騎打ち』の楽曲と、『魍魎戦記MADARA』の該当楽曲を掲載するので聴き比べてみてほしい。
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このふたつの楽曲を比較すると、「影響が感じられる」「フレーズが似ている」といったレベルではなく、同一と言っても差し支えないほど一致していることが分かるだろう。
しかし、なぜこのようなことが起こったのか。QubicGamesによると、開発元のRetro Reactorは、本作に収録する楽曲は外部に制作を依頼したそうで、
そこに雇われた何人かの作曲家が手がけた各楽曲がRetro Reactorに納品されていた。
そして、今回の問題が発覚して調査をおこなったところ、原因はすぐに判明。雇われた作曲家のひとりが、本作のために自身が手がけた新曲だと偽り、
『魍魎戦記MADARA』の楽曲を拝借し提供していたのだ。
これを受けてQubicGamesは、即座に本作の配信停止の手続きをおこない、また既に購入していたユーザー向けには該当楽曲を削除するパッチを配信することとなった。
なお、Steam版でもパッチにて楽曲が変更されたが、こちらはRetro Reactorが自主販売しており、同スタジオの判断で現在も販売が継続されている。
販売停止中のNintendo Switch版『One Strike一騎打ち』について、販売元QubicGamesは可能な限り早く販売を再開したいと述べている。
ただ、現時点では具体的な時期は決定していないとのこと。またこれとは別に、開発元Retro Reactorは本作向けの追加キャラクターを複数開発中。
そのひとりとして、金棒を振るう鬼のキャラクターが公開されている。
QubicGamesは、本作の販売再開時には、その新キャラクターの内のひとりは(ゲーム内に登場する)準備できている可能性があるだろうとしている。
今回は思わぬトラブルに巻き込まれてしまったが、近く販売再開されることを期待したい。