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ソウブレイズ君が便利屋になるそうです ->画像>3枚
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ほんのすこしむかし、あるところに・・・・・・
とりあえず2003年や200X年はとうの昔に過ぎ去ったあたりの時系列で
「ア〇ムと初代ロッ〇マンかよ!?」元ネタの分かる画面の向こうのみんなは、すぐにそういうだろうね。
残念ながら、そうではないんだ。似てるけど・・・ むかし、あるところに二匹の木炭で出来たロボットにしか見えないポケモンがいた。
グレンアルマ「なあソウブレイズ。お前将来何になりたいんだ?」
ソウブレイズ「………」
ソウブレイズ「……そんなこといきなり言われてもな」
グレンアルマ「でもいつまでも無職のままなのはダメだろ?」
ソウブレイズ「そんなことは百も承知だ」
グレンアルマ「……実は、俺も働いているパン屋が後少しで潰れちゃうしこれからどうしようって思って」
ソウブレイズ「お前も俺のこと心配してないで自分の心配したらどうなんだ?」
ソウブレイズ「あと、正直お前がパンを焼く窯の中からヒョコって顔を出したときはビックリした」
グレンアルマ「あれそんなに衝撃的だった?」
ソウブレイズ「いやあれはビックリするだろ、誰だよお前に窯の中に入ってパン焼けって命令した奴は」
グレンアルマ「バウッツェル店長」
ソウブレイズ「パン犬に命令されて窯の中に入ってたのか」
グレンアルマ「……もう黙っているのも良くないから言うよ」
グレンアルマ「実は俺…… 炭水化物は全体的に大好きだけどパンよりもご飯派なんだ……」
ソウブレイズ「いや何今カミングアントしてるんだ…… とにかく、じゃあどうしてパン屋に就職したんだよ」
グレンアルマ「え!? えっと、特技を活かせそうだからって理由で。 それにパンも好きだし」
ソウブレイズ「ああそうか……」
グレンアルマ「炭水化物の中ではご飯が一番、次にサツマイモ、ジャガイモ、パン、粉もの、スパゲッティ、うどん、そば、タピオカの順で好きかなぁ。全部美味しいけど」
ソウブレイズ「お前炭水化物の種類どんだけ記憶してるんだよ……」
グレンアルマ「え?好きな物のことは覚えておかないと」
ソウブレイズ(そんな必要はないだろ…… めんどいから黙っとくけど)
ソウブレイズ「なあ……」
グレンアルマ「なに?」
ソウブレイズ「もう家に帰ろ」
グレンアルマ「そうだね。仕事見つかるといいね」
ソウブレイズ「お前も次の就職先探しておけよ」
ソウブレイズ(……余計なお世話だ、すぐ仕事先が見つかったら苦労なんてしねーし)
グレンアルマ(……余計なお世話だ、僕だって次にどこ行けばいいのか分かんない状態なのに)
帰路を一人寂しく歩くソウブレイズ、そろそろ自宅周辺かというところで下校中のポケモン達とすれ違う
アカデミーから下校中の幼いポケモン達「ワーワー!」「キャーキャー!」「夕飯まだかな〜?」
ソウブレイズ「お子様達はのんきなものだな」
ソウブレイズ「…………」
ソウブレイズ(俺のやりたい仕事っていってもな……)
下校中のホゲータ「ね〜ぇ、さっきソウブレイズがいたけどさ〜、ゴーストタイプのポケモンとすれ違ったら親指を隠さないと親がなんか不幸になるって本当なのかな〜?」
下校中のニャオハ「それ誰が言ってたの〜?私そんな話しらな〜い」
下校中のクワッス「そんなの迷信さ!それに四足歩行のポケモンや指がないポケモンはどうやって親指を隠すんだい?」
下校中のホゲータ「わかんな〜いな〜!親指のかわりに股間を隠さないといけないとか〜?」
下校中のニャオハ「そんなことないわよ、でもその噂が本当だったらどーしよー」
下校中の三匹「・・・・・・・・・・」
下校中の三匹「いやあああああwwwwww!!!」ダッ!
下校中のホゲータ「ふべっ! ……ほへっw ころんじゃった///…… あー!みんなまってぇ〜!」ポテポテポテ
ソウブレイズ「別に俺とすれ違っても不幸にもなんにもならねえって……霊柩車じゃあるまいし」
ソウブレイズ「てかあいつ等かなり失礼だぞ!!」
ソウブレイズ「一体誰なんだゴーストタイプのポケモンとすれ違ったら親指隠せなんてくだらないデマを流した馬鹿は……」ブツブツ
ソウブレイズ「こっちはいい風評被害だ。訳分かんねえ噂流した奴は線香の煙でいぶされて木魚叩くあれで頭叩かれて顔の目の前でお経唱えてるときに使う謎シンバル鳴らされて手持ちの一万円をお布施の名目で巻き上げられる目にでもあっちまえってんだ」ブツブツ
パーモット「あ、ソウブレイズ君」
ソウブレイズ「ん? ああ近所のパーモットおばさんか」
パーモット「ごめんなさい、ちょっと頼まれごとをしてくださらない?」
ソウブレイズ「いつもの暇なら買い物手伝ってくれだろ」
パーモット「………ごめんなさい。やっぱり」
ソウブレイズ「別にいいよ、本当に暇だし。なにもせずブラブラ過ごすよりマシだ」
パーモット「本当にごめんなさい。もうすぐ夕食だから出掛けられないのよ。ごめんね。メモも用意するわ」
ソウブレイズ「このメモに書いてある物を買ってこればいいんだな」
パーモット「ついでに卵はラッキーの卵じゃなくってパックに入った小さいほうの卵ね。大きいと食べきれないし家族みんなの分の目玉焼きを作りたいから。 それに今日は卵も含めていろいろ安いの」
ソウブレイズ「わかった」
パーモット「はい財布。よろしくね」
ソウブレイズ「ああ」
ソウブレイズ(そういやラッキーの卵は分かるが、あの小さいほうの卵はどんなポケモンが生んでいるんだ?)
ソウブレイズ(卵を作る工場に雇われたパートのラッキー達がちいさくなるを使って使い切りサイズの小さい卵を産んで生産している……とか?)
ソウブレイズ(もしかして……ラッキーじゃなくてピジョンやカモネギやワカシャモの無精卵……なのか?)
ソウブレイズ「…………」
ソウブレイズ「深く考えるのはやめだ」
そしてスーパーにて
ソウブレイズ「人多っ!広告の商品や卵一パック100円にここまで群がるものなのか?」
ソウブレイズ「数百円ケチりたいためだけの奴らがこんなにもいるとは、ここにいる奴らは相当の時間はあるが金はない暇人ばっかりなんだろうな……」←今日のお前が言うな案件
ソウブレイズ「……でもここ数年卵も何もかも高くなってきてるしな」
ソウブレイズ「最後の一パックか!あれを買わなきゃ予算が足りなくなる!」
ソウブレイズ「あ……」
キリキザン「それは俺の卵だ!」
エクスレッグ「ん?」
ソウブレイズ「卵パックを引っ張るんじゃねえぇ、割れたらどうするつもりだ……」ギリギリ……
キリキザン「よこせぇ……その卵は俺たちの物だ!というかお前も引っ張ってるじゃないか!」グググ……
エクスレッグ「やあ、また君かキリキザン君!ワタシはタマゴパックを使った三つ巴の綱引きをしたいわけじゃない。しかし相変わらずキリキザン君はガツガツしてるなw あんな何でも屋の中で出世した所で自慢にも何もならないぞ」グイグイ……
キリキザン「お前らはどうして出会う度にそう俺らの事を煽るんだぁ……」イライラァ
ソウブレイズ「事情は知らんがお前ら喧嘩は向こうでやれ!」ブンブン
キリキザン「あ、あぶねーな!デカい剣を振り回すな!」
エクスレッグ「たまごパックを手に入れるために武器を使うとは悪い子だな!ハハッ」
ソウブレイズ「俺はただ単に手を振ってるだけだ」
キリキザン「そういうのを屁理屈って言うんだよ!」
ソウブレイズ「隙あり!」シュカッ!
キリキザン「あ、泥棒!」
エクスレッグ「キリキザン君、大切なタマゴパックを簡単に奪われるとは君はそんな調子でちゃんと出世できるのか?」
キリキザン「だからなんでいちいち俺を煽るんだ!?」
エクスレッグ「しかし人が楽しく話し合っているときに卵を盗むとは悪い子だな!」
キリキザン「楽しくねえぞ!!煽りバッタ仮面!」
ソウブレイズ「いやあの光景は傍から見て楽しいどころかかなり気まずい光景だったぞ」
ソウブレイズ「あ! 向こうの人混みの中に不法入国者のアローラの特定外来生物の寄生クラゲがッ!! 放っておくと誰かが襲われて洗脳されるぞ!パルデアの危機だ!」
エクスレッグ「それはホントか!そのクラゲはどこにいる!? 少年よ、貴重な情報をありがとう!」
キリキザン「ワイハの外来種がこのスーパーにいるわけないだろ!」
ソウブレイズ「後は任せたぜご当地ヒーロー!」ダッ!
キリキザン「あ!まてこの木炭小僧!」
キリキザン「くそっ人混み(ポケ混み)の中に消えやがった……あの木炭小僧無駄に逃げ足が早いな」
ソウブレイズ(必要な物も全部買えたし後は会計を待つだけか)
ソウブレイズ(混んでただけあってレジに並んでるポケモンも多いな。日が暮れる前に間に合うか?)
ソウブレイズの前に並んでいたコマタナ「おっと、おかえりキリキザン」
キリキザン「よし列に並んでくれてご苦労だった」
ソウブレイズ「!?!!!?」
キリキザン「ん? あ!お前はさっきの……」
ソウブレイズ「ポケ違いですぅ〜! オヌシはどこのゼブライカの骨ですかな?」(裏声)
キリキザン「アホな演技して見え見えの嘘をつくな! お前さっきはよくもたまごパックを奪ってくれたな……」
ソウブレイズ「……う、いや……その」
キリキザン「褒めてやるよ。そういう姿勢は嫌いじゃない。むしろ俺の部下にも見習ってほしいぐらいだ」
ソウブレイズ「…………そう、か」
俺はこのキリキザン隊長の部下になるなんて、その時はまだ知らなかった……
ちょうどその頃
リククラゲ「なにか用ですか?」
エクスレッグ「これはクラゲではなくキクラゲだ。外来種どころか在来種だ。あの少年に一杯食わされてしまった。ハハハハハ!」
ソウブレイズ「帰ったぞ」
パーモット「ソウブレイズ君今回もありがとうね!これお礼のアーモンドチョコ」
ソウブレイズ「あ、ありがとう。なんか悪いな////」
パーモット「照れなくていいよ。いつもお世話になってるんだから」
パーモット「むしろ礼を言い足りないくらいよ」
パーモット「本当にありがとうね」
ソウブレイズ「くっ、雨がふってきやがった、夕立か」
ソウブレイズ「あそこの軒下で雨宿りするか」
ソウブレイズ「ついてねえな……」
先客のコマタナ「……あんたダレ?」
ソウブレイズ「ん……?」
ソウブレイズ「……今日はやけにコマタナと遭遇するな。今度は小さいコマタナの女の子か」
コマタナ「おまえすごいな。わたしはよく男子に間違えられるのにおまえは間違えないなんて……」
ソウブレイズ「俺の母さんも現在パン屋やってるお節介野郎の親戚と同じ外見してるから」
コマタナ「おまえのははうえはジャムおじ〇んそっくりの見た目をしているのか!?」
ソウブレイズ「んなわけあるか!グレンアルマだよ!」
コマタナ「…………」グゥ〜
コマタナ「武士は食わねど高楊枝だ。それに野にある食料を探す力がなければポケモンとして失格だ……」
ソウブレイズ「ガキのくせに小難しい言葉知ってるんだな。それに腹減ってるのか?」
コマタナ「三日前に家出してからオレンの実と野イチゴとミニトマトぐらいしか食べてない。飲み物は公園の水」
ソウブレイズ「無駄にたくましい奴だな…… 親が心配してるぞ。早く家に戻れ」
コマタナ「戻りたくない…… ボイコット中だし。 ……それにほんとのこと言うと帰り道わかんない」
ソウブレイズ「何をボイコットしてるんだ。しかも迷子か」
コマタナ「ちがう放浪の身だ!!」
ソウブレイズ「迷子を放浪とは言わん! というかくだらん嘘をつくな!」←今日のお前が言うな案件
コマタナ「ウソは女のアクセサリーですぅ!」
ソウブレイズ「あー!ああ言えばこう言う。というかお前どこでそんな言い回しを覚えたんだ……」
コマタナ「昔のアニメ」
ソウブレイズ「なんのアニメ見てたんだよ……」
ソウブレイズ「…………」
ソウブレイズ「ほら、食えよ。腹減ってるんだろ」スッ
コマタナ「え!?いいの? アーモンドチョコレートだ!」
ソウブレイズ「ああ……」
コマタナ「ありがとう!お礼としてあなたのお家へ恩返しに行きます。だからわたしを連れて行って!」
ソウブレイズ「お前がこれから行くのは俺の家じゃなくて警察だ」
コマタナ「それだけはやめて!まだ家に帰りたくないし誰かの庭になってたミニトマト盗んで食べたのがバレたらわたし泥棒として捕まっちゃうからイヤっ!」
ソウブレイズ「お前何やってんだよ!」
コマタナ「あまりにもお腹すいてたから誰かが育ててたミニトマト20個ぐらい食べちゃった」
コマタナ「ジューシーで青臭くてちょっと酸っぱかったけど美味しかったです!」
ソウブレイズ「誰もミニトマトの味の感想なんて聞いてねえよ!」
コマタナ「あぁ…… おいしい、ものすごくおいしい」ポリポリ
ソウブレイズ「よかったな」
コマタナ「……うぅ。あまりの美味しさに…… 涙がぁ、うぅ……」
ソウブレイズ「たかがチョコレートで泣くなよ」
コマタナ「美味しいから一緒に食べる?」
ソウブレイズ「いや、遠慮せず全部食えばいいよ」
コマタナ「じゃあ中に入ってたアーモンドあげます」
ソウブレイズ「いらねえよ。しかもそれいったん舐めて口から出したやつだろ」
ソウブレイズ「そろそろ雨がやむ、お前これからどうする気なんだ?本音を言ってくれ」
コマタナ「決めてない。どうすればいいか分からない。帰りたくないけど野宿ももう嫌だ」
コマタナ「それに帰ったら怒られるかもしれないし……」
ソウブレイズ「大事にならないうちに帰れ。俺が交番まで連れて行ってやるから」
コマタナ「で、でもさ……」
ソウブレイズ「叱らないでやってくれって俺が言っておくから」
コマタナ「……分かった、一緒にいきます」
ソウブレイズ(はぁ、家に帰るのが遅くなりそうだ)
コマタナ「……ねぇねぇ、もう日が暮れちゃったね」
ソウブレイズ「そうだな」
ソウブレイズ(でも、こういう事も悪くはないな…… ん、誰かが俺達をつけている?)
ソウブレイズ「何者だ!?」
??????「見つけたぞコマタナちゃん!」
コマタナ「誰だ!」
エースバーン「僕は探偵でもあり何でも屋でもあるエースバーンだ!」
ソウブレイズ「……ちゃん付けされてるけど知り合いか?」
コマタナ「うんう初対面。あんなハーフパンツ知らないでござる」
ソウブレイズ「そうか、初対面のポケモンにいきなりちゃん付けで呼ばれるのは気持ち悪いよな」
エースバーン「そっちこそ初対面の相手に向かってその態度はないだろ!ていうかコマタナちゃんの横にいるお前こそ何者だ!」
コマタナ「わたしのボディーガードです!」キリッ!
ソウブレイズ「うェ!? お、おいちょちょっと待て!俺はお前のボディーガードになった覚えはないぞ!」
コマタナ「そしてアイツはわたしを狙う誘拐犯です!!」
エースバーン「ちがう!僕は君の友達から依頼を受けて……」
コマタナ「ソウブレイズさまわたしを守って」
コマタナ「わたしの騎士さまぁ〜♡」
ソウブレイズ「い、いきなりそういう調子のいいことを言うな……気持ち悪」
コマタナ「気持ちが悪いのはあの変なウサギ人間の二の腕の形だ!」
ソウブレイズ「論点をずらすな!」 エースバーン「いきなり僕に向かって指をさすな!」
エースバーン「とにかく家族と友達が心配してるんだ、だから早くこっちに」
コマタナ「いやー!まだ帰りたくないしソウブレイズさまのお家に行ったあと警察に行くって約束したから無理〜!」
ソウブレイズ「警察行くとは言ったけど家に行くとは約束してねーぞ!」
エースバーン「それじゃあ依頼が果たせないんだよ」
コマタナ「じゃあソウブレイズさまと戦っておまえが勝ったらわたしはおまえについて行って家に帰る」
ソウブレイズ「さま付けするな。しかも俺も巻き込むな!」
エースバーン「そうか、バトルで決着をつければ納得するんだね。じゃあいいや、そっちの方が話が早い」
ソウブレイズ「俺の意見を無視して勝手に話を進めるな!」
エースバーン「あれ、逃げるつもり?」
ソウブレイズ「そ、そんなわけないだろ!」
コマタナ「お願いわたしのためにそいつに勝って……」お目目ウルウル
ソウブレイズ「……このガキ後で親に徹底的におしおきされてくれねえかな?」
エースバーン「いくぞ! ふいうち!」
ソウブレイズ「ぐはっ!」
ソウブレイズ(こ、こいつ強い! と……というか俺があんまり鍛えてない!)
エースバーン「どうしたんだい?もう降参かい?」
ソウブレイズ「ま、まだまだだ!」ふらっ
エースバーン(う〜ん、こいつ今は根性で立ってるみたいだけど実はレベルが低い?)
エースバーン(一応パルデアの大穴に住んでいるポケモンと戦って勝てるレベルの僕らと違って、こいつはせいぜい地元ではそれなりにバトルができるだけの地元民レベル?)
エースバーン「君、本格的な戦闘訓練とか受けてない一般人だよね?」
ソウブレイズ「そ……それがどうした!?シャドークロー!」
エースバーン「うっ! でもその程度か」
ソウブレイズ(くっ!掠ったぐらいしか当てられなかった)
コマタナ「いやあああ!ソウブレイズさまあああ!」
ソウブレイズ(コイツあんまりシャドークローが効いてない、クソッ!認めたくねえけどレベルの差がありすぎる)
ソウブレイズ(あ〜!あとレベルを1か2上げれば剣の舞が使えそうになるのに!)
本来ならさっきのふいうちで倒れているはずだが何とか根性で立っているソウブレイズは咄嗟に技名も叫ばずエースバーンに向かいかげうちを繰り出す
エースバーン「うわっ!」
その目論見は成功しエースバーンは察することも出来ずかげうちをくらってしまう
しかし悲しいかな致命傷にはならず
エースバーン「かげうちか」
ソウブレイズ「(クソッ!全然効いてねえ!)わざわざ技の名前を言いながら攻撃しなきゃならない決まりなんてどこにもないだろ」
エースバーン「言い訳を喋る元気はあるのに技名は叫ばないのか」
ソウブレイズ「悪いか!?」
エースバーン「まあ立ってるだけで精一杯そうだし。仕方がないよね。じゃあこっちからはアイアンヘッドだ!くらえっ!」バキッ!
ソウブレイズ「う゛ッ!!」
エースバーン(まだこいつ持ちこたえるのか。実力差があるんだから早くあきらめればいいのに)
エースバーン「お前はまだ無念の剣もサイコカッターも使えないみたいだな」
ソウブレイズ「くっ……」
ソウブレイズ(チッ、悔しけどその通りだ……ど、どうすればコイツに勝てる!?)
ソウブレイズ(かげうちでも倒せる可能性はたかが知れてる。一番ダメージを与えられそうなのが寄りにもよってナイドヘッドぐらいしかないじゃないか!)
ソウブレイズ(……はっ! あの技なら!)
エースバーン「君が道連れでも使わない限り僕には勝てないよ。早く観念して騎士ごっこはやめてその子を親元にかえ……ッ!?」
ソウブレイズ「くらえッ!」バキッ!!!!!
ソウブレイズ の きんてきげり!!
エースバーン「う”あアあああぁッッツ!!!!!」キーン!!!
……パタッ
きゅうしょにあたった! こうかはばつぐんだ!!
