ビール低迷、原因は「とりあえず生」 キリンHD社長
業界全体の出荷量が14年連続で前年を下回る状況が続くビール類市場。この中で、新ジャンルビール類「本麒麟」のヒットにより、2018年は一人勝ちとなったのがキリンビールだ。
しかし、同社を中核とするキリンホールディングス(HD)の磯崎功典(いそざき・よしのり)社長は「これからは、ビール類と食事の組み合わせなどを考えた売り方をしていかないと、
市場の回復は期待できない」と、かぶとの緒を締める。
これまでの飲食店のメニューには「生・中」とか「生・大」としか書いていなかった。これがビールの魅力を落としてきた要因の一つになっていると私は考えています。
昔はそれでよかったかもしれないけれど、世の中が豊かに、個性化してきた中ではこれではだめです。少子高齢化だの、若い人があまり酒を飲まなくなってきているなどと言って
いますが、ビールの市場が縮小したことには、ビール会社の責任もあります。「とりあえず生!」にただ応え、同じようなタイプのビールをいろいろと出して、価格競争だけ。これで
はいけませんね。これからは「この料理には、このビールをいかがですか」といった売り方をしていかなければいけない。そういうふうにしていくことで、もう一度ビールに振り向いて
もらえるようにすることが大切ですね。
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