彼方「値段は気にしなくていいよ〜」
彼方ちゃんの懐具合を考えると高いものは食べにくいし
だからといって安いものばかりでも彼方ちゃんの心意気を無駄にしてしまう
彼方「か…彼方ちゃんはしめ鯖で…」
大将「お姉ちゃん、しめ鯖好きだね」
卵焼き好きだけどソレ頼むくらいなら彼方ちゃんに作ってもらいたい
奢ってくれる人より高いモノ注文するのって躊躇するよね
かすみ「お言葉に甘えてたくさん食べちゃいますよ〜♡」
かすみ「か、かすみんそんなつもりじゃ…」カオマッサオ
板前「あんたみたいな貧乏人にはうちみたいな高級店は無理だよ、スーパーかなんかで売ってるパックの寿司でも食ってればいいんだよ」
彼方「そ、そんな…」
山岡「その親父の言う通りだ、パックの寿司を食えよ」
彼方「…」ポロポロ
板前「へっ…」ニヤニヤ
山岡「こんな店の寿司よりもパックの寿司の方がよっぽど美味いって言ってるのさ」
板前「な、なんだと!?」
山岡「確かに、ネタも最高、シャリも最高、だがな親父、肝心のお前の腕が最悪だ、せっかくのシャリとネタも泣いてらあ」
どうでもいいけどスレタイで彼方ちゃん好きってなった
侑「お店じゃなくて彼方ちゃんの作ったちらし寿司が食べたいの」
これ言うだけでお持ち帰り余裕レベル
寿司食わしてくれるんだったらなんでもやりますよ俺っていう後輩が一人いるんで何かと重宝している。いろいろ頼み事が多い。
こないだも世話になった礼のつもりでいつもの回る天龍寿司にいったのだがサバとゲソから頼むのは相変わらずでしかもそれは各々ダブルでないといけないんすよだそうだ。
一貫つまんで一口に放り込むと得も言われぬ顔をする。いわく先輩マジうまいっすよ。
こいつの喰いっぷりを見てるとほっとする俺は何でも好きなもの食えよ世話になったから遠慮すんなよななんて先輩風を吹かしてる。そんな世話になっただなんて恐縮っすよ彼方さんでもいいんっすかマブでそれじゃ遠慮なしにいただきますなんて注文するのがまたネギトロだったりイワシだったりしてなんだよお前遠慮してんじゃねえのかもっとほら好きなの注文して構わんぜどんどんいっちゃえよって楽しくてたまらない俺なのだがいや好きなんすよネギトロもイワシも好きなんすって口に物入れたまんま慌てて言い訳する後輩これもいつものことだ。
俺も見てるだけじゃあれなんですみませんカンパチひとつくださいへいカンパチお待ちと天龍の親父が差し出した皿をすっと受け取って食べるその間も後輩は追加で注文したサバとゲソをまたダブルずつ食ってる最中でこの流れが続いてる間俺は何しろたまらない。
天龍の親父もそれは同じ気持ちらしく握る手つきがたまらない。
先輩うまいっすね寿司って何でこんなうまいんっすかね
さあなあわかんねえよなんでうまいんだろうなあ親父さんなんでうまいんすかねこのお寿司ってお客さんうれしいこといってくれるねえありがとうございますそれはマジックですよ寿司マジック
マジックっすか寿司マジックっすか
マジックですねえ寿司マジックです
寿司マジックですか
マジックですねえ
マブっすか。