10月10日、大人気アイドルアニメ『ラブライブ!スーパースター!!』(NHK Eテレ)の第11話「もう一度、あの場所で」が放送された。視聴者の間では“鬱展開”が不安視されていたが、ここにきて脚本家・花田十輝が本領を発揮。いい意味で予想を裏切る結果となったようだ。
※アニメ『ラブライブ!スーパースター!!』最新話の内容に触れています
平安名すみれの活躍により、見事「ラブライブ!」の地区予選を突破した「Liella!」。今回5人は理事長に呼び出され、嵐千砂都と澁谷かのんが通っていた小学校からオファーが来ていることを告げられる。しかしそのステージは、かのんが「人前で歌えない」という意識を持つようになった因縁の場所だった。
そこで千砂都はこっそり他のメンバーを招集し、かのんのトラウマについて相談。解決策として、小学校に下見として訪れ、ステージに上がらせてもらうことにする。かのんは緊張するものの、なんとか歌うことができた。
しかし、千砂都は甘くない。かのんが歌えたのは、仲間たちがいたからだと分析。1人でも歌えるようにするべく、他のメンバーが急遽本番に出られなくなったという大芝居を画策する──。
「ラブライブ!」終盤にありがちな“鬱展開”を回避?
千砂都がかのんに向けている期待の大きさや、巨大な感情が剥き出しとなった今回のエピソード。不穏な展開を予感させたものの、けっきょくはかのんが成長を遂げる王道のストーリーとなった。視聴者たちは脚本を担当した花田に対して、《花田どうした? 改心したか? 主人公闇堕ちの魔の11話が感動話に》《花田…やれば出来るじゃねぇか…》《葉月編は「は、花田ラブライブ〜!」って感じだったのに今回はマジで花田先生神って感じのお話だったな》《今回、花田が全く掛からずに抑えが効いた脚本書いてる》《今日も天才花田十輝》と惜しみない称賛を捧げている。
これまで花田がシナリオを担当してきた「ラブライブ!」では、終盤にネガティブな騒動が引き起こされるのがお決まり。今作に関しても、第7話で“廃校展開”が仄めかされた他、唐可可(タン・クゥクゥ)の家族トラブルといったフラグが散りばめられていた。しかしすでに物語の山場に差し掛かっているにもかかわらず、今のところフラグは不発。明るくコミカルな展開を楽しみたいというファンたちは、ほっと胸をなでおろしているようだ。
ちなみに花田は2018年に関わったアニメ『宇宙よりも遠い場所』から一段と脚本のクオリティが上がったとも言われており、《覚醒した》と信じる人も多い。
安易な鬱展開を避けながら、キャラたちの成長を描き出す…。簡単そうに見えるものの至極困難な課題だが、最後までやり抜くことができるのだろうか。
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