国内最大級のゲームイベント『東京ゲームショウ2023』(TGS)が、9月21日~24日にわたって開催された。イベント自体は例年以上の大盛況を見せていたものの、そこで人気ゲーム配信者・もこうの失言が激しい議論を巻き起こしている。
「血の海に染める」過激発言に批判殺到
問題発言が飛び出したのは、9月16日に行われた「ニコニコ生放送」(ニコ生)での配信。リスナーから他の配信者に“腫れ物”扱いを受けていると焚きつけられた際、過激な冗談を口に出していった。
その内容は、《ダイナマイト全身に巻き付けて会場凸ろうかな》《俺をのけ者扱いする世界なんて滅んでもいい》《本当マジTGS暴れようかな俺。捕まってもいいわもう》《TGSを血の海に染めるわもう》《ストファイでボコして血の海に染めんだよ》といったもので、冗談だとしても過激すぎると批判を浴びることに。
また、「実質的な爆破予告ではないか」という指摘もあり、もこうは数日後に謝罪動画を公開。《9月16日のニコニコ生放送にて、東京ゲームショウ様への威力業務妨害とも取れるような不適切な発言がございました》としたうえで、《かなり軽はずみな発言でございました。本当に反省しています》と謝罪を行った。
「もこう氏は9月23日、『TGS』内で予定されていた『Wo Long: Fallen Dynasty』のイベント『コーエーテクモゲームス WoLong スペシャルステージ』に出演することになっていました。
しかしその前日、急遽公式からイベントが中止となったことが発表されることに。理由は明かされておらず、《諸事情により中止》とされているものの、爆破予告騒動の影響だと推測する人は多いようです。
なお、もこう氏本人はこの件について、理由は本当に知らないと言いつつ、《もしかしたら誤解とかね、いろいろあるかもしれないんで…》と語っていました」(ゲームライター)
ニコ生配信者のノリは時代に合ってない?
そんな騒動がありながらも、もこうは「TGS」の別のイベントには出演していた。とくに注目を浴びたのが、メインステージで開催された『TGS2023×CR CUP』での活躍だ。
これは格闘ゲーム『ストリートファイター6』を競技種目として、人気配信者たちが競い合う『Crazy Racoon Cup』(CRカップ)のイベント。格闘ゲーム歴がほとんどないもこうは、事前に練習を重ねており、大会本番ではその努力の成果を見せ付けた。
イベント初戦では配信者のボドカと対戦し、激戦の末に2-1で勝利。感極まったのかチームメイトと共に涙を見せ、会場を大いに沸かせた。
「『CRカップ』出場前には、視聴者からの反応が大荒れしていましたが、配信者らしい撮れ高を連発したことで空気が一変。もはや爆破予告騒動などなかったかのような雰囲気になっています。しかし本当に“面白かったから結果OK”で済ませていい話なのでしょうか…。
実際に配信者に興味がなく、『Wo Long』のステージを期待していた人からは、《ゲーム配信者がメーカーに迷惑をかけるなんて信じられない》《Wo Longのスペシャルステージ中止かぁ 企業は人選ちゃんとしてくれ》といった声も上がっていました。
そもそも、もこう氏はニコ生出身の配信者ですが、この界隈ではどれだけ失言や問題行動があっても“面白ければいい”で済まされがち。この価値観は同じニコ生出身の加藤純一氏にも共通しており、コンプラを重視する最近のストリーマー界隈と若干すれ違いを起こしていますね」(同)
古の“ニコ生的価値観”は、今でも通用するのかどうか…。今回の騒動は配信者界隈に小さくない波紋を呼びそうだ。
https://myjitsu.jp/enta/archives/121440