エースバーンはたおれた
ソウブレイズ「ふんっ」
コマタナ「キャー!!! ソウブレイズさまかっこいいいい!!さすがわたしの騎士さま〜」
ソウブレイズ「いやあんまかっこよくない……」
ソウブレイズ「とりあえずこいつが気絶してるうちに逃げるぞ!」
コマタナ「自宅までお供いたします!」
ソウブレイズ「だからなんで俺んちに行くことが前提なんだ!?」
コマタナ「だってソウブレイズさまボロボロじゃん!」
ソウブレイズ「そういえばそうか……でも休憩している時間なんて」
コマタナ「……(あの時は公園の水をたくさん飲んだからこれを飲まずにすんだけどこれがあれば……でも)」
コマタナ「……えっと、飲んで大丈夫か分かんないけど賭けだ!これ飲んで大丈夫?」
ソウブレイズ「おいしいみず?」
コマタナ「で、ででももしかしてそれを飲んだのが原因で命をおと……」
ソウブレイズ「ぷはー!生き返ったー!」
コマタナ「あ”ぁ〜 よかったぁあ〜ぁ!生きてたちゃんと元気になってくれたぁぁ!」
ソウブレイズ「ちょっと大袈裟だぞ、お前何を心配してたんだよ?」
コマタナ「え、だっておいしいみずを摂取して疲れがとれずに逆に内蔵からダメージ受けてそれで死んじゃったらどうしようってものすごく心配で心配で……」
ソウブレイズ「まあ心配になる気持ちは分からんでもないけど……」
ソウブレイズ「その、ありがとうな。でもさっきの水どこで手に入れたんだ?もしや盗んだとかじゃないよな?」
コマタナ「ちがう拾ったの」
ソウブレイズ「それならまだいいか」
コマタナ「売られている商品を泥棒するぐらい落ちぶれてないもん」
ソウブレイズ「でもプチトマトの盗み食いはしちゃったんだろ」
コマタナ「そのことは二人だけの秘密にしといて」
ソウブレイズ「ハイハイ」
ソウブレイズ「もうほとんど夜だ、早く交番にいかねえと」
コマタナ「警察に行くより一緒に野宿してほしいな〜! もしくはソウブレイズさまのお家に……」
ソウブレイズ「却下だ」キッパリ
コマタナ「ケチ ……!? あの人」
ソウブレイズ「どうしたんだ?向こうに人影?」
キリキザン「探したんだぞ!一体三日間どこをさまよっていたんだ!」
コマタナ「おじうえ!?」
ソウブレイズ「またキリキザンか え、おじうえ?」
ソウブレイズ(あの人がこいつの家族なのか?さっきのスーパーで見たキリキザンとは別人だな)
コマタナ「だって…… だってぇぇ……」
コマタナ「おじじうえ様が……」
ソウブレイズ「爺さんと何かあったのか?」
コマタナ「おじじうえ様もははうえもちちうえも偉くてお金も一杯もってるのに友達とおんなじぐらいしかおこづかいくれないのはおかしいッ!」
ソウブレイズ「そんなくだらない事で三日間も家出したのかあああ!!」
コマタナ「しかもおこづかいだけじゃなくってお菓子は酢昆布とか柿ピーとかトコロテンとか煎餅とかかりんとうとかグリーン豆みたいなのばっかりなの?!ケーキとか食べたいのにぃぃ!」
ソウブレイズ(……そのお菓子のチョイスは嘆くほどじゃないだろ。特に柿ピーとグリーン豆はむっちゃ美味しいじゃないか)
コマタナ「ひ゛ぃぃえええええん!!こんなお菓子ばっかじゃやだぁああ!友達はみんな美味しい物食べてるのにぃ!」(号泣)
ソウブレイズ「ま、まあそれは辛かったろうな……」(適当)
ソウブレイズ(……こいつ本当にくだらない理由で三日も家出するなんて変な方向で根性あるな)
コマタナ「ポテトチップスとかうま〇棒とかじゃ〇りことかチョコレートとかをどうして用意してくれないのぉ!?」
ソウブレイズ「あ…… それは流石に嫌だな……」(本気で同情)
ソウブレイズ「親族とみてよろしいのですね」
キリキザン「はい、ご迷惑をおかけしました。 ほらコマタナ、この方に礼をちゃんと言うんだ」
コマタナ「…………はい」
コマタナ「わたしを…… 守ってくれて…… ありがとうございました……」
ソウブレイズ「いや、当然のことをしたまでです」
コマタナ「お礼として貴方のお家へ恩返しに行きます!」
ソウブレイズ「だから俺んちに来て恩返しはしなくていいって!」
キリキザン「いや、君は家に帰るんだ」
コマタナ「この方のお家に?」
ソウブレイズ「だからなんで俺んちに行くことが前提なんだ……?」
キリキザン「違うぞ我が家だ」
コマタナ「……うぅ、わたしの逃亡生活もここで終わりか」
ソウブレイズ「あとすみません」
キリキザン「はい?」
ソウブレイズ「その……この子をきつく叱らないでやってください。お願いします」
キリキザン「……分かりました」
コマタナ「もうソウブレイズさまに会えなくなっちゃうのはなんかやだな」
ソウブレイズ「別に死んであえなくなったわけじゃないんだ。生きてればまたいつか会えるさ」
コマタナ「それって明日!?」
ソウブレイズ「さすがに明日は無理だな」
キリキザン「コマタナ、わがままを言ってこの方を困らせてはいけないよ」
コマタナ「はい……」
ソウブレイズ「今日はいつも以上に大変だったな……」
ソウブレイズ「でもまあ、こんな日もたまにはあっていいか」
〜そして自宅〜
グレンアルマ母さん「おかえ… どうしたの!そんな怪我をして!?」
ソウブレイズ「子供と雨宿りをした成り行きでちょっと……」
チャーレム父「大丈夫か?今日はゆっくり休んだ方がいい」
ソウブレイズ「お母さんもお父さんも心配しなくていいよ。ご飯食べてゆっくり休めばすぐ治るだろうし」
グレンアルマ母さん「疲れ取れた?」
ソウブレイズ「なんとか。で、重要な話があるって何?」
グレンアルマ母さん「じゃあ本題だ。私たちはこれから節約生活をする」
ソウブレイズ「え?」
グレンアルマ母さん「そして本格的なピーナッツ農家としてある程度やっていけるようにする。そうすればソウブレイズも就職先をあれこれと探さずにすむ」
ソウブレイズ「待ってよ母さん!俺ピーナッツ農家になりたいなんて一言も言ってな……ハッ!」
ソウブレイズ「俺が…… 本格的なピーナッツ農家になったら……」
妄想の中のグレンアルマ「ソウブレイズはいつでもピーナッツが沢山食べられるなんて物凄くうらやましいな〜!」
妄想の中のソウブレイズ「そうかwww よし今日もお前に偉大なピーナッツ農家であるこの俺がピーナッツを恵んでやろう。何個欲しい?言ってみろ?」
妄想の中のグレンアルマ「まずはピーナッツ3個!」
妄想の中のソウブレイズ「3個か!?油分多いの3個ほしいのか? 3個…イヤしんぼめ!」
妄想の中のソウブレイズ「3個やろう!行くぞグレンアルマピーナッツ3個行くぞ!」
あんな手で投げられるのかは不明だが(一応なげつけるは覚えます)綺麗な投球フォームから投げられるピーナッツ…
そしてそれをキャッチしておいしそうに食べてくれるポケモン… これって友情だよね?
妄想の中のグレンアルマ「ボリボリボリボリボリボリ」
妄想の中のソウブレイズ「良ぉお〜〜〜〜しッ!よしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしたいしたヤツだグレンアルマおまえは」
妄想の中のソウブレイズ「素直にピーナッツが欲しいと言えたご褒美だ、何個食いたい?」
妄想の中のグレンアルマ「えーとえーと……!」
妄想の中のソウブレイズ「ピーナッツ2個か」
妄想の中のグレンアルマ「ええ〜〜ッ!やああああだああああ、もォ〜〜ッと、もオオオオオモォーッとォォォォォ」
妄想の中のソウブレイズ「うそだよ、5個投げてやろう」
妄想の中のグレンアルマ「うへーっ♡」
妄想の中のソウブレイズ「同時に5個口でキャッチできるかな? 手とサイキネ使っちゃだめだぞ」
妄想の中のグレンアルマ「うん!うん!うん!うん!うんうんうん!」
ソウブレイズ「……お、俺は一体なんてアホな妄想をしてるんだ!」
グレンアルマ母さん「いきなりどうしたの?」
チャーレム父「とてもくだらない妄想をしているな」
グレンアルマ母さん「それは見れば分かる」
ソウブレイズ「なんか凄まじく馬鹿な妄想が頭をよぎっていった……」
チャーレム父「さて、私はその気になれば食費を減らせる。私が浮かせた食費を足しにして土地を買う資金を集めればいい」
チャーレム父「そして大地の声を聞きピーナッツ畑になりたいと叫んでいる土地を買おう」
ソウブレイズ「ピーナッツ畑になりたいって叫ぶ大地ってなんだよ?」
グレンアルマ母さん「うちにあるピーナッツ畑も、彼がピーナッツを育てたいってむせび泣いてた土地を一から耕してピーナッツを植えて立派なピーナッツ畑にしてくれたの」
チャーレム父「大地がありがとう!って泣いて喜んでいた」
ソウブレイズ「一から畑耕したのは凄いけど、大地がピーナッツを育てたいってむせび泣いてたって下りは父さんの勝手な思い込みだろ」
グレンアルマ母さん「懐かしい、彼がプロポーズの時に私にダイヤモンドと開拓したピーナッツ畑をプレゼントしてくれたのが決め手で結婚を決めたのを思い出しちゃった/////」
ソウブレイズ「ダイヤモンドは分かるけどプロポーズのプレゼントがそれ!?」
グレンアルマ母さん「分かるかい?このダイヤは君と体と同じ物で出来ている。でも君はこのダイヤモンドより綺麗だ!って言ってくれたのが嬉しくて嬉しくて/////////」
ソウブレイズ「いや炭素生物だったら俺達じゃなくても大抵炭素が含まれてるんじゃ……」
ソウブレイズ「……ごめん、明日素直に職安行くからもう今日は寝る。変な女の子のお守りと変な妄想で疲れた」
グレンアルマ母さん「そう、おやすみ」
チャーレム父「ゆっくり休むんだぞ」
〜そして次の日〜
ソウブレイズ(ハロワ行くのって下手なバトルをするよりなんか勇気がいるな……ん?)
ソウブレイズ「こんな人も通らない所に張り紙か? なになに?」
ソウブレイズ「草刈りお片付け引っ越し手伝い人生相談にポケ探し!貴方の人生にお力添えして切り開く、常識の範囲内で何でもやります何でも屋の何でも武士団?」
ソウブレイズ「……アホくさ、便利屋に頼んで人生が切り開けるなんてそんな都合のいい話あるわけがない、人生そんな甘くないな」
ソウブレイズ「…………何でも屋か」
ソウブレイズ(ついに職安が目の前に…… ああ自分の人生を自分で選んで決めるという自己責任の重みがぁ……鎧の呪いなんかと比べ物にならないぐらい重い)
ソウブレイズ(思えば俺は昔困っている人のために戦うヒーローになりたいなんてかないっこない無謀な夢を抱いていたな……)
ソウブレイズ(そんなガキみたいなワガママとはここで決別だ、さらば小さき頃の夢!俺は大人としてつまらない人生を選ぶ!)
受付のゴチルゼル「おはようございます、初めてハローワークをご利用される方ですか」
ソウブレイズ「はい」
受付のゴチルゼル「ではこの書類にプロフィールを記載をし、登録した後に求人を探したり相談窓口で就職先の相談をする流れとなります。よろしいですか?」
ソウブレイズ「分かりました」
受付のゴチルゼル「……なんなら筆記用具が持てないポケモン用に私が代わりに筆記するサービスも請け負っておりますが」
ソウブレイズ「いえ大丈夫です」
受付のゴチルゼル「そんな手で鉛筆を持てますか?」
ソウブレイズ「……いけます」
ソウブレイズ(余計なお世話だ!……確かに手があってもちゃんと道具持てるのかどうか分かんないデザインのポケモンは多いけど)
ソウブレイズ「よし書けた、これで登録できますね」
受付のゴチルゼル「よくかけましたね〜!思ってたよりも字が綺麗です!」
ソウブレイズ(褒め方小学校の先生のそれかよ!?なんだよその妙な上から目線)
受付のゴチルゼル「では求人情報をパソコンを使って自力で探すか、あそこにある相談窓口のスタッフと相談しながら探すかどちらかを選びご希望の職業を見つけてください」
受付のゴチルゼル「ただし、個人でパソコンを利用して探した求人情報の申し込みも、最終的には相談窓口を通して行います」
ソウブレイズ「分かりました、ありがとうございます」
ソウブレイズ(どうせ相談窓口に行く必要があるなら最初から窓口に行っておくか。今の時間帯なら他のポケモンも少ないし)
ソウブレイズ(相談窓口の受付はここだな)
ソウブレイズ「すみません、相談窓口で相談したいのですがどうすればいいですか?」
相談窓口受付のフラエッテ「ちょっと待ってください、番号札を発行しますので」
相談窓口受付のフラエッテ「発行しました。あそこのイエッサンの男性が担当している窓口へ行ってください。待ち時間なしで今なら対応できます」
ソウブレイズ「ありがとうございます」
イエッサン♂「今日はどのようなご用件ですか?」
ソウブレイズ「(いや職探し以外の目的でハロワ行くヤツはまずいねえだろ) 私にあった仕事を探しているのですが、何かオススメの仕事はありま…」
イエッサン♂「知りもしない初対面のポケモンに僕に合うお仕事は何か?と聞かれても分かりません」(即答)
ソウブレイズ「あ、ハイ普通に誰でも受かりそうな仕事で」
イエッサン♂「もっと志を高く持ってください」(即答)
ソウブレイズ「………はい」
ソウブレイズ「とにかく競争率が低くて高い確率で採用してくれる仕事場とかあればいいのですが」
イエッサン♂「あるにはありますがそんな就職先ここでは紹介できません」
ソウブレイズ「あるんですか?」
イエッサン♂「貴方のような種族なら他のたんぱく質で出来た種族よりは適しているとは思いますが、それでも危険なので……」
ソウブレイズ「それでもいいです教えてください」
イエッサン♂「原子力発電所の清そ(ry」
ソウブレイズ「ごめんなさい普通の仕事でいいです僕が馬鹿でした」(即答)
イエッサン♂「最近は脱炭素だとかカーボンニュートラルだの色々うるさいですからね。数年前にもガラルでもエネルギー問題でひと悶着ありま…」
ソウブレイズ「あの……」
イエッサン♂「……あ(まずいこの人全身炭素の木炭製生き人形だった!)」
イエッサン♂「あ!!いえッ!炭素は炭素でも貴方達の種族の事はさしていませんのでッ!誤解なさらず!はいッ!!」
ソウブレイズ「は、はぁ……」
イエッサン♂「それどころか貴方は炭素は炭素でも化石燃料ではなく木質バイオマスの類ですから環境にとっても優しいですよー!エコですよー!サスティナブルですよー!」
ソウブレイズ(木質バイオマスの類ってどういう意味だよ!なんだよサスティナブルって!?)
イエッサン♂(まずい…… さっきより空気が悪くなってる、地雷ふんじゃったか!?)
イエッサン♂「……貴方は将来有望です」
ソウブレイズ「あ、あ……ありがとうございます」
ソウブレイズ(こんにゃろ〜、心にもない事言いやがってぇぇ…… さっきのぶった切るような態度から180度変わりすぎだろ!)ピクピク
ソウブレイズ(あとお前それタンドンやセキタンザンの前でも同じこと言えんのか?)
イエッサン♂(怒りと悲しみと悔しさのエネルギーをひしひしと感じる……余計な事を言ってしまった)
イエッサン♂「……とりあえずどのような仕事を希望しているのかを教えてくださいますか?詳しい要望が分からなければ仕事の紹介をしようがないので」
ソウブレイズ「工場勤務希ぼ…」
イエッサン♂「ウソはつかないでください分かりますよ」(即答)
ソウブレイズ「ハイ……」
イエッサン♂「言いづらいなら小さな声で打ち明けてくださっても問題ありません」ヒソヒソ
ソウブレイズ「……その、恥ずかしいのですが困っているポケモン達を助ける仕事希望です」コショコショ
イエッサン♂(自分にできるのかどうか分からないし恥ずかしいって感情エネルギーがかなり強い。けどこの願い、正真正銘本物のこの人の本心からの夢みたいだ)
イエッサン♂「他人を助ける仕事と一言に言いましても、パッと私が思いつくだけでも警察、医者、消防士、カウンセラー、弁護士、介護職等、必要とされる能力や知識や体力が全く違います。しかしそれらはすべて他人を助ける事を目的とした仕事です」ヒソヒソ
イエッサン♂「ただ、困っているポケモンを直接助ける仕事となると……完全に期待にそえる物とは言い難いですが近い仕事はあります」ヒソヒソ
ソウブレイズ「それはどんな仕事ですか?」ヒソヒソ
イエッサン♂「今二つ求人を出している企業があります。ヨロズヒーローズとなんでも武士団という企業です」
ソウブレイズ(ヨロズヒーローズってなんだよ?そういうタイトルのゲームがありそうだな)
ソウブレイズ(それになんでも武士団ってなんでも鑑定団の進化系か何かかよ?ってかここに来るときに貼ってあったポスターでそんなような名前見たぞ)
イエッサン♂「求人票を見ますか?」
ソウブレイズ「はい」
イエッサン♂「これがその二つの企業の求人票です。しっかり見てから決めてくださいね」
イエッサン♂「それでも不安ならインターネットなどで調べてもっと情報を手に入れてから決めてください」
イエッサン♂「一応求人を見て私が受けた印象では、ヨロズヒーローズは雑用も請け負う探偵事務所寄り、なんでも武士団は探偵業も時にやるなんでも屋寄りですね」
ソウブレイズ「探偵?それって事件を解決するあの仕ご(ry」
イエッサン♂「いえ、浮気調査や人探しやよく分からない相手の素性を探るのが探偵のお仕事です。探偵が警察沙汰の事件を解決するのはフィクションの中だけです」
ソウブレイズ「あ、はい」
イエッサン♂「いったん求人票を家に持ち帰ってから改めて入社したいかどうかを決めても問題ありませんよ」
ソウブレイズ(………う〜ん、仕事内容を見る限りでは雑用が多いけど悪くないというか退屈はしなさそうだ)
ソウブレイズ「……よし」
ソウブレイズ「決めた!俺は何でも屋になる!」
イエッサン♂「急いで決断する必要はありませんよ」
ソウブレイズ「物は試しですがこの二社の面接を受けてみたので面接の手続きをお願いできませんか?」
イエッサン♂「分かりました」
イエッサン♂「はい、こちらハローワークの(ry」(電話中)
ソウブレイズ(どうなるか分からないけど受かればいいな)
イエッサン♂「……はい、履歴書は予め郵便で送るのではなく面接時に持っていく仕様ですね」
イエッサン♂「……今日から三日後に面接、はい(ry」
イエッサン♂「ヨロズヒーローズの方は三日後に履歴書を持って面接です。今のうちにしっかり職場の位置を場所を確認しておいてください」
ソウブレイズ「はい」
イエッサン♂「ではなんでも武士団の方へも連絡を取ります」
ソウブレイズ「よろしくお願いします」
こうして俺は二つの会社の面接を後日受けることになったのだが
まさかあの時のミニトマトの盗み食いをした家出少女のせいで俺の未来が決まるとは全く予想していなかった
そして後日
ソウブレイズ(ここが俺がこれから働くかもしれないヨロズヒーローズの事務所か……)
ソウブレイズ(思っていたよりも小さいし特別な建物でもないな。時間十五分前だし入るか)
ソウブレイズ「失礼します……」
受付のパチリス「こんにちはヨロズヒーローズへようこそ、どのようなご用件をご依頼予定ですか?」
ソウブレイズ「あの、私今回午後一時に面接のお約束を頂いておりますソウブレイズです。どこで面接を受ければよろしいのでしょうか?」
受付のパチリス「はい、貴方が今日面接予定のソウブレイズさんですね。ちょっと待ってください担当者を呼びますので」
ソウブレイズ「ご対応いただきありがとうございます」
イルカマン「君がヨロズヒーローズに就職したいと希望するソウブレイズ君だね」
ソウブレイズ「はい、この度はよろしくお願いいたします」
イルカマン「いいやこちらこそよろしく、さて事務室に入ってくれ」
ソウブレイズ「はい分かりました」
あの時金的されたエースバーン「面接か〜、どんなポケモンが面接に来るんだろうな?正義感の強いいい子だといいな……!?」
ソウブレイズ「失礼しま……!?」
ソウブレイズ「!!!!!!!!!」
エースバーン「!!!!!!!!!」
ソウブレイズ(コイツ……!俺があん時金的で気絶させたハーフパンツじゃねえか!!)
エースバーン(こいつ、僕に金的しやがったあの青紫バカロボット!!)
ソウブレイズ(あぁ、やばい。これはやばい……)
ソウブレイズ「………………」
エースバーン「……………とりあえず座りなさい。その不便そうな欠陥品の鎧着てちゃんと座れるか分からないけど」
ソウブレイズ「……ハイ」
イルカマン「エースバーンその表情はどうした?……もしかして」
イルカマン「そうかぁwww 数日前にうちのエースバーンを金的で気絶させたっていうソウブレイズは君だったのか!ああそうかwwwww」
ソウブレイズ「はい…… 多分それはボクの事デス……」
エースバーン「多分じゃなくて完全にコイツ」
イルカマン「まあいいwwとりあえず面接を始めよう」
エースバーン「ごめんねぇ…… 今回の面接はイルカマン最高責任者と実際に現場で働く僕の二人が担当することになったんだ。一人だけだと思った?」
ソウブレイズ「あ、いえ……面接官が複数人いる面接もあるとはネットで調べていたのでまぁ」
エースバーン「そう…… あと僕とイルカマンさんの質問にしっかり答えてくださいねぇぇ!!」
ソウブレイズ「は、はい……」
イルカマン「さて、君はどういう動機でわが社に就職しようと思ったのかな?」
ソウブレイズ「困っているポケモンの声に耳を傾け直接助ける事ができるとても崇高で素晴らしい仕事内容に魅力を感じ、貴社の世間からの評判の良さもかねて就職を希望しました」
エースバーン「人探しとか聞き込みとかもするけど、ほとんど雑用と使いっぱしりみたいな事を繰り返す仕事を崇高で素晴らしいってよく言えるね……」
ソウブレイズ「む……」イラッ
イルカマン「ま、エースバーン君の言ってることは事実でもある。さて」
イルカマン「君は体力に自信があるかな?」
ソウブレイズ「あります。炎天下の中一日中作業できます」
エースバーン「そりゃいつも訳わかんないパーツゴテゴテ装着してるから体力つくだろうね。本気で動くときはそれ取ってね。もしかしてそれ外せないとかじゃないよね?」
ソウブレイズ(このハーフパンツさっきから俺を煽ってばっかりいやがるぅぅ……!!)
