米映画「スター・ウォーズ」シリーズでチューバッカ役を演じた俳優ピーター・メイヒュー氏が先月30日、米テキサス州の自宅で亡くなった。74歳だった。遺族が2日に明らかにした。
遺族の声明によると、ロンドン出身のメイヒュー氏は家族が見守る中、息を引き取ったという。死因は明らかにしていない。妻アンジーさんとの間に3人の娘がいる。
1977年から1982年まで公開された旧3部作や、2005年公開の「スター・ウォーズ エピソードIII/シスの復讐」から2015年公開の「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」まで巨大なウーキー族の戦士、チューバッカを演じた。
遺族は、「彼はチューバッカという役柄に全身全霊を注いでいた。それが映画の1シーン、1シーンに表れていた」と述べた。
メイヒュー氏の公式ツイッターには、「ピーター・メイヒューの家族は、深い愛と悲しみと共に、残念ながらピーターが亡くなったことを共有しなければなりません。2019年4月30日の夜、テキサス北部の自宅で家族に見守られながら旅立ちました」との遺族のメッセージが投稿されている。
ルーク・スカイウォーカー役を演じた米俳優マーク・ハミル氏は、メイヒュー氏は「最も温和な巨人」だったとツイートした。
「僕を必ず笑顔にしてくれる本当に大きな心を持った大男で、忠実な友人で、本当に大好きだった。たくさんの思い出を共有できて、ありがたい。彼と出会えたおかげで、僕はより良い人間になれた。ピート、ありがとう」とハミル氏は書いた。
「スター・ウォーズ」シリーズを作り出したジョージ・ルーカス監督は、チューバッカ役に長身の俳優を探していた。当初は身長1メートル98センチの英俳優デイヴィッド・プラウズ氏の起用を考えていた。
しかしプラウズ氏がダース・ベイダー役を熱望したことから、身長2メートル18センチのメイヒュー氏に白羽の矢が立った。「スター・ウォーズ」映画の中でメイヒュー氏の素顔が画面に出たことはない。
遺族は、車椅子生活を送っていたメイヒュー氏について、「もう1度『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』でチューバッカを演じるために、復帰しようとがんばっていた」と述べた。
「『スター・ウォーズ』の家族は本人にとって、映画の役柄という以上の、とても大事なものだった。映画を通じて知り合った人たちは、やがて友人となり、家族となり、何十年も続く大事な存在となった」と遺族はコメントした。
声明によると、メイヒュー氏は非営利団体に「深く関わって」いて、「危機的状況にある個人や家族、そしてヴェネズエラの子どもたちのための食料や物資まで」を支援していたという。
遺族によると、追悼式は6月29日に友人や遺族だけで執り行われ、ファン向けの追悼行事は12月に行なうという。
(英語記事 Chewbacca actor Peter Mayhew dies aged 74)
https://www.bbc.com/news/entertainment-arts-48142765
https://www.bbc.com/japanese/48145035