https://mainichi.jp/articles/20210208/k00/00m/050/134000c
毎日新聞2021年2月8日 18時10分(最終更新 2月8日 18時10分)
![森氏の女性蔑視発言 性的少数者への理解訴える団体が組織委に公開質問状 [ひよこ★]->画像>2枚](https://cdn.mainichi.jp/vol1/2021/02/08/20210208k0000m050141000p/9.jpg)
常設施設としてオープンした「プライドハウス東京レガシー」。オープニングイベントには各分野から賛同する人々が集まった（左から松中権代表、元女子プロバスケットボール選手のヒル・ライアンさん、ペーター・ファンデルフリート駐日オランダ大使と吉住健一新宿区長）＝東京都新宿区で2020年10月11日、北山夏帆撮影
東京オリンピック・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長（83）による女性蔑視発言を巡り、性的少数者（LGBTQなど）への理解を訴える任意団体「プライドハウス東京コンソーシアム」（松中権代表）が8日、「五輪憲章に反する不適切な行動」として組織委に今後の具体的な対応を示すよう公開質問状を提出した。
同団体の活動は、組織委から大会ビジョン「多様性と調和」の象徴として東京大会の公認事業に認証されている。東京五輪の理念の実現を支える関係団体からも森氏の発言に疑問の声が上がる。
プライドハウスは2010年バンクーバー冬季五輪時に創設された交流拠点で、その後も五輪やサッカー・ワールドカップ（W杯）などスポーツイベントに合わせて期間限定で設置された。地元のNPO団体などが運営し、性別や性的指向、性自認などを問わず、誰もが安心して過ごせる環境を提供してきた。東京大会に向けても昨年10月、東京・新宿区に初の常設施設として「プライドハウス東京レガシー」が開設された。
![森氏の女性蔑視発言 性的少数者への理解訴える団体が組織委に公開質問状 [ひよこ★]->画像>2枚](https://cdn.mainichi.jp/vol1/2021/02/08/20210208k0000m050142000p/9.jpg)
森氏の発言を受けて「プライドハウス東京コンソーシアム」が組織委に提出した公開質問状＝「プライドハウス東京」のホームページより
ホームページに公開された質問状では「森氏の発言および会議参加者の対応は、性差別がスポーツ界においていまだ根強く残ることを示唆するもの」と指摘。公認プログラムを含む今後の関連企画で、性差別的な発言や行動が起こらないための方針・具体的な対応を計画として提示するよう求めた。
組織委は7日、男女共同参画についての声明を発表。森氏の発言について「五輪精神に反する不適切なもの」とした上で、「『多様性と調和』は東京大会の核となるビジョンの一つ。改めてビジョンを再確認し、あらゆる面での違いを尊重し、たたえ、受け入れる大会を運営する」とつづった。ネット交流サービス（SNS）では森氏の発言に批判が収まらないが、組織委の武藤敏郎事務総長は「提出した内容が全て」と述べるにとどめた。【倉沢仁志、円谷美晶】。
毎日新聞2021年2月8日 18時10分(最終更新 2月8日 18時10分)
常設施設としてオープンした「プライドハウス東京レガシー」。オープニングイベントには各分野から賛同する人々が集まった（左から松中権代表、元女子プロバスケットボール選手のヒル・ライアンさん、ペーター・ファンデルフリート駐日オランダ大使と吉住健一新宿区長）＝東京都新宿区で2020年10月11日、北山夏帆撮影
東京オリンピック・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長（83）による女性蔑視発言を巡り、性的少数者（LGBTQなど）への理解を訴える任意団体「プライドハウス東京コンソーシアム」（松中権代表）が8日、「五輪憲章に反する不適切な行動」として組織委に今後の具体的な対応を示すよう公開質問状を提出した。
同団体の活動は、組織委から大会ビジョン「多様性と調和」の象徴として東京大会の公認事業に認証されている。東京五輪の理念の実現を支える関係団体からも森氏の発言に疑問の声が上がる。
プライドハウスは2010年バンクーバー冬季五輪時に創設された交流拠点で、その後も五輪やサッカー・ワールドカップ（W杯）などスポーツイベントに合わせて期間限定で設置された。地元のNPO団体などが運営し、性別や性的指向、性自認などを問わず、誰もが安心して過ごせる環境を提供してきた。東京大会に向けても昨年10月、東京・新宿区に初の常設施設として「プライドハウス東京レガシー」が開設された。
森氏の発言を受けて「プライドハウス東京コンソーシアム」が組織委に提出した公開質問状＝「プライドハウス東京」のホームページより
ホームページに公開された質問状では「森氏の発言および会議参加者の対応は、性差別がスポーツ界においていまだ根強く残ることを示唆するもの」と指摘。公認プログラムを含む今後の関連企画で、性差別的な発言や行動が起こらないための方針・具体的な対応を計画として提示するよう求めた。
組織委は7日、男女共同参画についての声明を発表。森氏の発言について「五輪精神に反する不適切なもの」とした上で、「『多様性と調和』は東京大会の核となるビジョンの一つ。改めてビジョンを再確認し、あらゆる面での違いを尊重し、たたえ、受け入れる大会を運営する」とつづった。ネット交流サービス（SNS）では森氏の発言に批判が収まらないが、組織委の武藤敏郎事務総長は「提出した内容が全て」と述べるにとどめた。【倉沢仁志、円谷美晶】。