エースバーン「じゃあ次は僕から質問です」
エースバーン「あなた数日前に僕が手加減して降参をさせてあげようとしていた時に僕の大切なきんのたまを思いっきり攻撃しましたよねぇ?」ブチッ!
ソウブレイズ「…………ぅ」
エースバーン「こっちのお情けに甘えるだけならまだしも、それ以上に人のきんのたまを狙うなんてそんな汚い戦い方して恥ずかしくないのか?なぁ?なあ! なあぁああ!!」ブチブチィ!!!
ソウブレイズ「その…… あの…… 恥ずかしい…… と思います……」
エースバーン「ちゃんと恥を恥だと認識できるんだぁ。思ってたより賢いね君。IQ測ってみたら面白い結果が出そうだねぇ……」ピクピク
ソウブレイズ(すっげえここに居づらい……)
イルカマン「さて君は数日前に自分よりもレベルの高いエースバーン君のきんのたまを攻撃してダウンさせたけど」
ソウブレイズ「いえ!あれは成り行きでッ!!オ…じゃなかった僕はそのッ!!」
イルカマン「もし自分の力じゃギリギリ勝てそうにない強敵が目の前に現れたらまた金的して勝つつもりかな?」
ソウブレイズ「えぇっと…… あれは特殊な状況だったし!いえもう隙をついて股間を蹴るようなことはやりません!! あ、でも……」
イルカマン「すまないが、この業界はクリーンなイメージもけっこう大事なんだ。変な噂はあまり立てたくない」
イルカマン「いやー!あそこの何でも屋には金的してくる奴がいる〜wwww なんて後ろ指をさされたくないんだよね」
ソウブレイズ「ごめんなさい!!!もう相手が格上でも金的するような汚い真似はしません!!負けると分かっていても正々堂々と戦います!!本当です!ごめんなさい!!だから……だからッ!!」
イルカマン「いやそんな必死にならなくていいよ」
エースバーン(そんな事言っておきながらどうせまたやるんでしょ。ふん)
ソウブレイズ「…………ぅ/////」
ソウブレイズ(こういう時どう答えればいいのか分かんない……ぐやじぃ……)
ソウブレイズ(気を、気をなんとか落ち着かせるんだ!えっと……)
ソウブレイズ(そういえば…… 俺あの時にナイトヘッドの事をナイドヘッドだと間違えてたな……ってそういうことじゃない!!)
ソウブレイズ(今そんな昔の脳内セリフの間違いなんて気にしている場面じゃないのに!ああくそぉ!)
ソウブレイズ(えっと……ナイトヘッドの由来は脳みその使っていない部分を表す言葉だったってどっかで聞いたけど使っていない脳みそと相手をうなす幻を見せるのとどういう関係が…ってなんでナイトヘッドから頭が離れないんだよ!ああ俺は誰かにタチの悪い幻でも見せられているんじゃ……)
イルカマン「聞いているか〜い!ソウブレイズ君」
ソウブレイズ「は、はい!」ビクッ!
こうして、俺に対する尋問は続いていったのだった……そして地獄みたいな尋問が終わる直前
エクスレッグ「取り込み中すまない。イルカマンCEO!先ほど海でバナナボートに乗って海水浴をエンジョイしていたダイオウドウがバランスを崩して海に落ちそのまま行方不明になったという連絡が入った!至急CEOの力を借りたい」ガチャ!
イルカマン「大変だったけど面接ご苦労。ではそろそろ…ん?なんだと!?」
ソウブレイズ「うおっ!誰だ!?」
エースバーン「なんだって!?」
イルカマン「それは大変だ、サーナイトよ緊急事態だ今すぐ来てくれ!」
サーナイト「はいただいま〜」シュワーン
ソウブレイズ「うわっ!?(いきなりサーナイトがテレポートで現れた!?……ちょっと待て、こういうトラブルを解決するなら救助隊や公共の組織に頼むべきなんじゃ?)」
エースバーン「イルカマンCEO!僕はどうすればよろしいでしょうか?」
イルカマン「とりあえず私と一緒に来てくれ!すまないソウブレイズ君もう帰ってだいじょうぶだ」
ソウブレイズ「あ、はい」
サーナイト「あ……私たちは民間の救助隊もやってるの。ごめんねびっくりさせちゃったみたいで」
ソウブレイズ「いえいいです…… (それもう何でも屋の域を超えてないか?)」
イルカマン「数日後に手紙で面接の結果を伝えるからな。ではいくぞ!」
サーナイト「はい!テレポート」シュワーン
ソウブレイズ「……海に沈んだダイオウドウ大丈夫なのか? あと俺だけ一人取り残された感が……」
エクスレッグ「ミスサーナイトのミスのせいで置いて行かれてしまった。おや君は?」
ソウブレイズ「!?!?! げっ!」
エクスレッグ「あの時人を洗脳するクラゲがいるって嘘をついて卵パックをかっさらった少年じゃないか!あれから元気か?」
ソウブレイズ「ハ、ハイ……」
エクスレッグ「元気そうで何よりだ!まさかエースバーン君に金的したソウブレイズ君がワタシに嘘をついたソウブレイズ君と同一人物だったなんて知らなかった!」
ソウブレイズ「ハイ、ソレハタブンボクノコトデス……」
エクスレッグ「この何でも屋に面接に来たのか?」
ソウブレイズ「ハ、ハイ……」
エクスレッグ「そうか!君に就職は無理だwwwwあきらめろ!」
ソウブレイズ「………ハイ」
サーナイト「ごめんなさいエクスレッグさん、一緒に連れて行くのを忘れていたわ」シュワーン
エクスレッグ「おおミスサーナイト!ワタシのことを忘れずに戻ってきてくれたのか!ではさらばだ!」
サーナイト「じゃあ結果待っててね〜」シュワーン
ソウブレイズ「…………」(白目)
ソウブレイズ(あの面接の感じじゃたぶんあそこへの就職は無理だろうな……)キコキコキコ…
ソウブレイズ(そんで溺れたダイオウドウは助かったのか?)
ソウブレイズ(……それにあんなの面接じゃない!半分お偉いさんの目の前で実行される尋問処刑だあれは!)
ソウブレイズ(………そういえば)
ソウブレイズ(ダイオウドウが海で遊ぶと錆びるんじゃないのか?いやもうこれ以上錆びすぎてて錆びない?そもそもダイオウドウを乗せられるバナナボートってなんだ?どれだけでかいんだ?そんなもんこの世にあるのか?そんでどこで売ってるんだ?)
下校中のホゲータ「あ、みんな見て〜!ソウブレイズがノーヘルで自転車に乗ってるよ〜!」
下校中のクワッス「本当だ、あんな手でどうやってブレーキをかけるんだろうね?」
下校中のニャオハ「どうしたのかな?なんか元気ないよね?」
下校中のクワッス「ゴーストタイプだけに死にかけてるんじゃないの?」
ソウブレイズ「……(うるさい!クソガキども!!勝手に俺を分析するな!!)」(立ち乗りでスピードを上げてガキどもを振り切る)
下校中のホゲータ「うわ〜!はや〜い!ボクもいつか自転車にのりた〜い」
下校中のニャオハ「モトトカゲに乗せてもらったら?」
下校中のクワッス「あれはホウエンのマッハじてんしゃかな?」
その二日後に俺の元に通知の手紙が思ったよりも早く届いた。もちろん内容は……
この度は弊社への入社にご応募いただきありがとうございました。誠に遺憾ですが、今回はソウブレイズ様のご希望に添えない結果となりました。 誠に申し訳ございません。 今後の活躍をお祈りしております。
ソウブレイズ「……知ってた、どうせ不採用だってことぐらい」
ちなみにバナナボートから落ちて溺れたダイオウドウはあの後無事イルカマンに救助され命に別状はなかったそうだ
ソウブレイズ(ん?手紙がもう一枚入ってる?)
ソウブレイズ「なんだ…… う゛ッ!?!?!」
ソウブレイズ君へ
人の股間の大事なポケットモンスターをダイレクトアタックする行為は卑怯以外の何物でもないです。
僕たちはそういう汚い手段を使ってくるアナログロボットと一緒に仕事をしたくはありません。
まだお掃除ロボットのルンバを仕事の同僚にする方がましです。
あの後ガチで僕は医者に一歩間違えていれば子孫を残せなくなっていたかもしれないと宣言されました。
笑い事ではありませんよ。分かっていますか?
あと正直君のようなソウブレイズがいるからソウブレイズという種族に汚い手を使うだとか手段を択ばないって悪評が立つんですよ
全国の真面目に頑張っているソウブレイズ達に謝ってください。この面汚し!!脱臭炭以下!!
正直貴方は何でも屋に入るよりウッドチッパーの中に入って粉砕されて地面に撒かれた方が社会に貢献できます。
やっぱさっきの話は取り下げします。貴方の欠片を撒いたら大地が浄化するどころか呪われて汚染されそうなのでもういいです。
有効活用できそうな場所が嫌な奴に飯を食わせる料理を作る時に使うぐらいしか思い浮かびません。
でも嫌な奴はもうウッドチッパーで粉砕されているので等の本人にその料理を食べさせられないのが残念です。
エースバーンより
ソウブレイズ「ぐあああああああ!!!!!! 分かってたけどむかつくううううう!!!」ビリビリ
ソウブレイズ「こっちだってお前みたいな根に持つハーフパンツと一緒に仕事するだなんて願い下げだ!!」
ソウブレイズ「ついでに折りたたむクシみたいな奴を二個背負った虫野郎と仕事する必要もなくなってこっちだって清々したぐらいだ!」
グレンアルマ母さん「そんなに騒いでどうかしたの?」
ソウブレイズ「あ、母さん」
グレンアルマ母さん「なによその破れた手紙は?それに酷いことでも書いてあったの?」
ソウブレイズ「そ、それは…… あ、継ぎ合わせて読まなくていいって!」
グレンアルマ母さん「…………な、なによ?これ?」ピクピク
グレンアルマ母さん「野郎このク〇ウサギ!! ウッドチッパーに入れだとぉ!?てめえの方こそオーブンにぶち込んでガラル式ブリカス伝統料理ウサギのパイにしてやんぞこん畜生!!!」
ソウブレイズ「お母さん落ち着いて!!」
ソウブレイズ「もうやめてお母さん…… 守ってくれるのは嬉しいけどこれじゃあモンスターペアレントみたいだ!しかも俺はもう子供じゃないし!」
グレンアルマ母さん「でも息子にこんな酷い言葉を平然と投げかけるような奴がいることが許せない!どうしてそんなスプラッタ描写のあるホラー映画にありそうな目にあえって手紙で送りつけてくる酷い奴がこの世にいるの!?」
ソウブレイズ「それは……俺がそいつに金的しちゃったから恨まれたのであって……」
グレンアルマ母さん「あ…… 酷い手紙を送られたからもうやり返したの?」
ソウブレイズ「あの、因果関係が逆だよ……」
チャーレム父「そんなに騒いでどうかしたのか?」
ソウブレイズ「あ、父さん」
グレンアルマ母さん「もう酷すぎる!ソウブレイスにウッドチッパーに入れって嫌がらせの手紙が送られてきたのよ!」
ソウブレイズ「その……就職しようとした会社に俺が金的しちゃったポケモンがいてそれで恨まれただけで……」
チャーレム父「そうかー。究極聖拳アルティメットチ〇コボンバーインパクトを久しぶりに誰かにやっちゃって恨まれたのかー」
チャーレム父「それはお前が悪いなwww」
ソウブレイズ「お父さん、俺のカルボウ時代の黒歴史を掘り返さないで…… その必殺技のネーミング今思い出すと無茶苦茶恥ずかしい」
チャーレム父「仕方がない、ソウブレイズ!一緒に山に登って心の傷を癒しにいこう」
ソウブレイズ「時間かかるからいいよ」
チャーレム父「山はいいぞー」
ソウブレイズ「その言葉もう今年に入って何回俺に言ったんだよ」
ソウブレイズ「おっと、そういえば明日なんでも武士団への面接があるんだった」
チャーレム父「そうか、がんばれ」
ソウブレイズ「……お父さんの応援ってなんかいつもあっさりしてるよな。どこか他人事というか……」
チャーレム父「期待しすぎても重荷にしかならないだろ」
ソウブレイズ「そりゃそうだけどさ……」
そして次の日、俺は面接を受けるためなんでも武士団の事務所に向かうこととなったが
ソウブレイズ(こっちはボロくて小さい一軒家か。小さいころジョウトに連れて行ってもらった時に見た武家屋敷とお化け屋敷を合体させて小さくしたような外見だな。周りの建物と雰囲気違いすぎて浮いてるし)
ソウブレイズ(そういや、コガネシティを観光していた時にやけに母さんが道行くポケモン達に一緒に写真撮ってくださいって呼び止められてチヤホヤされてたけど。あれ何だったんだ?)
ソウブレイズ(カプ…コ?さすがお膝元……本社付近にそっくりさん降臨とか……えっと何とかがどうこう……って言われてたのは何となく覚えてるけど)
ソウブレイズ(時間十五分前だし入るか)
ソウブレイズ「失礼します……」
ドドゲザン「くか〜 ZZZ……」
ソウブレイズ(うわぁ…… 謎のじいちゃんが受付で新聞片手に寝落ちしてるぞ)
ソウブレイズ「じいさん、じーさーん!起きてくださ〜い!じいさーん!」
ドドゲザン「んあ?あ! ……いかん!朝の女の子が戦うアニメと特撮を一緒に見る約束をすっぽかしてしもうた」
ソウブレイズ「大丈夫です、それやるの明日の朝ですよ」
ドドゲザン「……あれ?なんだよかった。丸一日寝過ごしたかと思った」
ソウブレイズ(まあ、昼寝して寝過ごしたと勘違いするのはよくあるけどさ)
ドドゲザン「さて、そなたはなんでも武士団に何用で?」
ソウブレイズ「私は今回午後三時に面接のお約束を頂いておりましたソウブレイズです。どこで面接を受ければよろしいのでしょうか?」
ドドゲザン「ああ、あんたがうちに入りたいって希望した子か。こっちついといで」スイー
ソウブレイズ「はい (周囲から浮いてる謎の建物の中に浮きながら移動する謎の爺さんがいたけどこれってどういうことだ……?)」
ドドゲザン「ではこの部屋にて面接を行う、良いか?」
ソウブレイズ「はい」
ドドゲザン「ついでに履歴書も今もらっておくぞ」
ソウブレイズ「はい」
ドドゲザン「ではお先に失礼」クルッ
ソウブレイズ「!? (忍者屋敷の回転扉!?ここ本当に何でも屋の事務所なのか!?)」
ソウブレイズ「……これうまく使えるのか?」
ソウブレイズ「これどうやって入ればいいんだ?ゴースト技でも使って強行突破しろとでも?ん」ジリリリリ!
ソウブレイズ「あ、こんなタイミングでお母さんから電話? っもう!」
ドドゲザン「スマホの着信音を黒電話に設定してるあたり君結構見どころあるねwww」キィ…
ソウブレイズ「!? あ、すみません……ちょっと家族から電話が(ニヤついて回転扉から顔出すなよ!心臓に悪い……)」
ソウブレイズ「お母さんこんな時になんだよ!」
電話の向こうのグレンアルマ母さん『ごめんソウブレイズ、あの時あんたの名前をソウブレイスって間違えちゃってた。私としたことが……』
ソウブレイズ「そんな些細な事覚えてないし別にいいって……大体俺そろそろ面接受けなきゃいけない状況なのに変なタイミングで電話かけないでよ!」
グレンアルマ母さん『ついでにソウブレイズ、レイズのポテチの塩味も帰りに買ってきて』
ソウブレイズ「え?レイズのポテトチップスを買うの?」
ドドゲザン(レイズのポテチを買うソウブレイズかwwwこやつの母親侮れんなww)
グレンアルマ母さん『それと出来たらポケモンの絵が描いてあるアイスの爽も買ってきてほしいの。まだあるかな?』
ソウブレイズ「アイスの爽!?そ、そう?それ今もまだ売ってるの?」
グレンアルマ母さん『わかんない』
ドドゲザン(爽のアイスを買うソウブレイズ……そう来たかwwww)
ソウブレイズ「お母さんもしかして、本当は俺に帰りにお使い寄ってきてくれって頼みたかったんじゃないよな?」
グレンアルマ母さん『なぜわかった!?さてはお前エスパーだな!』
ソウブレイズ「エスパーなのは母さんの方だろ!?」
ソウブレイズ「もういい切るよ!」
グレンアルマ母さん『ごめんねw変なタイミングで頼んじゃって』
ソウブレイズ「はいはい」
ドドゲザン「はいは一回w」
ソウブレイズ「は、はい…… (このじーさんも大概わけの分からない変なじーさんだな……)」
ドドゲザン「そうだ、もう一回隠し扉の使い方を見せてやるから真似してみろ」クルッ
ソウブレイズ「はい…… (面接前なのになんか疲れてきたな)」
ソウブレイズ(見様見真似だけど入れた! うッ!なんだこの応接間!?運動会に使う道具を入れておく物置か何かか?変な道具が大量にあるぞ)
ソウブレイズ「あの、僕はどうすればいいのですか?(あの壁に掛けてある絵はブリムオンの肖像画?ウインディの置物?マルマイン型のくす玉らしき物まであるけど何に使うんだ?)」
ドドゲザン「少し散らかってはいるがそこのソファーに座れ」
ソウブレイズ「はい(少しどころかかなり散らかってるぞ。でも埃は被ってないから掃除はされているのか?)」
ドドゲザン「ではお主の面接を始める、お主がなんでも武士団に入社しようとした理由はなんだ?」
ソウブレイズ「困っているポケモン達の悩みや困りごとに親身になって寄り添い直接お力添えをできる仕事にとても魅力を感じ、特に貴社の他人には言えない悩みにも全力で寄り添い解決てくれたというお客様の声を聞き、その理念と姿勢に感銘を受け就職を希望しました」
ドドゲザン「ほう、では今までの無職時代は何をやっていた?」
ソウブレイズ「う゛っ…… その、実家の家事手伝いと小さな畑で育てているピーナッツ栽培の水やりや収穫などの手伝いをしていました」
ドドゲザン「確かにお前、バタピーとか柿ピーとかグリーン豆好きそうな顔してるしなwww」
ソウブレイズ「はい…… (バタピーや柿ピーが好きそうな顔ってなんだよ!?しかもグリーン豆のくだりはどっから生えてきたんだ?)」
ドドゲザン「バイト経験は?」
ソウブレイズ「ありません」
ドドゲザン「特技は?」
ソウブレイズ「(え?特技!? 俺の得意な事って……何かあったか?)……あ、え、えっと」
ソウブレイズ「……立ったまま寝れます」
ドドゲザン「……サバンナの草食動物かな?」
ドドゲザン「次はちょっと難しい質問かもしれん」
ドドゲザン「権力もあり部下もいるが全ての責任を取って尻ぬぐいしなければいけない方がいいか、責任は負わなくてもいいが他人に操り人形の如くこき使われ続ける方がいいかどっちがいい?」
ソウブレイズ「え……? え、ええっと……それは」
ソウブレイズ(そんなこといきなり言われても……)
ソウブレイズ「場合によります。周りのポケモンが頼りないのなら僕は責任を負う立場になるつもりですし、もし善良で自分より賢明で知恵のあるポケモンがいたらその人に従います」
ドドゲザン「………ほう、ではちょっとブレイクタイムじゃ。質問攻めにして悪かった」
ソウブレイズ(いや面接なんだから質問攻めにされるのは当たり前なんじゃ?)
