
https://news.goo.ne.jp/article/mainichi/nation/mainichi-20191211k0000m040128000c.html
六甲アイランド高の転落事故「教諭らの退学示唆」が要因 第三者委認定
神戸市東灘区の市立六甲アイランド高校で2017年12月、当時1年だった男子生徒(18)が教諭の指導後に校舎から飛び降り、重傷を負った問題で、市教委の調査委員会(委員長=折出健二・愛知教育大名誉教授)は11日、調査報告書をまとめた。退学処分をほのめかすなど、教諭らが指導中に不適切な言動をしたことが飛び降りる要因になったと認定した。
調査報告書によると、男子生徒は同級生に悪口を言ういじめをしたことやツイッターでのトラブルを理由に、17年12月21、22日に計16時間、校内のカウンセリングルームで指導を受けた。生徒指導担当の男性教諭らに監視され、繰り返し反省を迫られ、反省文を書かされた。
男子生徒は21日の指導後に無料通信アプリ「LINE(ライン)」で「退学になったら死ぬ予定だから」と同級生に送信し、22日夕方の指導終了後、校舎5階から飛び降り、一時意識不明となった。代理人弁護士によると、後遺症のため、今も歩くのに支障があるという。
調査委は、教諭らが退学処分を示唆する発言をしたことなどが不適切だったと認定。他に男子生徒が自殺を考えるような事情がないことから、指導が飛び降りの要因になったと判断した。
男子生徒の家族が市に調査を依頼し、市教委が大学教授や精神科医、弁護士の計5人からなる委員会を設置。今年7月以降に15回の会合を開いた。