先頭車両が公開された「ALFA−X」=12日午前、神戸市兵庫区、川崎重工業兵庫工場(撮影・後藤亮平)
JR東日本は12日、次世代新幹線開発に向けた試験車両「ALFA−X(アルファエックス)」の車体を、神戸市兵庫区の川崎重工業兵庫工場で報道陣に公開した。全長約16メートルの長い「鼻」と流線形のデザインが特徴で、トンネル進入時の衝撃を抑える。2019年5月に完成、試験走行を始める予定。
ALFA−Xでは、現在の営業運転の最高時速320キロを上回り、360キロが実現できるかを検証。安全性・安定性の追求や快適性の向上などを開発テーマとする。JR東は東北新幹線で試験走行を重ね、30年の営業運転を目指す。
安全面では、地震発生時に車両の揺れを抑える「地震対策ダンパ」を搭載し、脱線を防ぐ。車体や台車にセンサーを設置し、振動や温度から異常を検知。吸音・遮音性も高める。
10両編成で、川重は上り先頭車両となる1号車などの製造を担い、17年から共同開発してきた。今後、内装工事などを施して引き渡す。
JR東先端鉄道システム開発センターの浅野浩二所長は「速く静かに、かつ快適に。満足感を与えられる新幹線を目指したい」と話した。(横田良平)
https://www.kobe-np.co.jp/news/sougou/201812/sp/0011898055.shtml