ドドゲザン「実はワシ……この会社の社長なのwww」
ソウブレイズ「え!?」
ドドゲザン「受付のキマワリが昼の休みに入るとき暇だったからワシが代わりに受付をやっておったのだww」
ソウブレイズ「そ、そうですか…… (その割に寝てたよな?)」
ソウブレイズ「あの、今受付の方は大丈夫なのですか?」
ドドゲザン「心配いらん、受付にアレクサを置いておいたから問題ない!」
ソウブレイズ「アレクサ!?(いや何も解決してねえ!!)」
その頃なんでも武士団事務所の受付では
アノクサ「……誰も来ませんね」
キマワリ「あ〜、僕のいない間受付してくれてありがとね!」
アノクサ「?」
キマワリ「おKー!Heyアノクサー!場所変わって」
アノクサ「了解しました」コロコロコロ…
ドドゲザン「さてブレイクタイムも終了して次いこう」
????「ソウブレイズさま〜!」
ソウブレイズ「はい (ん?誰かが俺を呼んでる?窓の方か?)」
ドドゲザン「体力に自信はあるか?」
????「お〜〜い!」
ソウブレイズ「それなりにはあります(なんだアイツ?)」
????「おおおお〜〜い!」
ソウブレイズ「?(誰か窓の外でジャンプして手を振りながら俺のことを呼んでる?)」
ソウブレイズ「!!!!!(あ、アイツもしや!?)」
あの時のコマタナ「騎士さまあ〜〜!!」
ソウブレイズ「うェ!?!?! (あんときの図々しいコマタナ!?)」
ドドゲザン「ん?どうかした?」
ソウブレイズ「いいえ!窓の外で子供がピョンピョンはねていたずらしている以外特に何も……」
ドドゲザン「ん?」クルッ
ドドゲザン「……あ、あの外で跳ねてるコマタナはワシの孫」
ソウブレイズ「え゛!?」
ソウブレイズ(あの図々しいコマタナのお爺さんがこの人だと!?)
ソウブレイズ(奇遇というかなんか納得というか……この親にしてこの子ありって言葉をここまで体現しているケースに出会えるなんて…… 親じゃなくて祖父だけど)
ドドゲザン「……… (なるほど、こやつがワシの孫を助けたソウブレイズだったのか。なら好都合だ)」
ドドゲザン(そろそろ潮時か、あの話題を振ってやろう)
ドドゲザン「では外にいるコマタナは気にせず次の質問だ」
孫コマタナ「ソウブレイズさまあああ!こっちに気づいてええ!」ピョンピョン!
ソウブレイズ(アイツ窓の外にいるだけで色々とうるさいな……)
ドドゲザン「アーモンドチョコ、ミニトマト、おいしい水…… お主このワードに身に覚えはあるか?」
ソウブレイズ「え?」
記憶の中のソウブレイズ「でもプチトマトの盗み食いはしちゃったんだろ」
記憶の中のコマタナ「そのことは二人だけの秘密にしといて」
記憶の中のソウブレイズ「ハイハイ」
ソウブレイズ「……いえ、身に覚えはありません……」
ドドゲザン「……ほう。そうか(約束を守ったな……)」
ブリムオン「もう我慢ならないわ!サイコキネシス!」ガタッ!ガチャッ!
孫コマタナ「やった!窓が何故か開いた!」
ソウブレイズ「!?(ブリムオンがブリムオンの絵画の裏から絵画を外して出てきた!?)」
ブリムオン「うるさい!そこのクソガキ!おだまりッ!」ビーーム!!!
孫コマタナ「ぎゃー!!」チュドーン
ソウブレイズ「!?ッ (コマタナがブリムオンのビームで撃墜された!?)」
ソウブレイズ「あの!お孫さんがビームで撃墜されましたよ!!」
ドドゲザン「あああれワシの秘書」
ソウブレイズ「秘書!?え? えぇ!?」
ブリムオン「もう、社長のお孫さんのせいで面接に来た子の感情がうまく読み取れないじゃない……」
ソウブレイズ「だからって社長の孫にビーム撃つなよ!」
ブリムオン「大丈夫、サイケこうせんは悪タイプには無効だから問題ないわ……」
ソウブレイズ「問題点そこじゃないだろ!!」
孫コマタナ「ふーっ!びっくりしたー!」(無傷)
ソウブレイズ「無事だったのか……おい大丈夫か?」
孫コマタナ「大丈夫!ちょっと衝撃はあるけど無事だよ」
ドドゲザン「いや〜ポケモンはふしぎな生き物だね〜www」
ソウブレイズ「いやそんな言葉で締めるなっ!……じゃない締めないでください」
ブリムオン「やっぱ面倒だからもう一回吹っ飛ばーす!」ビーーム!
孫コマタナ「ぎゃー!!」チュドーン
ソウブレイズ「!!?!」
ドドゲザン「大丈夫、サイケこうせんは悪タイプには無効だから問題ない」
ソウブレイズ「だから問題点そこじゃないだろ!孫がビームで攻撃されてるんだぞ!?……じゃなかった問題はそこではないのでは?」
ドドゲザン「……もう無理して敬語使わなくていいよ」
ソウブレイズ「………はい」
孫コマタナ「ふ〜、びっくりした……」ノソノソ
ブリムオン「やっぱ(ry」ビーーーム!
孫コマタナ「ギャー!」チュドーン
ソウブレイズ「もういいから!!」
ドドゲザン「じゃあ、もう面倒臭くなってきたから面接はここで終わりじゃ。結果は電話で後日知らせるから携帯の電源は夜寝るときの充電タイム以外はつけておくのじゃぞ。昼寝はできれば我慢してね!」
ソウブレイズ「はい(面倒くさくなってきたからって理由で面接終わらせるし、社長の孫がうるさいって理由だけで秘書にビーム何度も撃たれるし、俺こんな会社を選んで本当に良かったのか?)」
〜そして帰り道〜
ソウブレイズ(今回の面接はうまく行ったのかな?。でも変な会社もあるもんだな……)キコキコキコ…
ソウブレイズ(……………)
ソウブレイズ(……そうか、そういえば今世間では夏休みだ!)
ソウブレイズ(……フハハハハハ!www今日は休日だから自転車で走っていてもうぜえクソガキどもと出会わない!ざまぁ!!クソガキどもwwクーラーの効いた部屋で親のパソコンでマインスイーパーとテレビゲームでもして貴重な夏休みを無駄にしてろwww)
ソウブレイズ(さてwww母さんに頼まれたポテチとアイスでも買いにコンビニに行くか)
そしてコンビニに入ったのはいいが……
夏休み中のホゲータ「ねえみんな〜、アイス買うお金もってる〜?」
夏休み中のニャオハ「私あと200円しか持ってない、でも外は暑いしもうちょっとコンビニの中で涼んでこ〜」
夏休み中のクワッス「そういえば、君たち夏休みの宿題はやったのかい?」
夏休み中のホゲータ「明日になったらやる〜」
ソウブレイズ(…………)
夏休み中のニャオハ「………(せっかく人が涼んでるところに目と頭が燃えてる暖房具戦機入ってきたわ、やだやだ!涼しい場所に避難避難!)」
ソウブレイズ「……(あいつ無言で俺から逃げたな。まあいい、まずはアイス買うか)」
夏休み中のクワッス「……(炎属性のロボットのくせにアイス漁ってる……ロボットなのにガソリン飲まずにアイス食べるの?)」
ソウブレイズ「……(アイス探してるだけなのにわざわざいぶかしげな目で見るなよ……しかもポケモンの絵が描いてある爽はやっぱもうないか。普通の買ってくか)」
ソウブレイズ「……(あとはレイズのポテチか)」
夏休み中のホゲータ「あ〜!ソウブレイズがレイズのポテトチップス買ってる〜!」
ソウブレイズ「別に人が何買おうと自由だろ……」
夏休み中のホゲータ「あ!話しちゃった///////ちょっと恥ずかしいぃ……」
ソウブレイズ「………(何照れてるんだこいつは?)」
そして次の日、俺の元に一本の電話が思ったよりも早くかかってきた
ソウブレイズ「来た、返事が来やがった……」ジリリリリリ!!
ソウブレイズ「……取ってくれる方が珍しくて、落とされる方が圧倒的に多いとは分かっていてもやっぱ心に来るよな」
ソウブレイズ「(若いうちに拒絶されるショックに慣れといた方がいいのか……?) はい、もしもし」ピッ!
電話『こんにちは。先日なんでも武士団の採用面接を受けていただいたソウブレイズ様ですね?この度は誠にありがとうございました。面接の結果ソウブレイズ様を正社員として採用することが決まりました』
ソウブレイズ「え?…… えええ!?」
ソウブレイズ「う……受かった…… え!?俺受かったのか!?」
ソウブレイズ「……本当に、俺、採用されたってこと……?」
電話『はいその通りです』
電話『ではそちらの都合も考慮し明後日に再び出社してもらい、そこで内定承諾書と雇用契約書の確認、そこで正式に入社するかどうかを決定してからソウブレイズ様が所属する予定の部署の紹介となりますがよろしいでしょうか?』
ソウブレイ「はい、はい! (なんか小難しい話してるけど、とりあえず働けるのならそれでいいか。それにしても採用……うぅ、俺もついに……ついに!無職脱出!!)」
ソウブレイズ「わかりました!大丈夫ですとりあえず明後日からでも契約書の内容を確かめて働けます!」
電話『では当日印鑑をお忘れなく。お手間かけさせてしまいますが明後日またよろしくお願いいたします』
ソウブレイズ「はい!」
その日、採用が決まったことを家族に伝えたら夕ご飯が赤飯だった。しかも小豆だけじゃなくてピーナッツまで入っていた
おめでたい時に赤飯を炊く風習はどっから来たんだ?絶対パルデアの風習じゃないよな……ついでにピーナッツが入った赤飯は赤飯と言っていいのだろうか?
ごめんお母さん、ピーナッツ赤飯美味しかったけど本音を言うとおかずのフライドポテトの方が美味しかった
そして当日
キリキザン「君だね?改めて内定おめでとう」
ソウブレイズ「………あ、貴方は」
キリキザン「動揺する必要はないですよ。そこの椅子に腰を掛けてください」
ソウブレイズ「はい (この人、あのコマタナを諭してくれた叔父だったよな?)」
キリキザン「これが内定契約書と雇用契約書です。しっかり目を通して問題がなければそのまま入社になります。もし何か不都合などがあれば辞退して別の職場を探す最後のチャンスでもありますよ」
ソウブレイズ「はい」
ソウブレイズ「特に不満や問題点はありません。契約します」
キリキザン「はい。では改めてこちらからもよろしくお願いします」
キリキザン(奇遇だな。コマタナの面倒を見てくれた彼とこのような形で巡り合うなんて)
キリキザン「ではソウブレイズさんがこれから働く部署と社員を紹介します。ついてきてください」
ソウブレイズ「はい」
キリキザン「この部屋です。あ、別に忍者屋敷のような回転扉ではありませんので警戒しなくていいですよ」
ソウブレイズ「わかりました (建物全体に変な仕掛けがしてあるわけじゃなくて安心した)」
キリキザン「失礼!新入社員の子の紹介のために来た」
?????「入れ、今俺しかいないが問題ない!」
キリキザン「では入るぞ」ガチャッ
ソウブレイズ「失礼しま…!?」
スーパーでタマゴパックを取り合ったキリキザン「ん、お前は……?」
ソウブレイズ「!!ッ」
ソウブレイズ(俺の上司コイツうう!?)
スーパーでタマゴパックを取り合ったキリキザン(あの木炭小僧が新しく入った俺の部下だと!?)
ソウブレイズ(こんなところで運命の再開なんてしたくなかったッ!)
ソウブレイズ(それにしてもキリキザンが二人、紛らわしいな……もし二人一緒にいるときはどう呼べばいいんだ?)
キリキザン「そうだ、言い忘れていた。私はここではお目付けと呼ばれている。部署ごとに変な依頼を受けていないかの監視をしたりアドバイスを行ったりしているからいつの間にかそう呼ばれるようになった」
ソウブレイズ(ひっじょーに都合のいいタイミングで見分け方を簡潔に教えてくれるなんてこのいい人だな……)
ソウブレイズ(俺がどこのゼブライカの骨なのか分からないっですっとぼけた相手が上司…… なんで……どうして……)
ソウブレイズ「新入社員のソウブレイズです、これからよろしくお願いします」
キリキザン「俺はキリキザンだ。ここの部署の部下たちからは隊長と呼ばれている」
ソウブレイズ(いちいちキリキザンだって自己紹介しなくても一目見りゃ分かるって)
キリキザン「いいか?これから俺がお前の上司であり隊長だ!分かったな?」
ソウブレイズ「はい……(世間って思ったより狭いものなのかもしれない)」
キリキザン「ではこれから俺のことを隊長と呼ぶように!」
ソウブレイズ「わかりました!隊長!(この人はそんなに部下から隊長って呼ばれたいのか?)」
キリキザン隊長「よーし!いい返事だ!今日はもういいが早速明日から仕事だ!依頼のあった山に柴刈りにいくぞ」
ソウブレイズ「……山にしばかれに?」ボソッ
キリキザン隊長「しばかれてどうする!まさか鞭でビシバシ尻や太ももでも叩かれる趣味でも持ってるとかじゃなかろうな!?」
ソウブレイズ「滅相もない!そんな趣味ありません!!」
キリキザン隊長「もしかしてお前、話をはぐらかしたい時や真面目に受け答えしたくない時にすっとぼけてその場をしのごうとする癖なんてないよな?」
ソウブレイズ「そ、そんな癖ありません!(……あったかも)」
お目付けキリキザン「むぅ……これは初日から割とうまく馴染めていると判断していいのだろうか?」
お目付けキリキザン「とりあえず明日から出勤です。通常の出勤時間は先ほど確認してもらった書類に書いてあった通り、この会社では朝8時と早めになりますが、受ける依頼の内容によって出勤時間が変わる場合も多いので上司の判断を聞きそれに従うように」
ソウブレイズ「はい」
キリキザン隊長「場合によっては夜出勤や何日もかけてやらなきゃいけない仕事もある。休みの日にすら出勤しないといけない依頼もあるぞ」
お目付けキリキザン「後で潰れた分の休日は振替休日として使えますので忘れないように。むしろ休んでください」
ソウブレイズ「それも契約書で確認済みなので分かっています」
お目付けキリキザン「では今日はお疲れ様です。明日から本格的なお仕事ですので」
ソウブレイズ「はい(明日8時か……)」
キリキザン隊長「難しく考えなくても、やることは買い物の代行や草刈りや家事育児の手伝いや護衛やストーカーの追っ払いや依頼人の知り合いのふりとかそういうのだから難しいことではない」
ソウブレイズ「! はい(前半部分は分かるけど後半部分のストーカーを追っ払うとか知り合いのふりってなんだよ!?)」
お目付けキリキザン「仕事をしていけば何となく理解はできるだろうから心配はしなくていい」
ソウブレイズ「はい (まさか転売の手伝いとか詐欺の片棒を担がされるなんて事はねえよな?)」
お目付けキリキザン「では、もう今日は帰ってよろしいですよ」
ソウブレイズ「わかりました、明日からよろしくお願いします」
その日帰ったら、また母さんがはしゃぎながら夕ご飯に紅白なますにちらし寿司を作っていた
なんでお祝いの仕方がカントーとかジョウトとかそっち系なんだ?
でもごめん母さん!紅白なますやちらし寿司がほどよく酸っぱい味付けで俺好みだったけどやっぱおかずのかき揚げの方がどっちかというと美味しかった
揚げ物にすればなんでも美味しくなるのはこの世の真理なんだろうな……
お父さんがかき揚げは胃がもたれるから一つでいいと言ってたけど、あんなに美味しくって元気が出る食べ物を食べると胃がもたれるって可哀そうだな
その後……
グレンアルマ「おめでとう!就職決まったんだろ?どういう仕事をこれからやるんだ?」
ソウブレイズ「何でも屋だ」
グレンアルマ「!? えっ!なんでもやるってそれってヤバい案件じゃ……」
ソウブレイズ「! いやッ!違うって!そういう裏の仕事じゃねえって!」
グレンアルマ「じゃあなんでもするって一体何を……?」
ソウブレイズ「買い物代行とか草刈りとかそういう……」
グレンアルマ「……無職だった時にやってた事とあんま変わってないじゃん」
こうして、俺のお使い雑用手伝い護衛に脅しにサクラに演技代行その他諸々と客の目的のためなら何でもやる便利屋人生が始まったのだった……
グレンアルマ「どんな依頼を受けたの?」
ソウブレイズ「山に柴刈り」
グレンアルマ「……山にシバかれに?」
ソウブレイズ「お前もそういうしょーもないボケをする!」
俺は晴れて客に頼まれた事は常識の範囲内で何でもやる何でも屋になったソウブレイズだ
だがいきなり俺は同僚に関する悩みに直撃する羽目になった。それは……
同僚のコマタナ「初めまして、貴方が新入りのソウブレイズさんか?私はコマタナだ」
また違う同僚のコマタナ「よう新入り!お前どんな技が使えるんだ?」
またまた違う同僚のコマタナ「強そうな新入りが来た! 俺追い抜かれちゃうかも……」
ソウブレイズ「と、とりあえず皆さん、よろしくお願いします…… 新入りのソウブレイズです」
俺以外の全員がコマタナだったということだ。初見じゃ見分けつかねぇ……
しかもどう呼び分ければいいんだ?
キリキザン隊長「見分けが付かないしどう呼び分ければいいか分からないから、どうしようかとでも思っているのだろ」
ソウブレイズ「実は……はい、その通りです、ただしよく見れば見分けは付きますがどう呼べばいいのかで困っています」
キリキザン隊長「やるな貴様!同じような顔が並んでいても見分けが付くとは」
ソウブレイズ「一番初めに挨拶をしてくれたコマタナが三人の中で唯一の女性、確か卵を取り合ったレジに並んでいたのも彼女だったのを覚えています。後の二人は男性ですね、最後に話しかけた方はコマタナの中では少し小柄な体格なのでは?」
キリキザン隊長「正解だ。よく見ているな!」
ソウブレイズ「ただ、ヨワシやアゲハントやウールーのような僕たちとは姿形が違いすぎるポケモンの顔や性別の判断になると流石に分からなくなってきますが」
キリキザン隊長「それは俺も同じだ」
ソウブレイズ「それぞれ別の種族の寄せ集めでできたグループなら種族名で呼んでも何も問題はないのですが、こう何人も同じ種族のポケモンがいるとなると」
キリキザン隊長「心配はいらん、同じ種族でも呼び合えるようにコードネームを全員が持っている」
ソウブレイズ「コードネームですか?」
キリキザン隊長「それぞれ一子、次郎、三郎だ!」
ソウブレイズ「数字で呼ぶのですね(流石にそれは安価すぎるんじゃ?)」
キリキザン隊長「いいか?そしてお前は今日からソウブレイズ四郎だ!」
ソウブレイズ「四郎ですか!?別に僕はコマタナとは別の種族ですので呼び分けるためのコードネームはいらないのでは?」
キリキザン隊長「お前だけ仲間はずれなのはかわいそうだろ」
ソウブレイズ「あ、お気遣いありがとうございます(いらん気づかいだ)」
キリキザン隊長「では出欠確認だ!全員」
コマタナ一子「コマタナ一子!」
コマタナ次郎「コマタナ次郎!」
コマタナ三郎「コマタナ三郎!」
ソウブレイズ「ソウブレイズ四郎!」
キリキザン隊長「よーし!全員そろっているな!」
ソウブレイズ(これいるのか?)
キリキザン隊長「そういえば四郎の指人形がスーパーのお菓子売り場で発売されてたぞ」
ソウブレイズ「その言い方だと誤解を招くのでソウブレイズと読んでください……」
キリキザン隊長「お前いつの間にこんなに太ったんだ?あと顔を横から見るといいが正面から見ると……これはwww」
ソウブレイズ「太ってるのは指人形の方で俺は太ってません!!顔の造形に関してはバ〇ダイに文句言ってください!」
コマタナ一子「これはもうポケモンキッズの宿命だな……ピカチュウやプリンやパピモッチはかわいらしくよくできているのに」
コマタナ次郎「何食ったらこんなに太るんだろw」
コマタナ三郎「目の付き方が草食獣っぽいなぁ」
キリキザン隊長「ソウブレイズ四郎!油分の多い物を食いすぎるからこうなるんだぞwwこれからはナッツ類や揚げ物を控えてゴボウやサラダやオートミールを食うんだw」
ソウブレイズ「だから俺自体は太ってないのにどうして食べ物の事で説教されなきゃならないんだ!!」
コマタナ一子「全部ソウブレイズさんの指人形が悪い」
キリキザン隊長「ついでに、呼んでくださいと読んでくださいを間違えてるぞ!」
ソウブレイズ「あ…… それは俺でなくパソコンの漢字変換機能がポンコツなのが原因です」
キリキザン隊長「くだらない言い訳をするな!言い訳は本当に使う必要のあるタイミングまでとっておけ」
コマタナ次郎「その本当に使う必要のあるタイミングで言い訳してもどうせ怒られるからどうしようもないんだけどww」
キリキザン隊長「お前はいつも一言余分だ!!」ギュー!
コマタナ次郎「うげぇ〜!」ムギュー!
