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海江田三郎 ★
2016/02/17(水) 09:48:08.56 ID:CAP_USER
http://www.4gamer.net/games/238/G023885/20160216028/
山本一郎です。最近はどこぞから送り込まれたキッズ達を相手に楽しい日々を過ごしておりましたが,皆様はお元気ですか。
ちょうど1か月ほど前に,2016年年末年始に行われたCygamesの大ヒットコンテンツ「グランブルーファンタジー」
のテレビ広告やガチャについての騒動と,消費者行政方面の見通しについて議論を整理した記事を書きました。
(中略)
長田氏:
でも海外の消費者団体の方とお話することがありまして,そこでですね,日本ではなぜ,ガチャが認められているんですか,
不公平じゃないですか,って指摘されることがあるんです。
山本:
海外製のアプリでも,日本のソシャゲ成功事例をまねてガチャを導入している作品がありますが,
基本的には賭博に該当する可能性があるのでNGだと判断するメーカーは多いようですね。
(中略)
長田氏:
それに,消費者行政の側も,必ずしもソーシャルゲームに詳しい人たちが多いわけではありませんからね。
職員が勉強のために自腹でゲームしてたり(笑)。
山本:
仕事のために課金兵になるわけですか(笑)。
長田氏:
でも彼らも面白いことを言うんです。最初に数百円を払うのに物凄い抵抗があって,ここでお金を使っちゃ
いけないんじゃないか,ハマったら大変なことになるんじゃないかと思うらしいのですが,一度課金してみると,
次から躊躇しなくなるようなのです(笑)。
山本:
良くご存知で(笑)。ソシャゲ運営会社はそれを良く分かっているので,最初は100円で結構おいしいアイテムを売ったり,
低価格で高額ガチャを回せたりする仕組みを用意して,課金やガチャに対する抵抗感を下げるのです。定期的に,
割引でガチャを引けるキャンペーンをやったりして,課金率を維持する仕組みをあれこれ運営で考えるのが
「腕」だと思われている節がありますね。
長田氏:
まあ(笑)。
山本:
なのでソシャゲ全体でいうなら,コンプガチャ問題で業界全体のトラブルになったあと,ガチャでの供出割合を下げた
目玉キャラクターやアイテムでガチャを回させようとする,誇大広告やおとり広告を前提とした優良誤認を促す仕組みが
一般化したように思うのです。
長田氏:
出る確率がほぼゼロなのに,出るまでガチャを回させたいという仕組みですね。
山本:
警察庁がソシャゲ方面に関心を持つ理由も,これって「射幸心を煽るビジネス」だと思ったからだと思います。
長田氏:
パチンコ的な。
山本:
はい。建前では,ぱちんこ行政は「ホールが供出していいのはお菓子や圧力鍋などの商品に限る」わけです。
よくぱちんこ業界批判で出ます三店方式※というのは,警察「黙認」の換金手段です。
広く一般化してしまったので建前と実情が乖離しているのが問題ですが,裏を返せば,ソシャゲで出るキャラやアイテム
もぱちんこの店舗における景品と変わらない以上,射幸性を抑えてほしいという話になれば風営法で,という議論になります。
※「パチンコの玉を景品と交換する」(ホール),「景品と現金を交換する」(換金所),「換金所から景品を買い取ってホールに卸す」(問屋)という“独立した”3つの店が行うパチンコ独自の営業形態。
長田氏:
どうやったら問題が解決できるのか,法律論はずいぶん前から議論し,検討を重ねてきました。いまある法律や
ガイドラインの変更で消費者の被害が収まらないならば,法律の改正やソーシャルゲーム新法も必要になるんじゃないか,
という主張は当然ありますね。
意外と気づかない「消費者被害」と対処策とは
山本:
はい。そのためにはまずプレイヤーが,「こういう変な運営をゲーム会社にされた」という報告をしっかり
消費者窓口にすることが必要なんじゃないかと思うんですよ。
