「スマホみると私の悪口ばかり」 森会長が新年あいさつ
今夏に1年延期となった東京オリンピック(五輪)・パラリンピックの大会組織委員会の森喜朗会長は12日、新年の職員向けのあいさつで「春が来ないことはない。最大の難関を突破するように頑張りましょう」と呼びかけた。新型コロナウイルスの感染拡大で約200日後に迫る大会開催を危ぶむ声も高まる中「ここで私が考え込んだり、たじろいだり、もし心の中に多少の迷いがあったら、全てに影響してくる。あくまで進めていかないとならん。淡々と予定通り、進めていくという以外にお答えする方法はない」と述べた。
森会長は年頭あいさつで「家内がスマホをみると、私の悪口ばかりだったそうだ。菅さん(菅義偉首相)以上だった。長い人生で初めて。森内閣(2000〜01年)でもこんなにひどくなかった」と話した。
■世論調査、「来夏に開催」は30% 「中止」・再延期」は…
朝日新聞社の昨年12月の世論調査では「来夏に開催するのがよい」とする声が30%だったのに対し、「中止」が32%、「再延期」が33%だった。1月7日には緊急事態宣言が出て、大会への懐疑論がインターネットなどで高まっている。職員向けあいさつの後に東京都内で講演した森会長はこうした世論の反応について、「コロナの騒ぎの中で五輪をやるかどうかと聞いたら、答えようがない。今の時期に聞いたらこういう数字が出る。それでも6割は中止じゃないことはうれしい」と述べた。ただ、再延期については「不可能。各省庁から出向している人たちの人生がある。お金の問題ではない」ときっぱり否定した。
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