ソウブレイズ「……あ、あの。次郎さんが隊長にほっぺをつねられて伸ばされているのですが、あれってパワハラなのでは?」
コマタナ一子「パワハラギリギリだけどまだマシではあるかな?それに次郎は常習犯だ」
ソウブレイズ「そうですか…… (まだマシ?それは何と比較しての話なんだ?にしてもコマタナのほっぺはあんなに伸びるものなのか?)」
コマタナ一子「うん」
コマタナ次郎「うん」
コマタナ三郎「うん」
ソウブレイズ「いや貴方達までうんって言う必要はないのでは?」
キリキザン隊長「お前敬語が板についてないな」
キリキザン隊長「では今日の任務だ草刈りに行くぞ」
キリキザン隊長「俺の愛車に全員乗って出動だ!」
コマタナ一同「了解!」
ソウブレイズ「え、愛車で移動?」
コマタナ一子「ソウブレイズさん、前に山に柴刈りに行ったときに使ったあの車が隊長の愛車だ」コソコソ
コマタナ一子「隊長が給料をためて買った大切なマイカーだ。長年の夢だったらしい」
ソウブレイズ「一子さんありがとうございます。ほぅ愛車か……」
ソウブレイズ「しかし前はそれどころじゃなかったから突っ込めなかったが、腹に刃物がついてる奴がどうやってシートベルトを装着するんだ?」
コマタナ次郎「そういう四郎お前だって背中の突起のせいで座席シート倒さないと満足に乗れないだろ。その背中の突起いるか?助手席独占しやがって」
ソウブレイズ「デザインについての文句はデザイナーに言ってください。俺は好きで背中の突起をつけてる訳じゃないし俺が〇ックマン扱いされるのも全部デザイナーが悪い」
キリキザン隊長「それ切り落として敵に向かって手裏剣替わりに投げつけたら便利なんじゃないのか?」
ソウブレイズ「え!?なんでそんなおぞまじい事を言うんですか! あ、でも神経通ってない切り落としても痛くない場所だったらありか……」
コマタナ三郎「一応俺達みたいな体に刃物が付いているポケモンでも周囲のものを傷つけたりしないようにする刃物カバーが売られていたりするからそこは大丈夫」
コマタナ三郎「俺達だってバトル中ならともかく不意の事故で体の刃物が欠けちゃったら嫌だし。特に頭の刃が欠けたりしたら本当に最悪だから」
ソウブレイズ「そういう物もあるのですか?」
コマタナ三郎「その通りだ!」
キリキザン隊長「三郎は威張れる後輩が出来たからって先輩風吹かせてるなwwすぐ追い抜かされるかもしれねえのにww」
コマタナ三郎「あ…… う…… ん」
ソウブレイズ(ふ〜んw)ニヤニヤ
そして依頼の仕事現場へと車で向かう。その間にやる事と言えばせいぜい景色を眺めたり音楽を聴くことであるが……
隊長の愛車のカーステレオ「からだをッ!夏にしって!過激にッ!さいっこう!」
ソウブレイズ(おい、もう夏も終わりなのにこんな歌流すなよ。もう夏は終わりで次は秋だぞ……)
キリキザン隊長「夏を制する者だ〜けが〜!恋をせーいする方角をを〜きめっちゃあってえええ〜〜〜!!」
ソウブレイズ(隊長も一緒に歌うのか……)
ソウブレイズ「隊長ノリノリですね……」
キリキザン隊長「名曲だぞ!これを聞いて気分をレボリューションさせるのだ」
コマタナ次郎「ポケモンは進化する生き物だしな〜」
ソウブレイズ(それとこれとはあまり関係ないだろ……)
一同「ビートゥギャーザ!ビートゥギャーザー!こーんーやーはー!」
一同「セイユラーブミ!セイユラブミ!」
一同「あ〜さ〜ま〜で〜えぇ〜!」
ソウブレイズ(……なんで俺達は昔の歌をノリノリで合唱しているんだ?まあ名曲だとは思うけど)
キリキザン隊長「よしついたぞ」
ソウブレイズ「あそこか、草の量がすごいな」
コマタナ三郎「たまに虫ポケモンとかが不法に住み着いてたりするんだよな」
ソウブレイズ「そういう草むらに住んでるポケモンを見つけたらどうするんですか?」
コマタナ一子「ここは一応所有地だから別の住処を探してくれと説得して別の場所へ行ってもらう」
ソウブレイズ「そうですか(それ一歩間違えれば立ち退きを迫る悪党とやってる事が同じような……)」
コマタナ次郎「一回草むらの中で寝てたコロボーシを雑草と一緒に切っちゃって大騒ぎになったこともあったしな」
コマタナ三郎「あの時は警察も来たよな」
ソウブレイズ(こわっ!草刈りしてただけなのに傷害事件で警察沙汰かよ)
ソウブレイズ「もしやコロボーシは大怪我や下手したらお亡くなりに……」
キリキザン隊長「大丈夫だ、ピンピンしてたぞ。でもいきなり後ろから切ってくる通り魔の被害にあったみたいな話になってあの時は大変だった」
ソウブレイズ「そうですか、気を付けます(まあ睡眠中にいきなり切りかかられるのは嫌だしな)」
キリキザン隊長「だから草を切る前には定期的に草刈りしますので離れてくださーいと声を上げるなりなんなりして余計なトラブルを避けるんだぞ」
ソウブレイズ「は、はい」
依頼人のレントラー「時間通り来てくださいましたね。私が依頼人のレントラーです」
隊長キリキザン「失礼します。なんでも武士団のキリキザンです。草刈りの依頼を受けやってきました」
依頼人の子供のコリンク「ねえお父さん!本当にお侍さん達が来たよ!!」
依頼人のレントラー「そうだね。かっこいいね。この人たちが草を刈ってお庭を広くしてくれるんだよ」
コマタナ次郎「記念写真を一緒に撮ってやってもいいんだぞ!」ドヤァ
隊長キリキザン「こら」
ソウブレイズ(かっこいい……か//// ちょっと照れるな)
依頼人の子供のコリンク「しかも丸焦げの木でできたかっちょいいダークロボットも一緒だ!!」
ソウブレイズ「っ!?(丸焦げの木ぃ!?)」
キリキザン一同「ぶっ!!!wwwwww」
そして草刈り作業が始まった
隊長キリキザン「これぐらいなら1時間あれば事足りるな」
コマタナ一子「確かにそれぐらいあれば何とかなりそうですね」
ソウブレイズ(そんなに早く片付く物なのか?)
隊長キリキザン「おっと四郎、草を燃やして片付けようなんて考えるなよ。焼き畑じゃなくて庭の拡張が目的だからな」
ソウブレイズ「はい、わかってます」
コマタナ三郎「その剣で草切ると燃えちゃって火事になりそうだけどどうなの?」
ソウブレイズ「燃やさないように調整できるから大丈夫です」
コマタナ三郎「へ〜、そうなのか…… (どうやって調整してるんだろう?)」
ソウブレイズ「しかしここら辺は元から乾燥して草が少ない場所なはずなのに、妙にここらじゃ見ないタイプの草が多いな」
レントラー「数年前にアマージョが私の理想の庭を造るなんて言いながらここら辺の土地を買って一から土壌改良とかしてたらしくて……結局諦めて元の住居に帰っていったようだが」
ソウブレイズ「なるほど……」
コリンク「でも美味しいきのみが生えるようになったんだよ!」
ソウブレイズ「なんだかんだで土壌改良は成功はしていたんだな」
コマタナ一子「悪いなアマージョ、お前の植えた草を無慈悲に刈る事になって」
コリンク「そのアマージョと知り合いだったの?」
コマタナ一子「いや、何故か申し訳なくなってしまって」
キリキザン隊長「余計な事をして雑草まみれにしたとも、俺達の仕事の種をくれたともどっちとも取れるな」
そして俺達は草の中にポケモンが隠れていないか注意しつつも草刈りを進めていったのだが……
ソウブレイズ(ほかの奴らはどれだけ除草作業を進めたんだ?)チラッ
キリキザン隊長「三郎〜!熊手で刈った草を集めといてくれ」
コマタナ三郎「はーい!」ワッセッワッセ!
ソウブレイズ(げっ!!俺が一番草刈り出来てる量が少ねえ!!)
ソウブレイズ(競ってるわけでもないし新入りの俺が一番草刈りの経験が無いのは分かってるけど、なんだこの敗北感は……)
ソウブレイズ(くそ、根入れてやるか!)ザクザク
草の中に紛れていたハネッコ「きゃっ!!」
ソウブレイズ「わっ!!」
ソウブレイズ「わ、悪い!怪我はないか!?」
ハネッコ「うんう大丈夫、こっちこそびっくりさせてごめんなさい」
ソウブレイズ(びっくりしたぁ!これは出て行ってくれと説得すべき状況なのか?でも相手はなんか疲れてるみたいだしどうなんだ?う〜ん)
ソウブレイズ「隊長!草の中にハネッコが隠れてましたがどうしますか?」
コリンク「え、ハネッコ?僕たちの住んでる場所に来るなんて珍しい!」
キリキザン隊長「ん?ハネッコか?別の場所から飛ばされてきた奴か?」
ハネッコ「はぁ… 困ったなぁ。まさか仲間とはぐれちゃうなんて… 風で飛ばされてよくわかんない場所に来ちゃったし」
キリキザン隊長「なんだ迷子か」
ハネッコ「もう疲れちゃって 全然動けなくてぇ…」
ソウブレイズ「そのセリフをを言うと引きずり回されたりロケットに括り付けられて飛ばされる可能性があるから言わない方がいいぞ」
コマタナ一子「疲れているのか、熱中症対策のために持ってきたおいしい水があるけど飲みますか?」
ハネッコ「はい」
コマタナ一子「ついでに梅干しも」
ハネッコ「ありがとうございます」
ソウブレイズ(植物に塩分の塊みたいな物を食わせて大丈夫なのか?)
ハネッコ「ちゅっぱ〜〜い!!」
ソウブレイズ(そういう反応をするのは大体のポケモンに共通してるんだな……)
レントラー「私たちのねぐらにあるビスケットも持ってきた方がいいですかね?」
キリキザン隊長「お気持ちはありがたいですがそこまで気を使わなくても大丈夫です」
コマタナ三郎「チョコ味のカロリーメイトもあるぞ」
ハネッコ「皆さんありがとう……」
ソウブレイズ(結局ビスケット系の物を食わせるんだな)
ソウブレイズ「こういう時に何か食べられる物を携帯しておくと便利なのか?」
コマタナ一子「いつもはいらないけどあれば便利なのは確かかな?」
コマタナ次郎「でもいつも食い物持ち歩くのはカッコ悪いぜ、カビゴンとかヨクバリスじゃあるまいし」
ソウブレイズ「携帯できる食料か……」
ソウブレイズ「アーモンドチョコとか柿の種とかじゃ〇りことかなんて……」ブツブツ
キリキザン隊長「それはただ単にお前が好きなお菓子なだけだろ」
ソウブレイズ「!? え、いやぁ……さっきのは何となく思いついただけで僕はそういうお菓子が好きとは一言も言ってないですし!」
キリキザン隊長「いや別に焦って誤魔化す必要はないだろ……」
コマタナ次郎「あの様子だと図星だったぽいな?」
コマタナ三郎「そうっぽいな……」
>>148 ×そのセリフをを言うと引きずり回されたり
〇そのセリフを言うと引きずり回されたり
キリキザン隊長「四郎!!ここの所にをの字が多いぞ!!」
ソウブレイズ「隊長、悪いのは俺じゃなくてセリフを考えてキーボードで打ち込んでる何者かです!」
キリキザン隊長「言い訳するな! ……ぁ(コイツのほっぺ、どう考えても伸びる素材じゃないから掴んで伸ばせない!)」
ソウブレイズ「隊長どうしたんですかぁ?(あ、コイツ前に次郎にやってたほっぺ掴むアレを俺にやるつもりだったんだろうな)」ニヤニヤ
キリキザン隊長「毎回毎回言い訳ばっかりしやがって!悪いのは俺じゃないとすっとぼけ続けるのは見苦しいぞ分かっているのかぁ!」(新技ク〇しんでたまに出てくる頭グリグリ攻撃!こめかみじゃなくてアンテナの斜め上装甲のちょうどない部分を責めるバージョン)
ソウブレイズ「ぃやあ゛あ゛ァァぁぁあ゛ァァ!!!」(絶叫)
コマタナ一子「隊長が新しいパワハラぎりぎりのおしおき技を覚えた……」
コマタナ次郎「そういう隊長だってキリキザン隊長の名前の部分が隊長キリキザンに表記間違えしてたシーンがありましたよ」
キリキザン隊長「それは表記間違えをした奴が悪い!俺はむしろ被害者側だ」グリグリ
コマタナ次郎「う゛あ゛あ゛ああぁぁあ!!」グリグリグリ
コマタナ三郎「次郎がまた余計な事言っていらんお仕置きくらってる……」
ソウブレイズ「あ゛ぅぅ…… 隊長も俺とほぼ同じ言い訳して俺は無罪だってぬかしたくせに……」
キリキザン隊長「誤字脱字をした張本人がアイツも同罪だなんてこりもせず言い訳をするな!」グリグリ
ソウブレイズ「あ゛あ゛ぁあああ!!」グリグリ
コマタナ次郎「うぎゃあああああ!!」グリグリ
コマタナ三郎(二人まとめて頭グリグリ攻撃やられてる……うわぁ、やだなぁ)
コマタナ一子(ソウブレイズさんには耳なのかアンテナなのか分からない存在意義不明の突起がついていたが、隊長はよく二人まとめてグリグリ攻撃できるように二人の頭を合わせたな……)
ソウブレイズ「ぅ……」ショック
コマタナ次郎「いでででで……」
コマタナ三郎「……痛みが取れたら本編に戻ろうぜ」
ソウブレイズ「……」(無言でコクッと頷く)
コマタナ三郎「(なんかソウブレイズ四郎の表情が暗いな……泣いちゃう二歩手前っぽい) ……俺もしょっちゅう叱られてるから気にしなくていいぜ」
コマタナ次郎「確かに三郎は俺の次によく叱られてるからなwww」
コマタナ三郎「次郎はいつも通りで安心した」
コマタナ一子「まあ隊長はドン引きするような笑えないお仕置きはしてこないから大丈夫かと。でもお仕置きされたのは気の毒ではあったけど」
コマタナ一子「ついでに
>>146に出てくるセリフ、根入れてやるという言葉でも何となく意味は通じるけど、正しくは根詰めてやるが正解だな」
ソウブレイズ「……そうかぁ」
ハネッコ「食べ物を恵んでくださってありがとうございます。ちょっと元気が湧きました」
キリキザン隊長「それはよかった」
ハネッコ「ここは貴方達の家のお庭だったのですね。ごめんなさい勝手に休んじゃったりして」
レントラー「いえ、気にしていませんよ」
コリンク「うん!僕も気にしてないよ」
ハネッコ「私、元々住んでいた場所に帰ります。でも……」
ソウブレイズ「どうしたんだ?」
ハネッコ「すみません最後のお願いなのですが、誰か私を持ち上げて風に乗せてくれませんか?」
キリキザン隊長「そうか、となると俺か四郎がハネッコを抱き上げて飛ばしてやるのが一番か……」
コマタナ次郎「隊長か四郎が車の上に登って風に乗せるとかどう?」
コマタナ一子「高ければいい物なのか?」
コマタナ三郎(あれ?ソウブレイズ四郎はどこ行ったんだ? ……あ)
ソウブレイズ「ほら、これで飛んでいけるか?」
ハネッコ「……風がないから今はまだちょっと」
コマタナ三郎「あの……みんなで相談してる最中悪いけど、もうソウブレイズ四郎がハネッコを空に掲げてますよ」
キリキザン隊長「こら、勝手な行動をするな! ……まあ今回は別にいいが」
ソウブレイズ「なかなか強い風が吹かないな……」
ハネッコ「ですね……」
ソウブレイズ「お!吹いてきたぞ!」
ハネッコ「この風は私の故郷の方角とは別方向に吹く風だから乗れません!」
ソウブレイズ「……結構面倒くさいな。思った以上に時間もかかるし」
ハネッコ「……すみません」
キリキザン隊長「これじゃあ埒が明かないな。とりあえず一子と次郎と三郎は草刈りに戻れ」
コマタナ達「はい!」
コマタナ一子「おっと!そうだ、草刈りに戻る前に風といえばこれを使ってみたらどうだ?」
ソウブレイズ「ん?」
コマタナ一子「落ち葉や砂を吹き飛ばす送風機のブロワーだ」
ソウブレイズ「そんなんでハネッコを吹き飛ばしていいのかよ?」
コマタナ一子「ボーっと風を待っているよりこれを試してみたらどうなんだろうと思ってな」
ハネッコ「ありがとうございます。一度試してみましょう」
ソウブレイズ「飛ばす方角はこっちであっているよな?」
ハネッコ「はい問題ありません」
コマタナ一子「では送風開始!!」ブオワァー!!!
ハネッコ「わあぁーーーーーーーーーーーーー!!!」キラーン
コマタナ一子「………お空の彼方まで飛んで行ってしまった」
ソウブレイズ「えぇ!?送風機の風であそこまで飛ばされるものなのか!?」
コマタナ一子「私も予想外だった……びっくりしたぁ」
こうして迷子のハネッコはブロワーの風に乗って本来居るべき場所へと帰っていったのだった……
ソウブレイズ「そういえば、刈り取って集めた草はどこに片付ければいいのですか?」
コマタナ一子「ああ、そういえば詳しく教えていなかったな。今回は手の空いた人や隊長に命令された人が草の回収をするやり方をしてたな。ただ、草刈りする場所の広さによってはやり方も変わるけど」
コマタナ一子「自分で刈った草を片付けたり少し手の空いた人や気づいた人が刈った草を回収したり、しっかり回収係を決めて草刈りをしたりと場合にもよるし。今回は三郎が回収係をよくやってくれていたけど」
コマタナ一子「刈り取った草はあのでっかい袋に入れて持ち帰る。燃えるゴミに出したり、場合によっては堆肥にしたり要望があれば草を食べるポケモンに譲る時もあるかな?」
ソウブレイズ「なるほど、ありがとうございます」
コマタナ一子「刈った草を自分で回収用の袋に入れに行っても問題はないよ」
ソウブレイズ「そういえば、刈り取って集めた草はどこに片付ければいいのですか?」
コマタナ一子「ああ、そういえば詳しく教えていなかったな。今回は手の空いた人や隊長に命令された人が草の回収をするやり方をしてたな。ただ、草刈りする場所の広さによってはやり方も変わるけど」
コマタナ一子「自分で刈った草を片付けたり少し手の空いた人や気づいた人が刈った草を回収したり、しっかり回収係を決めて草刈りをしたりと場合にもよるし。今回は三郎が回収係をよくやってくれていたけど」
コマタナ一子「刈り取った草はあのでっかい袋に入れて持ち帰る。燃えるゴミに出したり、場合によっては堆肥にしたり要望があれば草を食べるポケモンに譲る時もあるかな?」
ソウブレイズ「なるほど、ありがとうございます」
コマタナ一子「刈った草を自分で回収用の袋に入れに行っても問題はないよ」
キリキザン隊長「おい四郎!なんで二重カキコになってるぞ!!」グリグリ
ソウブレイズ「ひぃあ゛あ゛あ゛ああああ!!知らないよ!俺のせいじゃないって!!」グリグリ
コマタナ一子「こ、これはさすがに理不尽だッ……!」
キリキザン隊長「よしそろそろ終わりそうだな」
コマタナ三郎「ゴミ袋5袋分頑張りましたね」
ソウブレイズ(本当に1試條ヤ程度で終わbチたな。5人で草刈りをするとこんなに早く終わるものなのか……)
コマタナ次郎「車の中に草入りのゴミ袋詰めるのも大変だな!」
ソウブレイズ(普通車じゃなくて素直に軽トラで来た方がよかったんじゃないのか?)
タマンチュラ「あの〜……」
ソウブレイズ(……で、次郎が草刈ってる時に草むらから出てきたコイツどうするんだよ?)