長田氏: そうなんですよね。法律改正も含めた調査や検討は,消費生活センターなどへの相談件数など,具体的な数字が増えれば優先順位が上がることが多くあります。
山本: やはりそういう感じですか。
山本一郎です。最近はどこぞから送り込まれたキッズ達を相手に楽しい日々を過ごしておりましたが,皆様はお元気ですか。
ちょうど1か月ほど前に,2016年年末年始に行われたCygamesの大ヒットコンテンツ「グランブルーファンタジー」
のテレビ広告やガチャについての騒動と,消費者行政方面の見通しについて議論を整理した記事を書きました。
(中略)
長田氏:
でも海外の消費者団体の方とお話することがありまして,そこでですね,日本ではなぜ,ガチャが認められているんですか,
不公平じゃないですか,って指摘されることがあるんです。
山本:
海外製のアプリでも,日本のソシャゲ成功事例をまねてガチャを導入している作品がありますが,
基本的には賭博に該当する可能性があるのでNGだと判断するメーカーは多いようですね。
(中略)
長田氏:
それに,消費者行政の側も,必ずしもソーシャルゲームに詳しい人たちが多いわけではありませんからね。
職員が勉強のために自腹でゲームしてたり(笑)。
山本:
仕事のために課金兵になるわけですか(笑)。
長田氏:
でも彼らも面白いことを言うんです。最初に数百円を払うのに物凄い抵抗があって,ここでお金を使っちゃ
いけないんじゃないか,ハマったら大変なことになるんじゃないかと思うらしいのですが,一度課金してみると,
次から躊躇しなくなるようなのです(笑)。
山本:
良くご存知で(笑)。ソシャゲ運営会社はそれを良く分かっているので,最初は100円で結構おいしいアイテムを売ったり,
低価格で高額ガチャを回せたりする仕組みを用意して,課金やガチャに対する抵抗感を下げるのです。定期的に,
割引でガチャを引けるキャンペーンをやったりして,課金率を維持する仕組みをあれこれ運営で考えるのが
「腕」だと思われている節がありますね。
長田氏:
まあ(笑)。
山本:
なのでソシャゲ全体でいうなら,コンプガチャ問題で業界全体のトラブルになったあと,ガチャでの供出割合を下げた
目玉キャラクターやアイテムでガチャを回させようとする,誇大広告やおとり広告を前提とした優良誤認を促す仕組みが
一般化したように思うのです。
長田氏:
出る確率がほぼゼロなのに,出るまでガチャを回させたいという仕組みですね。
山本:
警察庁がソシャゲ方面に関心を持つ理由も,これって「射幸心を煽るビジネス」だと思ったからだと思います。
長田氏:
パチンコ的な。
山本:
はい。建前では,ぱちんこ行政は「ホールが供出していいのはお菓子や圧力鍋などの商品に限る」わけです。
よくぱちんこ業界批判で出ます三店方式※というのは,警察「黙認」の換金手段です。
広く一般化してしまったので建前と実情が乖離しているのが問題ですが,裏を返せば,ソシャゲで出るキャラやアイテム
もぱちんこの店舗における景品と変わらない以上,射幸性を抑えてほしいという話になれば風営法で,という議論になります。
※「パチンコの玉を景品と交換する」(ホール),「景品と現金を交換する」(換金所),「換金所から景品を買い取ってホールに卸す」(問屋)という“独立した”3つの店が行うパチンコ独自の営業形態。
長田氏:
どうやったら問題が解決できるのか,法律論はずいぶん前から議論し,検討を重ねてきました。いまある法律や
ガイドラインの変更で消費者の被害が収まらないならば,法律の改正やソーシャルゲーム新法も必要になるんじゃないか,
という主張は当然ありますね。
意外と気づかない「消費者被害」と対処策とは
山本:
はい。そのためにはまずプレイヤーが,「こういう変な運営をゲーム会社にされた」という報告をしっかり
消費者窓口にすることが必要なんじゃないかと思うんですよ。
長田氏: そうなんですよね。法律改正も含めた調査や検討は,消費生活センターなどへの相談件数など,具体的な数字が増えれば優先順位が上がることが多くあります。
山本: やはりそういう感じですか。