米GoogleのWebブラウザ「Chrome」で修正されていたはずの「ダウンロード爆弾」と呼ばれる不具合が、最近になって公開された「Chrome 67」で復活したと伝えられている。この不具合は、過去に技術サポート詐欺に悪用された事例が報告されていた。
ダウンロード爆弾の手口は、2018年2月の時点でセキュリティ企業のMalwarebytesが伝えていたもので、ファイルをローカルに保存するための「window.navigator.msSaveOrOpenBlob」というAPIを悪用していた。
攻撃には悪質な広告や改ざんされたWebサイトが利用され、ユーザーのPCにファイルを矢継ぎ早に保存させてフリーズさせた末に、エラー警告を表示。「直ちにMicrosoftに電話を。この重大なアラートを無視しないでください。このページを閉じれば、私たちのネットワークへの被害を防ぐために、あなたのPCアクセスは無効になります」と脅し、偽の電話番号に電話するよう仕向けていた。
この手口に利用された不具合はChrome 64に存在していた他、FirefoxやBraveなど、他のWebブラウザも影響を受けると伝えられていた。
Chromeのバグ報告ページによると、この問題は「Chrome 65.0.3325.70」で2018年2月15日に修正されていた。ところが、6月22日になって「67.0.3396.87」で問題が再発したと報告され、「悪質なリダイレクトによってブラウザがフリーズした」「複数のユーザーがブラウザフリーズを経験している」などの投稿が寄せられた。
Bleeping Computerの7月3日の記事によれば、同じ不具合はFirefox、Vilvadi、Opera、BraveなどのWebブラウザにも存在する。一方、Microsoft EdgeとInternet Explorerは影響を受けないことが分かったとしている。
2018年07月05日 11時30分
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1807/05/news073.html