タマンチュラ「僕はこれからどこへ行けばいいので?」
キリキザン隊長「とりあえず俺達と一緒に事務所にこい。住む場所を探してやるから」
タマンチュラ「……はい」
>>163 キリキザン隊長「四郎!お前のセリフが文字化けしてるぞ!!」グリグリ
ソウブレイズ「い”や”あ”あ”あ”ああああ!!!俺は悪くない!!悪いのは勝手に文字化けした文字の方だああ!!」グリグリ
コマタナ三郎「頭グリグリ攻撃のお仕置きを連続で食らうなんて……」
コマタナ次郎「本人じゃなくてセリフが化けて出てきてしまったのか……ゴーストタイプだけに」
キリキザン隊長「たまには上手いことを言うじゃないか!次郎に座布団一枚!」
コマタナ一子「笑点か。ちなみにスマホ版だと文字化けしてなかったけどどうなってるんだ?」
コマタナ三郎「ついでに文字化けしている所は“1時間程度で終わったな”と書いてあるからな!ごめんよみんな」
レントラー「ありがとうございます。料金は依頼をした時の見積り通りでいいでしょうか?」
キリキザン隊長「はい、予定通りに済みました。初期に予想した通りの額から変動はありません」
レントラー「では料金の三万円です」スッ
キリキザン隊長「ありがとうございます。ちゃんと三万ありますね。今回はなんでも武士団に草刈りのご依頼いただきありがとうございました」
ソウブレイズ「ああいうのって下手したら料金を不正にふんだくれそうだけど……」
コマタナ一子「そういう不正にお金を上乗せする事はやっちゃダメだ。お客様を騙すのはご法度だ」
ソウブレイズ「そんな事言われなくても分かってるよ……」
ソウブレイズ「三万円か……前ネットで見つけた業務用のマカダミアナッツ一キロ袋が少なくとも5袋買える値段か」
コマタナ次郎「三万円ってでかいよな……」
コマタナ三郎「マカダミアナッツを五キロも買ってどうするつもりなんだよ……一気食いしたら鼻血出ちゃうんじゃないのか?」
ソウブレイズ「そんな一気に食べませんよ……せっかくのマカダミアナッツを一気食いだなんてもったいない」
キリキザン隊長「四郎がマカダミアナッツを一気食いしたら鼻血じゃなくて鼻の穴から火がブハーって吹き出すんじゃないのか?ww」
キリキザン隊長「そもそもお前に鼻があるか分からないがw」
ソウブレイズ「隊長僕たちの話を聞いてたんだですか!?」
キリキザン隊長「盗み聞きしてなんか悪いか?」
ソウブレイズ「いえ、別に悪くはありませんが……」
コマタナ一子「何故みんなナッツを食べすぎると鼻血が出る前提で話をしているんだ?あの話はただのデマのはずだが」
コマタナ三郎「とりあえずもう帰りませんか?仕事終わったし」
コリンク「帰っちゃうんだ……う〜ん、今回はありがとうね。ばいばい!」
キリキザン隊長「そうだな、では。 よし、帰るぞ!」
こうして俺達は仕事を終え、刈り取った草とタマンチュラを隊長の愛車に乗せ全員で帰っていったのであった
ちなみに帰り道では全員少し疲れていたせいか誰も歌わなかった
隊長の愛車のカーステレオ「な〜つがす〜ぎぃ〜 かぁぜぇあ〜ざみ〜 だれのあこ〜がれに〜 さまよう〜〜」
ソウブレイズ(帰りはゆったりした曲を流すのか…… まあ疲れて帰っていく時もテンションの高い歌はあまり聞きたくないけどさ)
隊長の愛車のカーステレオ「ひとぉ〜りで泣〜きましょぉ〜! そして〜か〜がや〜くウルトラソウッ!!」
隊長の愛車のカーステレオ「ハイッ!!!」
ソウブレイズ(むっちゃテンションの高い歌流れてるじゃないか…… でもさすがに誰もハイッ!!って言わなかったな)
コマタナ次郎「ふ〜!今日も無事事務所に帰ってこれたぜ」
コマタナ三郎「特にトラブルとかも起きずに終わってよかった」
コマタナ一子「隊長、まだ予定されている仕事はありますか?」
キリキザン隊長「現時点で直接現地に行くような仕事は予定にないが、折り紙の輪飾りを大量に作る仕事はあるぞ」
ソウブレイズ「輪飾りとは折り紙で作られた輪っかを繋げて作るあの飾りの事ですか?」
キリキザン隊長「そうそれの事だ」
ソウブレイズ(それ日曜日に近所のガキどもをジュースとお菓子で釣って作らせれば俺達に頼むより安く作れるんじゃないのか?)
コマタナ次郎「そういう事はアカデミーに通ってるガキンチョに授業中やらせれば俺らに頼まなくても作れるんじゃないの?」
ソウブレイズ(うっ!次郎と考えが被った……なんか腹立つな)
タマンチュラ「で、あの〜……僕はどうすれば?」
キリキザン隊長「今事務所に案内します。そこでスタッフと相談して新しい住居を探してください」
タマンチュラ「はい」
ソウブレイズ(隊長は部外者には敬語を使うんだな……俺達には結構乱暴な言葉を投げかけてくるくせに)
コマタナ一子「……やけに不服そうな顔をしているな。どうしたんだ?」
ソウブレイズ「いえ、別に……」
コマタナ一子「………」チラッ
コマタナ一子「……隊長は重要な人付き合いの場や仕事の都合で上司や部外者に接するときだけ敬語を使って、それ以外の時は大体誰にでも偉そうな話し方をするポケモンだぞ」
ソウブレイズ「あ……そう、なのですね(俺が納得いかなかった事をなんで一子さんは分かったんだ?)」
コマタナ一子(確かに相手によって口調をコロコロ変えるような奴は見様によってはむかつくからな。でも使い分けなければならないのも大人のマナーではあるし)
キリキザン隊長「じゃあ俺はタマンチュラを連れて事務所に行くからお前たちで飾りを作る作業をやっておいてくれ」
コマタナ一同「はい!」
ソウブレイズ「は、はい!」
こうして、タマンチュラと共に事務所へ行った隊長を見送った後、俺達は折り紙の輪っかの飾りを作ることになった
コマタナ次郎「あの机の上に置いてある箱の中に依頼に使う分の折り紙が入ってるんだよな?」
コマタナ一子「その通りらしい」
ソウブレイズ「あの、今更なのですが。今の所この部署では一子さんがサブリーダーのポジションについているという事でいいのですよね?」
コマタナ三郎「そうだぞ。隊長を除いた俺達の中で一番強いしここで働いていた時期も一番長いんだ」
ソウブレイズ「やはりそうでしたか」
コマタナ一子「結構量があるな。これ全部で紙鎖を作るのか」
コマタナ三郎「一体何に使う気なんだろーな?」
コマタナ次郎「俺達がせっかく作っても用が終わったら捨てられると思うと悲しくなるぜ」
ソウブレイズ「資源と金の無駄使いだな」
コマタナ一子「数年は使い回す気だとは言っていたらしい」
コマタナ三郎「それならいいや」
さて折り紙の鎖を作る作業現場だが、全員特に何も喋らずどう作ってほしいか書いてあるメモに従って黙々と折り紙を均等に切り
ある程度短冊状になった折り紙がたまったらデンプンのりで端をくっつけて輪っかにし鎖を作る単調な作業を繰り返していた
ソウブレイズ(デンプンのりになんて久しぶりに触るな……)
ソウブレイズ(そういえば……)
それは俺がまだガキだった頃の話……
同級生のゴマゾウ「先生大変です!!ヒザの肉がえぐれちゃったからこっちに来て!」
ウィンディ先生「なんだって!誰の膝の肉がえぐれたんだ!?」
ゴマゾウ「早く来て!ほらあそこ!」
カルボウ時代のソウブレイズ「ひいぃいぇええええん!!足痛いよおぉぉ!!」
ゴマゾウ「カルボウ君が調子に乗って一輪車の練習しててこけてヒザの一部がボキって割れちゃったの助けて!!」
ウィンディ先生「あ、カルボウ君の膝が欠けただけならそこまで心配ないな。保健室に連れて行くぞ。ゴマゾウ君はカルボウ君の欠けた膝小僧の欠片をもって先生についておいで」
ゴマゾウ「うん!」
カルボウ時代のソウブレイズ「ひぃああああん!!!ひええええん!!」
後で思い返せば、俺は先生のカルボウ君の膝が欠けただけならそこまで心配ないなという心無い一言にも心を傷つけられたような気がする……
カルボウ時代のソウブレイズ「ひ゛ぃいいいいえ゛えええん!!」
ウィンディ先生「こういうのを“火がついたように泣く”って言うんだよ」
ゴマゾウ「ふーん。本当に火がついてるポケモンが泣いてると言葉の意味も分かりやすいね!」
カルボウ時代のソウブレイズ「あ゛あ゛あ゛あ゛ああああぁぁぁ!!!」(何かを訴えるような絶叫)
ウィンディ先生「よしそろそろ保健室だぞ」
俺は幼いながらにそんなどうでもいいことわざの話してないで俺の心配してくれという意味も込めてあの時は泣いていたような覚えがある
カルボウ時代のソウブレイズ「ぅうぅ……ひぃぃ……あぁ……痛いよぉ……」
ゴマゾウ「ラッキー先生、一輪車に乗って花壇に突撃したカルボウ君のヒザが花壇の石に負けて割れちゃったんだ」
ウィンディ先生「カルボウ君が怪我をして膝の一部が欠けてしまったので治療をよろしくお願いします」
ゴマゾウ「これ割れちゃったカルボウ君のヒザの欠片だよ。治せる?」
ラッキー先生「大丈夫治せますよ」
ウィンディ先生「では後は任せますのでよろしくお願いします」
ラッキー先生「ちょっと待っててね」ネチネチ
ラッキー先生「はい綺麗なお水で割れた所をちょっと消毒した後この特製のお薬で割れた部分をくっつけるからね〜!痛くないから」
カルボウ時代のソウブレイズ「う゛ぅぅ…… ひっく! 早く治してぇ……」
ラッキー先生「それ」プシュー
カルボウ時代のソウブレイズ「ぎゃああああああああああ!!!」ジュワアアアア!!
ラッキー先生「傷口に霧吹きで水をかけただけでそんなに騒がないの」
カルボウ時代のソウブレイズ「だってしみるし冷たいし痛かったんだよ!?」
ラッキー先生「温度下げないと特製お薬が使えないから我慢しなさい!」
おもしろい小説書いてるならコミケ行って爆死してこい
ラッキー先生「魔法の薬を塗るわよ」ペタペタ
カルボウ時代のソウブレイズ「ひっ!冷たい!」
ラッキー先生「こう欠片を組み合わせて、と。はい足をまげて」
カルボウ時代のソウブレイズ「うん」
ラッキー先生「はい、じゃあ膝の欠けた部分に割れちゃったパーツをはめ込むわよ」ペタッ
カルボウ時代のソウブレイズ「うん……あ!割れちゃったとこがくっついた!」
ラッキー先生「ちゃんとこれで元通りになったはず。足をのばしてみてちゃんと元の場所に欠片がはまってるか確認してみて?」
カルボウ時代のソウブレイズ「うん、大丈夫みたい。まだ痛いけど」
ラッキー先生「これなら二日か三日ぐらいで治るわね。それまであまり膝を曲げたりしないで安静にするのよ。一応しっかりくっつくようにと途中で取れちゃったりしないように包帯巻いておくわね」
カルボウ時代のソウブレイズ「すごい!この魔法の薬って何からできてるの?」
ラッキー先生「完全天然素材由来のデンプンのりとかいふくのくすりよ」
カルボウ時代のソウブレイズ「え?……のり? のりってあの紙とかをくっつけるのに使う……」
ラッキー先生「そうよ。間違って口にしても大丈夫なタイプの」
その後分かったのだが、あの時俺に巻かれたあの包帯は他のポケモンに使われるただの包帯ではなく、機械の修理やバイクのマフラーを巻くのに使われる耐熱シリカテープだったと知り
俺は小さい頃から生物というより熱を帯びる機械製品扱いされていたのかと唖然としたのも今じゃいい思い出だ
カルボウ時代のソウブレイズ「あの……のりなんかで本当に治るの?」
ラッキー先生「うん治るわよ」
カルボウ時代のソウブレイズ「それ他の子が怪我したときに使うやつじゃなくて図工の時に使うやつだよね?」
ラッキー先生「そうそれで治るの」
カルボウ時代のソウブレイズ「僕、図画工作の作品なんかじゃないのにのりなんかで治るの?」
ラッキー先生「安心しなさい、治るから」
カルボウ時代のソウブレイズ「でも僕紙粘土や紙の人形や木のおもちゃじゃないからそんなんで治らないよ」
ラッキー先生「大丈夫どっちも元はセルロースかデンプンだったかの違いしかないから馴染む」
カルボウ時代のソウブレイズ「せる…ろーす?……なに?」
ラッキー先生「どっちも炭水化物」
カルボウ時代のソウブレイズ(たんすいかぶつって何?)
ラッキー先生「じゃあ最後の仕上げに癒しの波動をかけてあげるから後は完全に治るまで走ったりジャンプしたり運動したりバトルしちゃダメ!分かった?」
カルボウ時代のソウブレイズ「どうして? あ!!ヒザからデンプンのりの中に含まれる毒の成分がとけだしたっ!!ひええぇぇ!全身に毒が回って死んじゃうよぉぉ!!僕をのりで治そうとしたラッキー先生のせいだ!」
ラッキー先生「(この子素直に意見聞く子じゃなさそうだわ、ちょと脅そ)おバカな演技してないでちゃんと話を聞いて。安静にしてないと膝が爆発して木端微塵になるわよ」
ラッキー先生「……デンプン糊に含まれる毒のせいでwww」ニヤッ
カルボウ時代のソウブレイズ「ひっ……! はい……」
あの時のデンプンのりの毒が全身に回るとか言ってた俺って正直バカだった思う
>>186 ソウブレイズ「ん?なんで文字が小さくなってしまったんだ?もしやラッキー先生が小さくなるを使ったせいで……」
思い出の中のラッキー先生「それは違うわ、またカルボウ君は私のせいにして〜。前にも似たような事あったじゃないの」プシュ!プシュ!
ソウブレイズ「あの……ラッキー先生。俺に霧吹きで水かけてくるのやめてくれませんか?」
思い出の中のラッキー先生「それに正直バカだった思うじゃなくて、正しくは正直バカだったと思う、が正解でしょ?との字が抜けてるわよ!」グリグリ
ソウブレイズ「あ゛あ゛あ゛あ゛ああああぁぁぁ!!!なんでラッキー先生まで隊長のグリグリ攻撃してくるのぉぉ!?」(絶叫)
思い出の中のラッキー先生(あ、こいつ図体は強化パーツのおかげででかくなったし口調も今じゃクールぶってるけど、中身の本質はそう変わってないわ)
>>186 ソウブレイズ「ん?なんで文字が小さくなってしまったんだ?もしやラッキー先生が小さくなるを使ったせいで……」
思い出の中のラッキー先生「それは違うわ、またカルボウ君は私のせいにして〜。前にも似たような事あったじゃないの」プシュ!プシュ!
ソウブレイズ「あの……ラッキー先生。俺に霧吹きで水かけてくるのやめてくれませんか?」
思い出の中のラッキー先生「それに正直バカだった思うじゃなくて、正しくは正直バカだったと思う、が正解でしょ?との字が抜けてるわよ!」グリグリ
ソウブレイズ「あ゛あ゛あ゛あ゛ああああぁぁぁ!!!なんでラッキー先生まで隊長のグリグリ攻撃してくるのぉぉ!?」(絶叫)
思い出の中のラッキー先生(あ、こいつ図体は強化パーツのおかげででかくなったし口調も今じゃクールぶってるけど、中身の本質はそう変わってないわ)
そして三日後
ラッキー先生「包帯外すわよ」
カルボウ時代のソウブレイズ「のりなんかで怪我が治るわけがないから僕治ってないもん!ああ!ヒザがポロってとれちゃう!」
だが包帯は無慈悲にも外され完全に完治した足があらわになっただけだった
カルボウ時代のソウブレイズ「……あ、本当に治ってる。感覚もちゃんとある」
ラッキー先生「だから言ったじゃない」
本当に膝が治ってしまったので、天然素材のデンプン糊とかいふくのくすりと癒しの波動で怪我が治ってしまうような自分の身体のいい加減さに俺は幼いながらに少し絶望した
ラッキー先生はあなたみたいな種族のポケモンは他のポケモンと違って身体を“修理”できる強みがあるからそれを誇りなさいと言っていたが
俺は学校にいるみんなと違ってボンドで張り合わせて作る図工で作る木のおもちゃと似たような存在なんじゃないかと考えるたびに、僕って他の子と違うのかな?としょっちゅう惨めな気分になっていた苦い思い出が少し甦った
ソウブレイズ「ん?また二重カキコになってるな」
思い出の中のラッキー先生「そうね、あとソウブレイズ君。私小さくなるは9世代のSVで没収されたの……」
ソウブレイズ「え!そうだったのか!?じゃあタマゴパックに入ってるあの小さな卵は誰が産んでるんだ?」
思い出の中のラッキー先生「まあそんなに悩まなくてもいいのよ。はい卵かけご飯でも食べて落ち着いて」スッ…
ソウブレイズ「あ……悪い。 う〜ん、美味しいけどこの卵かけご飯をどこから持ってきてくれたんだ?」モグモグ
思い出の中のラッキー先生「うふふ…… ご飯は炊飯器で炊いたものだしだし醤油はスーパーで買った物だけど卵は“今ここ”で“私が”作ったのよwww」
ソウブレイズ「え……それってつまり……」
思い出の中のラッキー先生「うふふふふwww大きすぎてもバトル中に完食できないじゃない? その気になれば半熟卵も“産・め・る”わよ」
ソウブレイズ「…………」
ソウブレイズ「…………(でんぷんのりか……)」
コマタナ次郎「ちょっと飽きてきたな、お〜い!しろ〜く〜ん!」
ソウブレイズ「……ん?ああ、悪い。なにか?」
コマタナ次郎「いやなんかボーっとしてたから呼んでみただけだww」
ソウブレイズ「……作業の続きやりましょうか」
コマタナ次郎「お、おぅ……(つまんねーな)」
コマタナ一子「次郎、他人が作業しているのを邪魔したら駄目だぞ」
コマタナ次郎「んなことわかってんよ」
良ければお試しください
ik..tk N-G用
お目付けキリキザン「失礼、ソウブレイズ君はいるかい?」
コマタナ一子「あ、お目付けさんどうかしましたか?」
ソウブレイズ「はい、なんでしょうか?」
お目付けキリキザン「作業中すまないが君に会いたいという人がいる。別に叱ったりするわけではないから来てくれるかい?」
コマタナ次郎「四郎何かやらかしたか?」
コマタナ三郎「え?俺は四郎がなんか悪い事をしたって話は聞いてないし直接見たこともないぞ」
ソウブレイズ「記憶にある限り俺はなんもやってねーぞ」ボソッ
お目付けキリキザン「いや、そういう事ではない。悪いが私についてきてくれるかな?」
ソウブレイズ「あぁ、はい分かりました」
コマタナ三郎「あいつなんで呼ばれちゃったんだろう?四郎に会いたい人って誰か心当たりってあるか?」
コマタナ次郎「そんな奴いたっけ?」
コマタナ一子「う〜ん、分からないな……でもまあ叱られるわけでもないから心配する必要はないとは思うが」
コマタナ一子「それより我々は紙鎖の制作の続きをしなければ」
コマタナ三郎「そうだな」
そして俺は別の部屋の前へと連れてこられたのだが
ソウブレイズ「ここは別の部署か?」
お目付けキリキザン「ああ、主に複雑な道具の修理や制作の依頼を請け負っているポケモンが作業する部屋だ」
ソウブレイズ「で、なんで僕がこの場所に呼ばれたのですか?」
お目付けキリキザン「ぜひ君に会いたいといって聞かない人がいるんだ」
ソウブレイズ「そうですか…… (一体誰なんだ?)」
お目付けキリキザン「失礼、入りますよ」ガチャッ
ソウブレイズ(この部屋の扉も忍者屋敷みたいな変な扉じゃなくて普通の扉で良かった)
アローラニャース「お、ちゃんと連れてきたっぽいね」
ローストリンダー「こいつを見せたらアイツもおとなしく仕事に戻ってくれねーかな?」
ソウブレイズ(こんなポケモン達もここで働いていたのか。とりあえず挨拶でもしておくか)
ソウブレイズ「初めまして、キリキザンが仕切っている部署に所属しているソウブレイズです」
ナカヌチャン「ふ〜ん、アイツがいるとこで働いてんの?」
ソウブレイズ「!?」
ソウブレイズ(おい、これってお目付けさんがコイツに襲われて修羅場になりかねない組み合わせじゃ!?)
ナカヌチャン「お目付けさんも大変だね。あの頭はむっちゃいいけど変なじいちゃんに振り回されてさぁ」
お目付けキリキザン「彼がどうしてもカルボウ本人かカルボウの進化系がいたらぜひとも会いたいと切望していてな」
ソウブレイズ(あれ?意外と仲は悪くない?)
ソウブレイズ(確か昔どこかでナカヌチャンの集団に襲われたキリキザンが全身の刃物を奪われ重傷を負ったなんて事件がニュースで報道された覚えがあるぞ……)
ソウブレイズ(そのグループのうちの一人は捕まってたけど、私たちを返り討ちにできない方が修行不足で悪いとか言って開き直って反省の色が無しだったよな)
ソウブレイズ(さすがにナカヌチャン全員がそういう性格ではないとは思いたいが…… う〜ん)
ナカヌチャン「……ん?なんか気になる事でもあるの?」
ソウブレイズ「あ、いえ! ……その」
グレンアルマ「キリ番狙っての投稿って今時珍しいな」
ソウブレイズ「お前久しぶりに出てきたな……」
グレンアルマ「こうでもしないと俺忘れ去られちゃいそうだしさ」
ソウブレイズ「……あの、この組み合わせは……」
ナカヌチャン「あ…… だ、大丈夫だって!!襲ったりしないって!私はお目付けさんやアンタがいるとこの連中の事をそういう目で見てないからね!」
ソウブレイズ「しかし……全員とは言いませんけどその……」
ローストリンダー「ん?俺らのナカちゃんはそんな野蛮な真似はしねーぞ。テメーそうやってナカちゃんを疑ってかかるのかぁ?」
アローラニャース「悪いけどあたしはあのしょーもない爺ちゃんに呼ばれて来た子の気持ちは分かるわ。そういう事件も実際に多く起きてるし」
ナカヌチャン「分かってるよ、アタシらの部族は実際にそういう事してるのは事実だから」
ナカヌチャン「アンタお目付けさんや他のみんなの事を心配してくれてるんでしょ?かしこまって話しちゃって」
ソウブレイズ「あ、いえ……でも」
ナカヌチャン「確かにアタシの同族はお目付けさんやアンタと一緒に働いてるポケモンとかをボコって金属をはぎ取ったりする風習があったのは本当だし、アタシ自身もキリキザンとその取り巻きをみんなでボコって倒したら一人前とかアーマーガアを族長たちと一緒に撃ち落としてもいいって教えられて育ったけどさ……」
ナカヌチャン「私はもう群れから離れたから鋼タイプのポケモンを狙ったりしないし……」
ナカヌチャン「それに金属が欲しいなら普通に働いて普通に買えばいいし……」
ソウブレイズ「そうか……」
アローラニャース「そういうあんたもソウブレイズだ!汚い手を使ってくる上に物凄くねちっこくて性格も往生際も頭も悪い奴が出たー!なんて言われたら傷つくんじゃない?」
ソウブレイズ「それはそうですが……(汚い手はともかく物凄くねちっこくて性格も往生際も頭も悪いって悪口はどっから出てきたんだ?俺達はそういう偏見の目で見られてるのか?)」
ソウブレイズ「そういう貴方も額の飾りを汚されるとヒステリックを起こす鼻持ちならない性格の人が多いって昔どこかで聞いた覚えがありますが?」
アローラニャース「なんだと!? それは私らの小判を面白がって汚すような失礼で品のないバカの方が圧倒的に悪いのにそんな酷い言われよう酷すぎるじゃない!!」
お目付けキリキザン「偏見の発表会はいったんやめろ! 確かに偏見には習性やそれぞれの文化と生活様式に基づいた事実に基づいている物も多いが、ポケモン誰しも性格も違えば育った環境や価値観も違う」
お目付けキリキザン「ここで働いているナカヌチャンは見境なく鋼タイプのポケモンを襲ったりしないし、アローラニャースだって普通なら馬鹿にされそうな修理の依頼だってちゃんと文句も言わずこなしてくれる」
お目付けキリキザン「それにこのソウブレイズ君は性格が悪い子なんかじゃない」
お目付けキリキザン「とても優しい子だ。私が保証する」
お目付けキリキザン「さて、空気の悪くなる話はいったんやめてソウブレイズ君はこっちに来てもらおう」
ソウブレイズ「はい (俺が優しい……か)」
ナカヌチャン「あ、あのバカなんだか賢いんだか分かんない博士はこっちの部屋の中にいるよ」
ソウブレイズ(バカなのか賢いのか分からないって矛盾してないか?どっちなんだよ……?)
お目付けキリキザン「ああ、ありがとう。失礼!ソウブレイズ君を連れてきた。部屋に入らせてもらうぞ」コンコン
扉の向こうから聞こえる声「おぉ!やっと来たか!!早く本物が見たい!もう画像と動画とSNSで調べるだけでは満足できないとウズウズしておったところじゃ!」
お目付けキリキザン「おっと、この部屋の扉はどんでん返し式の回転扉なっているから注意して入ってくれ」クルッ
ソウブレイズ「そうですか……(このパターン、前の変な爺さんの面接受けた時と同じように中にろくでもない変な奴がいる予感がするぞ)」
ソウブレイズ(とりあえず俺も入るか)クルッ
ローストリンダー「あいつ新入りらしいけどもう回転扉の使い方覚えたっぽいな」
ナカヌチャン「あいつ騎士じゃなくてもしかして忍者かな?」
ソウブレイズ「失礼します」クルッ
フーディン「おぉおおお!!君がソウブレイズか!おぉお……ふむふむ。おぉ〜〜〜!!」
ソウブレイズ「あ……貴方ですか?僕に用があるのは? (なんだこの爺さん!?俺にいきなり近づいて全身ジロジロ見やがって)」
お目付けキリキザン「フーディンさん、挨拶もなしにいきなり至近距離で観察されてソウブレイズ君が嫌がってますよ」
フーディン「おぉ!すまぬすまぬ。パルデアに来て2か月。やっと実物のカルボウの進化系を目にしてついテンションが上がってな」
ソウブレイズ(あれ? 確かこの種のポケモンは観光はともかく長期滞在は今の所お偉いさんの複雑な事情で出来ないんじゃなかったっけか?)
ソウブレイズ「……あの (お目付けさん、この人一体なんなんだ?)」チラッ
お目付けキリキザン「(あのアイコンタクト、一体コイツなんなんだよ?って助けを求める目だな) その方は別の地方から来た博士であり発明家だ」
お目付けキリキザン「フーディンというとても知能の高い事で知られるポケモンだ」
フーディン博士「その目から出ている火は物理的な火なのかエネルギー的なものなのかどっちなのか?頭から出ている火はポニータ族のような心を開いた者には熱くない炎なのか?」ワクワク
フーディン博士「一見炭化した木の丸太にしか見えぬのにしっかりと曲がる手足の関節はどうなっているのか!?」
フーディン博士「何故コイツを始めて見た人間が放つ言葉の大半がロッ〇マンだ!なのか!?」
ソウブレイズ「あ、それは俺自身にもよく分からない……それに〇ックマンの名前はあんま出さないでください!世界観が崩れます」
フーディン博士「いまさら世界観の心配なんてしなくてもいいわいww 大丈夫ワシが解き明かしてやるから心配するなww」
ソウブレイズ「いえ解き明かさなくていいです」
フーディン博士「遠慮はいらんぞww」
ソウブレイズ「遠慮してませんって!!」
お目付けキリキザン「私もロック〇ンに出てきそうと言われたことはあるが……」
ソウブレイズ「そもそも貴方の種族はこの国での観光はともかく長期滞在は許可されてなかったような記憶がありますが、どうして貴方はここにいるのですか?」
フーディン博士「マフォクシーに変装しテレポートを駆使し国境を越えて入国したのだよ」キッパリ
ソウブレイズ(なんだそりゃ!?コイツ密入国者じゃねえか!!)
フーディン博士「なんだ密入国者がどうしてこんな場所にいるんだって思っておるのじゃろ?」
ソウブレイズ「……ま、まあ」
フーディン博士「フッフッフッwwwwまさかワシがパルデアにいるとは誰も思うまい…… 本来なら入れぬがそれを逆手にとってワシはこっそり密入国したのじゃ!」
ソウブレイズ(完全に犯罪じゃないか!!)
フーディン博士「これでワシを捕まえようとあがくバカどもも追ってこれまいwww」
ソウブレイズ(思った以上に真っ黒だこのジジイ……)
ソウブレイズ「それで……どうして貴方はこんな所にいるのですか?」
フーディン博士「それはな。密入国成功後この会社のドドゲザンの目の前でワシの開発した便利な発明品を見せたら面白いからとかくまってくれたのだよ!」
ソウブレイズ「(やっぱあの変な爺さんが絡んでいたのかッ……!)そ、それはよかったですね……」
フーディン博士「あの人はいい人だwww 一緒に酒も飲んだが非常に楽しかったww 久しぶりにとても旨い酒が飲めた」
ソウブレイズ「(変なジジイ同士やっぱ波長が合うんだな……) そうですか……」
ナカヌチャン「よぉ!修理終わったし暇になったから見に来てやったぞ」クルッ
フーディン博士「おぉ、見てくれナカちゃん!ほれ探し求めていたオカルト強化パーツで強化する炭素ロボットが目の前に」
ナカヌチャン「よかったね博士!」
ナカヌチャン「アンタ博士にバラされてるかと思ったけど無事で何よりだわ」
ソウブレイズ「え!?!」
お目付けキリキザン「こら、人聞きの悪い事を言うな」
ナカヌチャン「冗談だよ。ま、博士ならやりかねないけど」
フーディン博士「ナカちゃんはワシの事をよく理解しているのぉ。誉めてあげよう」
ソウブレイズ「!?!?!」
ソウブレイズ「バラすってどういう事だよ……?」
ナカヌチャン「この博士パラセクトのキノコに義手と義足を付けてキノコだけで生存と行動が可能かどうかの実験をしたり、レアコイルがいるんだからレアビリリダマも作れるとか言ってビリリダマを三体合体させようとしてたらしいから」
ソウブレイズ「発想がわけわかんねぇ……」
フーディン博士「後メタルコートの成分を強化したり王者の印をティアラに改造して女王の印にしたり霊界の布にフリルを付ける小細工もしたりした事もあった」
フーディン博士「その結果面の皮が厚くて防御力が高いが動きが絶望的に遅い太ましいハッサムが誕生し、ルージュラとかビークインとかアマージョみたいなそっち系のヤドキングがこの世に生まれ、全身にヒラヒラフリルの付いたファンシーなヨノワールを生み出してしまったが」
ソウブレイズ「シャレにならねえマッドサイエンティストじゃねえかああ!!」
フーディン博士「大丈夫ワシは命を奪うような真似はしていない。例え身体を実験でバラバラにしてもちゃんと死なないように工夫するから安心せい」
ソウブレイズ「命奪ってなくても尊厳は奪ってるじゃねえか!ろくでもねぇ!!」
フーディン博士「大丈夫ポケ殺しはしてないから」
ソウブレイズ「そういう問題じゃないだろッ!」
フーディン「まあこんな感じでワシはポケモンに影響を及ぼし場合によっては進化をさせる道具に特に興味がある!」
フーディン「特にお主!お主の一族は強化パーツの装甲を装着させて進化するポケモンだと聞く!」
ソウブレイズ「ちょっと待て!これは強化パーツじゃなくって鎧だ!俺達はプラモデルとかとは違うんだぞ!」
ナカヌチャン「……鎧も強化パーツも呼び方が違うだけでほとんど同じようなもんじゃない?」
フーディン「それはつまり、パルデアには外付け付属パーツと相性の良いカーボン製ロボットの一族が一般に普及しているのだ!こんなにワクワクする国がどこにある!?」
ソウブレイズ「だから俺はロボットなんかじゃないぞ!!」
フーディン「なんじゃあ?ティンペット君。違ったチャコールペット略してチャペット君!」
ソウブレイズ「変な名前を勝手につけるなああ!!」
ナカヌチャン「ティンペットって何?」
お目付けキリキザン「ポケモンとは作っている開発元も販売元も違う別ゲームの話だからあまり深追いはしない方がいい話だ」
お目付けキリキザン「どうしても気になるのならメダロットで調べてみるといい」
ナカヌチャン「ふーん……」
ナカヌチャン「じゃあ〇ックマンは?」
お目付けキリキザン「それ、わざわざ連続して聞く必要があるのかい?」
ナカヌチャン「いやなんとなく」
お目付けキリキザン「しかしチャペットか……どこかで似たような名前を聞いた覚えがあるような……」
お目付けキリキザン「確か、ロボットという言葉を作った作家の名前がカレル・チャペックに似ているな」
ナカヌチャン「うわぁww偶然の一致wwwどこか運命を感じるわww」
ソウブレイズ「だからどうしてロボットにそう繋げていくんだ!?」
ナカヌチャン「つまりよく燃えそうな枯れ木が木炭になって生まれたチャコールのペット、略して枯れ木チャペットってことよね〜www」
ソウブレイズ「変なストーリーを秒で捏造するな!!あと俺はペットじゃない!」
フーディン博士「枯れ木って生きている木より水分が少ないからよく燃えるのだよ」
ソウブレイズ「お前も話に乗ってしょーもない雑学を紹介するな!」
フーディン博士「サイキネェェ!!!」ブワッ!!
ソウブレイズ「うわっ!!」バシッ!
ソウブレイズ(うっ……動けない!?)
フーディン博士「スリーサイズは……ふむふむなるほど」
ナカヌチャン「きゃっ!これって超能力で相手を拘束して体を弄るってやつ!?いや〜ん博士へんた〜い!巻き尺出して全身のサイズ調べてるし〜!」
お目付けキリキザン「博士、あまり調子に乗らぬように。ソウブレイズ君がかなり嫌がってます」
フーディン博士「別にセクハラするつもりはない。強化パーツを作るため全身のサイズを測っておるだけじゃ」
ソウブレイズ「そーいうのは俺に一言聞いてからやれ!」
フーディン博士「でもそうしたら断るんじゃろ?分かり切ってるからこうしたまでじゃ」
ソウブレイズ「ひいいい〜〜!!」
お目付けキリキザン(ナカヌチャン、あまりにもフーディン博士が調子に乗るならあれをやるんだ)チラッ
ナカヌチャン(お目付けさんからのアイコンタクト?まあアレだよね。分かるよ)チラッ
ソウブレイズ(うぅ……こんなのもう嫌だ……誰か…… た…助け……)チラッ
フーディン博士「ふむふむ……お前もしかして平均よりやや小柄な方?サイズの違いも考慮しないとならんのは面倒じゃな」
ソウブレイズ「うっ……!(そうだからもうやめてくれよ……)」
フーディン博士「では股下を調べるとし……」←本人にやましい感情は全く無く好奇心でやってるから一番タチが悪い奴
ソウブレイズ「ひっ!!(そこだけはやめッ!!)」
お目付けキリキザン(やれ)チラッ
ナカヌチャン(オーケー!)
ゴッ!!!
フーディン博士「」バタッ!
ソウブレイズ「た……助かった……」
ナカヌチャン「う〜ん、私何もし〜らない!博士の後頭部にはいよるいちげき食らわせたとかそ〜いう事はまあやっちゃったけどぉww」
お目付けキリキザン「彼にはもう二度とこんな事をしないようにしっかり忠告しておく。今回はすまなかった」
ソウブレイズ「あ…… あぁ……」
ナカヌチャン「なんだかんだでアタシらもこの人に修理を手伝ってもらったり便利な道具を開発してもらったりでお世話になってるんだけどね……」
ナカヌチャン「悪いポケモンではないのよ…… ちょっと頭のネジ飛んでるから完全な善人でもないけど」
お目付けキリキザン「君には悪いことをしてしまった。仕事を中断させてしまっただけでなく不快な目にあわせてしまって」
ソウブレイズ「あ、いえ……一瞬ヒヤッとしましたが別に気にしてはいないので」
お目付けキリキザン「もう元の部署に帰って大丈夫です」
ソウブレイズ「はい…… (この会社変…というかヤバイ奴もいるんだな……)」
こうして俺は元の仕事部屋へと戻ったわけだが
コマタナ一子「ああおかえり、どうだった?」
ソウブレイズ「いや別に」
コマタナ三郎「……なんか変な事されたりしなかったか?」
ソウブレイズ「(本当の事を言うのはやめよ) いえ、とくには」
コマタナ次郎「遅かったぞ四郎! でも四郎に用があった奴って誰だったんだ?」
ソウブレイズ(他の部署にいる奴らの名前を把握してはいないみたいだな)
ソウブレイズ「はた迷惑なフーディンの博士だったぞ」
コマタナ次郎「……うっそだーぁ!」
ソウブレイズ「本当だぞ」ボソッ
ソウブレイズ「そういえば折り紙の飾りの制作は……」
コマタナ一子「もう終わったぞ」
ソウブレイズ「……そうですか(なんか仕事サボっちゃった感が……)」
コマタナ次郎「よかったな四郎。運よく仕事一つサボれて……」ボソッ
ソウブレイズ「俺だって好きでサボった訳じゃねえよ……」ボソッ
コマタナ三郎「そーいうこと言わない方がいいぜ……ギスギスするだけだし」
コマタナ一子「おっと、そろそろあのお爺ちゃんの散歩の時間だな。どうせだからソウブレイズさんも来てくれないか?」
ソウブレイズ「はい、わかりました」
ソウブレイズ(お爺ちゃん? その爺さんとは誰の事なんだ?さっき変な爺さんにあったばっかりだからまたロクでもない爺さんの散歩を手伝うとかじゃあるまいな?)
コマタナ次郎「あのボケたジーちゃんの世話か。俺あの犬の爺ちゃん正直苦手だな」
ソウブレイズ(ぼ……ボケ?)
コマタナ次郎「あの爺ちゃん犬流の挨拶だとかいって初対面のポケモンの尻の臭いを嗅いでくるんだぜ!」
ソウブレイズ(がんばれ俺…… また変な爺さんとのご対面だ…… なんだよこの変なじーさんとのエンカウント率の高さ……)
コマタナ三郎「四郎なんか言いたいけど言えない事とかあるの?よく不満そうな表情はするのにそういう時に限って黙り込むし」
ソウブレイズ「え?俺そう見えてましたか?」
コマタナ三郎「おぅ…… 最近知り合ったばっかりだから遠慮して本音言えないのかなって?」
ソウブレイズ「僕の本音を知ったところで何の得にもなりませんよ」
コマタナ三郎「そう……(自分の事知られたくないのかな?)」
コマタナ次郎「お前四郎の表情が分かるの?すげえな!」
コマタナ一子「いや、次郎はただ単に四郎に関心がないだけだろ……」
コマタナ次郎「俺は行かないぜ。というかあんな仕事一人でも十分できる奴だろ。隊長ですら二回ぐらい行った後俺ら任せっぱなしでいいやって判断した仕事だし」
コマタナ一子「まあその通りだけど」
コマタナ三郎「オレも今回はいいや」
ソウブレイズ「俺は…… 一子さんの判断にお任せします」
コマタナ一子「じゃあさっき言ったように私と一緒に来てくれ」
ソウブレイズ「はい」
そして外にて
ソウブレイズ「で、どうやってその人の家までどう移動するのですか?」
コマタナ一子「彼女たちに運んでもらうのだけど……」
グリーンフェザーイキリンコ「あ、ぅち等の事よんだ?。。。ナニこの炭ガンダム!こぃっ運ぶの?むッちゃ重そぉ。。。」
ソウブレイズ(ガン〇ム!? ロボットに詳しくない奴からすれば2メートル以下のロボットはみんなガ〇ンダムなのか!?)
ブルーフェザーイキリンコ「もうマジ無理、キモッ!!。。。コンなんホ゜ケモソぢゃなぃ」
ソウブレイズ「なんか俺悪く言われてるような……」
コマタナ一子「この人はちゃんとした大人気ポケモンだ!キモくなんかないぞ!」
×2メートル以下のロボットはみんなガ〇ンダムなのか!?
〇2メートル以下のロボットですらみんなガ〇ンダムなのか!?
グリーンフェザーイキリンコ「ぁ、間違ぇてる。。。だっさーwww」
ソウブレイズ「俺が悪いんじゃない、書き込んでる奴のパソコンがボロボロなせいですぐフリーズするのが悪いんだ!」
ブルーフェザーイキリンコ「言ぃ訳してホントぅにぃぃわけ〜? ぁ〜!ぅちぃま面白コト言ったぁwww」
ソウブレイズ「なんだこいつら……?」
ソウブレイズ「頭にサッカーボール並みにでかいアフロつけてる鳥にキモいだなんていわれたくないな」ボソッ
ブルーフェザーイキリンコ「はァ!?ァフロ?これアフロじゃなくてパーマ!モフモフでマジちょーかわぃくなィ?」
グリーンフェザーイキリンコ「ぅちらのモフモフパーマのかわぃさ分かんなぃの?」
ソウブレイズ「分からんな」ボソッ
ブルーフェザーイキリンコ「ナニこのブラックロータス!! マジでセンスなぃ!アク〇ルワールドに帰れ!」
ソウブレイズ(! コイツブラックロータス知ってたのか!?変な言葉喋るギャルのくせにどこで知ったんだ?じゃあさっきのガンダ〇発言は何だったんだ!?)
コマタナ一子「ミドリさんとミズコさんのパーマが可愛いのは分かっているので喧嘩はやめよう!話が進まない」
コマタナ一子「あとソウブレイズさんはアクセル〇ールドとは関係ない。この地方生まれのちゃんとしたポケモンだから帰るも何もない」
ソウブレイズ「ミドリとミズコ?」
グリーンフェザーイキリンコ「ぁ、それァタシらの仕事上での名前」
ブルーフェザーイキリンコ「青ぃ方とか呼ばれるのぃやじゃん。だからそう名乗ってるのぉ」
ソウブレイズ「そ、そうなのか……」
イキリンコミドリ(グリーンフェザー)「じゃ、さっさと運ぶからこれに乗って」
ソウブレイズ「あのタクシーじゃなくてこれはブランコか?」
イキリンコミズコ(ブルーフェザー)「そぅ!もしかしてミノムッチスタイルの方がぃぃ?」
ソウブレイズ「ブランコの方でいいです」
そして俺達は変な話し方をするギャルイキリンコ二羽にド〇クエ10のモーモンプ〇ズムのド〇ボードと同じ要領で運ばれていったのだが……
ソウブレイズ「……絵面が鬼太郎と同じだな」
コマタナ一子「そこは我慢しろ」
ソウブレイズ「しかも一子さんを膝の上に乗せて移動だなんて」
コマタナ一子「さすがに私も膝の上に乗っての移動は少し恥ずかしい……」
ソウブレイズ「しかも妙に低空飛行だし。マンションの二階を覗ける高さを飛んでないか?」
コマタナ一子「疲れるから高すぎる場所を飛びたくないそうだ」
ソウブレイズ「……移動するための車とか持っていないのですか?」
コマタナ一子「一応小柄なポケモン用の車も作られてはいるみたいだけど、それだとキリキザンに進化した後に運転できなくなるから今は買うつもりはない」
イキリンコミズコ「ぁんた等ァタィ等のブランコタクシーに文句ぁんの?なら今すぐ飛び降りればぃぃじゃん!」
ソウブレイズ「いや別に。これ以外早く移動する移動手段がないし」
イキリンコミズコ「ぁっそ」
コマタナ一子「あ、あの家だ!あの家の前でおろしてくれませんか?」
イキリンコミドリ「わかった」
ちょっと年末ネタ
ソウブレイズ「……今年のクリスマスも特に誰と過ごすわけでもなく誰かにプレゼントをあげたりもらったりする事もなく過ぎていったな」
ソウブレイズ「いや、お母さんが毎年プレゼントは用意してくれるな……サンタさんが今年も来てくれたのねとか言って」
ソウブレイズ「俺サンタさんからプレゼント貰えるような良い子じゃないし、大体もうガキじゃねえ奴にプレゼントくれるサンタなんているわけねーだろ!」
ソウブレイズ「大体プレゼントくれるサンタさん自体子供だましの存在だろ!デリバードやサンタのコスプレした奴らが実在するのは分かってるけどさ」
ソウブレイズ「もう分かり切ってる嘘をつくのやめてくれよ……母さん!!」
ソウブレイズ(あ、でもあのおせっかい野郎のグレンアルマがパーティーに誘ってくれた事もあったな)
ソウブレイズ(どうして俺を誘ってくれたんだ?って聞いたらあたりざわりの無い回答してたけど、本当の理由を教えてくれって言ったらいつも独りぼっちで可哀そうだからって答えやがった)
ソウブレイズ(俺はそんな情けをかけられるほど可哀想な存在じゃないってんだよ!!あ〜ッ!腹立つ!)
ソウブレイズ(しかもペットボトルのキャップを土台にくっつけた松ぼっくりを緑に塗った奴にビーズくっつけた手作りミニクリスマスツリーをプレゼントとして嬉しそうな顔で渡してくるし)
ソウブレイズ(そういうの断りづらいし捨てにくいからどうすればいいのか分かんなくってこっちだってすっげえ困るんだよ!!)
キリキザン隊長「よう四郎、ほらクリスマスプレゼントだ」
ソウブレイズ「隊長、いきなりどうしたのですか?」
コマタナ一子「ソウブレイズさん、変な物ではないから素直に受け取っておいた方がいいぞ」
キリキザン隊長「お前へのプレゼントだよ。受け取らないのなら店に返品するぞ」
ソウブレイズ「は、はぁ…… ありがとうございます(まったくいきなりなんなんだ?)」
ソウブレイズ「これは、水の入った雲の形をしたガラスの置物なのか?なんなんだろう?」
キリキザン隊長「ストームグラスだ。眉唾な部分もあるが気温の変化や天候によって中の白い物体が形を変えるらしい」
ソウブレイズ「ほぉ…… (綺麗……だな)」
キリキザン隊長「火で焙ったりするなよ」
ソウブレイズ「そんな事しませんよ」
コマタナ次郎「そんでもってケーキやポテトとか他の料理もあるから早く全員で食べようぜ!」
ソウブレイズ「え?いいのですか?」
キリキザン隊長「お前甘いの苦手だったのか?ならポテトだけでもいいぞ」
ソウブレイズ「いや滅相もない!むしろ普通に好きです!」
キリキザン隊長「じゃあやるか。集まって飯を食うだけだが」
コマタナ三郎「本当は他の部署の連中とも大きなパーティーするときもあるんだけど今回はそれぞれの部署で別れてやるみたいなんだ」
コマタナ三郎「もっと色んな奴がいた方がにぎわうのにな」
ソウブレイズ「ぅ……」(小さく声を漏らした後無言でうつむく)
コマタナ三郎「あれ?ちょっと泣いてる?」
ソウブレイズ「っ!!そんなわけないだろッ!!」
ソウブレイズ(俺、お情け以外でクリスマスのパーティーに誘われたの初めてだ……)
コマタナ一子(う〜ん、ソウブレイズさんはパーティー馴れしてないみたいだな)
コマタナ一子「隊長、隊長は友人や知り合いとクリスマスのパーティーをした事ってありますか?」
キリキザン隊長「そんな経験はないな。そもそも俺には友達も彼女もいない。親とも疎遠だ」
キリキザン隊長「……だが少なくとも今は孤独ではないな」
ソウブレイズ「………」
コマタナ次郎「四郎お前もしかして嬉しくって泣きそうなのか?wそーなのか?wwww」
ソウブレイズ「っ!?////// んなわけあるかッ!!///////」
コマタナ次郎「あー!図星かぁ〜!www」
コマタナ一子「楽しそうでなによりだ」シミジミ
コマタナ三郎「俺らももうプレゼント貰えたし。隊長ってプレゼント選ぶセンスがあるよなって」
キリキザン隊長「いや……まあな」
キリキザン隊長(……実は)
以下隊長の回想
キリキザン隊長「毎年恒例のプレゼント選びなのですけど、どのような物を選べば部下が納得するかのご教示をいただけませんか?」
ドドゲザン「そうねぇ……プレゼントを渡したいポケモンの種族年齢性別性格好みを見なきゃ分からぬのぉ」
ドドゲザン「ま、無難に商品券とか?」
キリキザン隊長「……それでもいいのですが、それでは現金を贈るのと変わらないので避けたいのですが」
ドドゲザン「そーっすね。まあそれは置いといて、しっかり者の子には実用性の高いそこそこお高いガラスペンか腕時計とか洒落た石鹸の消耗品、お調子者の子には面白グッズ、心配性な子にはギフト用入浴剤や観葉植物とかどうじゃろう?」
ドドゲザン「最近入った子には綺麗なオルゴールとかストームグラスとか中に太陽系とか銀河が彫られてるガラス玉あたりがいいんじゃない?」
キリキザン隊長「なるほど」
ドドゲザン「……もしかして、ワシがいろんなポケモンにお中元とかワイ……ロじゃない贈り物を用意してるのを見て聞いたの?」
キリキザン隊長「いや!そういう理由は断じてありません」
秘書ブリムオン「じゃあ私あたりに聞けばよかったじゃないの?微妙な感情の変化を読むのは私の得意分野よ」
キリキザン隊長「……貴方には聞きづらい」
秘書ブリムオン「なによそれ?」
ドドゲザン「その気持ちは分からんでもない」
秘書ブリムオン「サイケ光線!!」ビーーーーム!!
ドドゲザン「あ〜〜〜!!!」(棒) チュドーン!!!
キリキザン隊長「…………」(唖然)
秘書ブリムオン「大丈夫、サイケこうせんは悪タイプには無効だから問題ない」
キリキザン隊長「そういう所があるからお前とはあまり関わりたくないんだ」
ドドゲザン「あ〜、びっくりした……」ノソノソ
秘書ブリムオン「だから大丈夫よほら社長だって元気でしょ?」
ドドゲザン「さっきので肋骨にヒビが入った」
秘書ブリムオン「え!?」
ドドゲザン「う・そ♡」
秘書ブリムオン「サイケこうせん!!!」ビーーーーム!!!
ドドゲザン「あ〜〜〜!!!」(棒) チュドーーン!!
キリキザン隊長「これは何か意味がある行為なのか……?」
秘書ブリムオン「意味なんてない!!」キッパリ
ドドゲザン「ま、このように繊細なブリムオン一族の地雷はどこにあるか分からぬから、付き合う時に心を平穏にし気遣いしてやらねばならぬという事実はある」
秘書ブリムオン「酷い偏見ね。突然怒鳴られるような感情エネルギーを浴びせられる事が無ければ私たちはそこまで怒らないのに」
キリキザン隊長(こうだからブリムオン族の相手するのは面倒なんだ)
秘書ブリムオン「む!?あんた私に対して憎悪の感情抱いたでしょ?」
キリキザン隊長「さすがはブリムオンだな、察しがいい。不毛な喧嘩をしたくはないから俺は出ていく。ドドゲザン社長ありがとうございました」
ドドゲザン「ああ、ではな。部下に喜んでもらえるといいのぅ」
秘書ブリムオン「………むぅ」
秘書ブリムオン「……私だって別に喧嘩を吹っ掛けたくて他人の感情を読んでるわけじゃないのに」
ドドゲザン「知っておる。感情は感情でも特に憎悪や攻撃の感情を浴びせられるのは辛いのじゃろ?心が傷つくようで」
ドドゲザン「平和的にな……相手を怖がらせぬように…… 誰かが怒りを抱けばお主が不快に思うのと同じように、お主が怒っても相手は不快に感じる」
ドドゲザン「ワシに向かってサイケこうせんをいくらでも撃っていいから他人からの憎悪は辛いだろうが耐えれる範囲で我慢をしてくれ」
ドドゲザン「まあ取引現場みたいな重要な場面で毎回我慢してはくれてるからもう出来てるんだけどw」
秘書ブリムオン「………なによ」
〜〜〜〜〜
キリキザン隊長(別にみんな盛り上がってないけどいいか。陽気に騒ぐガラでもないし)
コマタナ三郎「でも俺達が集まってパーティーしてもやる事なんてせいぜいご馳走を食べるぐらいだよな」
コマタナ三郎「歌ったりカードゲームしたりして盛り上がりそうなメンツじゃないし……」
ソウブレイズ「ノリノリで幼稚園児の合唱みたいな歌を歌わされるパーティーなんかに俺は参加しないぞ」
コマタナ一子「ここにいる奴はそういう事を喜んでするような奴はいないと思うぞ」
ソウブレイズ「……だから安心して参加できるんだよ」
キリキザン隊長「あまりにも浮かれすぎているパーティーには参加しずらいのは事実だな」
こうして陽気に騒ぐのが苦手な連中の陰気なパーティーも終わり年も暮れ、いつの間にか年が明けた
ソウブレイズ(ん?年が明けたのか……)
ソウブレイズ(……俺は依頼で福袋を手に入れるべく正月早々仕事だが!)
ソウブレイズ(なんなんだ!?この長蛇の列は!!)
ソウブレイズ「隊長、こんな夜明け前の時間からたっかい福袋目当てで並んでるバ…じゃない熱心な方々って本当にいたんですね……」
ソウブレイズ「テレビの中だけにしかいないフェイク映像だと思ってましたけど」
キリキザン隊長「まあそういうもんだ」
ソウブレイズ「そういえば一子さん達はまだ依頼の留守番をしているのですよね?」
キリキザン隊長「ああ、正月アローラに旅行へ行く家族の家に待機して留守番だ」
ソウブレイズ「……正月ぐらい家の中で過ごせばいいだろ。家の外どころか国外に行きやがって」ボソッ
キリキザン隊長「……まったくだ。しかも南のリゾートか」
ソウブレイズ&キリキザン隊長「……ケッ!」
前に並んでいたヨクバリス「……」ジリッ……
ソウブレイズ「………(こいつ俺の方に近づいて来てないか?)」
前に並んでいるヨクバリス「………さっぶっ!」ジリッ……
ソウブレイズ(もしや俺を焚き火替わりにして暖を取るつもりじゃ)
キリキザン隊長「正直言うと寒い中お前と並べて良かった。暖が取れる。ついでに寒いからもっと温度を上げてくれないか?」
ソウブレイズ「やっぱ隊長も俺の事ストーブ扱いしてるんですね……」
キリキザン隊長「悪いか?」
キリキザン隊長「戦力にもなり暖を取るためにも役に立つ機能が付いてるお前は凄い」
ソウブレイズ「そう言われても複雑な気分ですけど」
キリキザン隊長「言うならば暖房器具戦機だな」
ソウブレイズ「そうやって他のロボットが出てくる作品をいちいち持ち出さないでください!ダンボール戦機ですか?」
キリキザン隊長「お前ダンボール戦機知ってたのか?」
ソウブレイズ「もうかれこれ10回以上ダンボール戦機っぽいって言われた経験があります」
キリキザン隊長「二桁か、けっこう言われるんだな」
ソウブレイズ「俺はポケモンだっつってんだろって!もう別世界のロボット呼ばわりされるのは慣れてるけどうんざりだ!」
キリキザン隊長「並んでる他ポケモンに迷惑だから声を張り上げるな」
ソウブレイズ「…………(別にいいけど同情してくれねえのかよ)」
ソウブレイズ「えっと、この売り場の福袋は一人二個まで購入可能でしたよね?」
キリキザン隊長「そうだぞ。併せて四個購入してその後別の福袋も買いに行く」
ソウブレイズ「依頼した奴は何に使うつもりなんだ?転売か?」
キリキザン隊長「酷い奴は四袋どころか大量に買い占める奴もいるぞ。まあ犯罪目的ではなさそうだから俺達も受けたわけだが」
前に並んでいたヨクバリス「……アンタら、もしかして依頼を受けて何かやる何でも屋か?」
ソウブレイズ「?」
キリキザン隊長「そうだが」
ヨクバリス「なら良かった、今ここでボクの依頼を受けてくれない?」
キリキザン隊長「依頼内容にもよる。何をしてほしいんだ?無理なら断る」
ヨクバリス「缶ジュースのお汁粉とお餅とサツマイモを今ここで温めて!千円払うから」
ソウブレイズ「なんでそんな物持ってるんだよ……」
ヨクバリス「お餅もって持ち歩いちゃダメなの?」
ソウブレイズ「いやそういう意味じゃなくて」
キリキザン隊長「よし四郎、ヨクバリスさんの持っているお汁粉とサツマイモとお餅を今ここでお前が温めろ」
ヨクバリス「わ〜い!ありがとう先払いね!はい千円」
ソウブレイズ「依頼受けるんですか……」
ソウブレイズ「餅は剣を使って焼くにしても、お汁粉とサツマイモはどうやって温めれば……」
ヨクバリス「脇に挟んで温めていいよ!」
ソウブレイズ「……他人の脇に挟んで温めた食べ物を本当に食べたいんですか?」
ヨクバリス「お腹の中に入れば同じだしwww」
ソウブレイズ「いやそういう問題じゃないと思いますけど……」
キリキザン隊長「四郎、右脇に汁粉を、左脇にサツマイモを挟んで焼き芋にしながら燃える剣を使って餅を焼くんだ」
ソウブレイズ「はいはい、分かりましたよ」ゴソゴソ
ソウブレイズ「………多分一番先にお餅が焼けると思いますよ」(虚無の表情で両脇に汁粉ドリンクとサツマイモを挟んで両手の剣で餅を焼いている)
ヨクバリス「早く温まるといいな〜!あ〜!膨らんできた〜!」
ヨクバリス「やっぱ焼きたてのお餅は美味しいねぇ」ビローン
ソウブレイズ「良かったですね、お汁粉も温まりましたよ」
ヨクバリス「ありがとう。う〜んwwぷはっつー!お口の中で餅と小豆が絶妙なハーモニーをかもしだして冷えた体にこうかはばつぐんだ!」
ソウブレイズ「あのリス生きてて幸せそうだな……」
ヨクバリス「ソウブレイズの脇で挟んで温めた汁粉ドリンクって最高だね〜!」
ソウブレイズ「非常時以外は絶対に飲みたくない飲み物の間違いじゃないのか?気持ち悪い」
キリキザン隊長「確かに俺もお前の脇で温めたドリンクなんて飲みたくないな」
ソウブレイズ「それが普通の感覚ですよ」
ヨクバリス「で、焼き芋はまだかな〜?」
ソウブレイズ「脇だけで焼くのは時間かかりますよ」
ヨクバリス「じゃあ太ももに挟んで焼いて」
ソウブレイズ「剣で焼いた方が何倍も早く焼けると思いますが…… (こいつ本当に太ももに挟んで焼いた焼き芋なんていうろくでもない物を食いたいのか!?)」
ヨクバリス「じゃあ剣で焼いて!」
ソウブレイズ「そうします(よかった…… ほっとした)」
キリキザン隊長「そろそろ開店の時間だ。注意して芋を焼けよ。ただ焼き加減を間違えて芋を消し炭にしてお前の友人を増やすなよ」
ソウブレイズ「わかってますよそれぐらい。それより焼き加減を間違えて友人を増やすってなんですか?」
キリキザン隊長「芋を消し炭にするなって意味だ」
ソウブレイズ「それ何かの嫌味ですか?」
キリキザン隊長「いや別に。お前みたいに炭の塊にするなよという意味とお前友達少ないだろという意味以外はないな」
ソウブレイズ「ひぃぃ〜ぃ (なんか情けなくなってきたぞ…… )」
ヨクバリス「このサツマイモはボクの友達だからボクが食べる!!オマエの友達なんかじゃないぞ!!」
キリキザン隊長「オマエもオマエで変な事言いだすな……」
キリキザン隊長「お、開店したぞ」
ソウブレイズ「え!?ちょっと待ってまだ芋が完全に焼き芋になってないのに!」
ヨクバリス「もういいよサツマイモは生でも食べれるから」(画面の前の人間の良い子は真似しないでね!)
キリキザン隊長「四郎、生焼けでもいいと言ってくれているから芋をヨクバリスさんに渡して早く行くぞ」
ソウブレイズ「あ、はい!ヨクバリスさん中途半場にしか焼けなくてすみません」スッ
ヨクバリス「いいよ別に。芋は生でも美味しいし」←げっ歯目ならではの感覚である
ソウブレイズ(いや、芋はトロトロの焼き芋になるぐらい焼いた方が絶対に美味しいだろ)
ソウブレイズ(意外と走って福袋を取りに行く奴はいないんだな)
キリキザン隊長「よしあった。これをお前も二つ買え」
ソウブレイズ「はい、えっとそれ以外にも総菜と高いお土産に使うお菓子が売ってる場所のお米の福袋にレディバ……じゃなかったゴ〇゛ィバの福袋にえっとチーズの詰め合わせ福袋も買うんでしたよね」
キリキザン隊長「うむ、俺はお酒のコーナーで福袋を買ってくる」
ソウブレイズ(買う量が多いな……)
ソウブレイズ「そういえば人込み……というかポケ込みの中も隊長は割とスイスイ進めますよね」
キリキザン隊長「俺達は腹に刃物付いてるからな。向こうの方からよけていくぞ」
ソウブレイズ「……そ、そうでしたね」
キリキザン隊長「お前だってベトベトンやハリーセンやナットレイと混んでる場所で密着したいか?」
ソウブレイズ「それはちょっと嫌ですね」
キリキザン隊長「それと同じ原理だ」
ソウブレイズ「それってもしかして自虐……?」
キリキザン隊長「いや、便利だと思っている」
ソウブレイズ(俺も割と人込みの中では避けられる方のポケモンかな?)
ソウブレイズ「では別のコーナーにある福袋も買いに行きます」
キリキザン隊長「ああ、行ってこい」
ソウブレイズ(しかし人というかポケモンがやはりとはいえ多いな……全員暇なのか?)
ソウブレイズ(面白い特番とかを見てればいいのにな)
ソウブレイズ(さっそく来たがこれなら買えそうだな。さっさと買って帰るか)
エースバーン「よ〜し!あとはあそこの列に並んでチーズの福袋を買うだけだね」
ソウブレイズ(!?)
ソウブレイズ(なんでアイツよりにもよってこんな場所にいやがるんだ!?幸いあっちはまだ気づいてないようだが)
ソウブレイズ(他の福袋を買ってからチーズの売り場に行けばい……ってチーズの福袋もう少なッ!!)
ソウブレイズ(今列に並べば確実に買えるだろうけどアイツも俺と近い場所に並ぶだろうし、あ〜!まったく)
エースバーン「良かったぁ。今列に並べばなんとか買えそうだ!」
ソウブレイズ(やっぱそうなるのか…… くっ、仕方がない嫌だがいくか)
ミカルゲ「うんしょ!うんしょ!うんしょ!移動きついな。ショッピングカート借りとくべきだった」
ソウブレイズ(お、こいつは……顔を隠す盾の代わりにはならなさそうか……まあいいコイツの後ろに並ぶか)
ソウブレイズ(まあよっぽどの事でもない限り後ろなんて振り向かないから面倒な事にはならないか)
エースバーン「う〜ん……あっちの福袋の在庫大丈夫かな?」チラッ
ソウブレイズ(!?)
ソウブレイズ(あいつ、まだ俺に気づいてないようだが後ろを振り向きやがった!向こうの方に売ってる福袋の列も気にしているのか?)
エースバーン「う〜ん……」チラッ
ソウブレイズ(すまん!)バッ!
ミカルゲ「ぅお!顔がッ!?」グイッ
エースバーン「…………」
ミカルゲの顔で自分の顔を隠したソウブレイズ「…………」
ソウブレイズに顔引っ張られてるミカルゲ「……なにこれ?」
エースバーン「……何やってるの?」
ソウブレイズ「チーズの福袋を買いに来たのデ〜ス」(裏声)
ミカルゲ「お、俺もそのために並んだんだけど……いやいきなり顔を首を引っ張られてなにこれ?」
エースバーン「…………」(顔じゃなくて胴体や足を確認)
エースバーン(あ、こいつあんときの金的バカロボットか)
ソウブレイズ(まずい!バレたか!?)
エースバーン「………」
エースバーン「このタイミングでわざわざトラブルを起こしたくないし変な事しなくていいよ……」
ソウブレイズ「………… (なんかこれじゃあ俺がバカみたいじゃないか)」
ミカルゲ「お前…… 除霊(物理)ができるタイプのポケモンか?」
ソウブレイズ「あ、いきなり巻き込んでしまってすみません。 ……除霊?」
ミカルゲ「昔霊能力者の婆さんに悪霊退散!と怨念の籠もったグーパンで顔面をぶん殴られた時の事を思い出した」
ソウブレイズ「そ、それは大変でしたね……(いや殴られた経緯が分かんねえ)」
ミカルゲ「あの時は死ぬかと思った」
ソウブレイズ(え?いやお前ってもう既にその…… いやどうなんだ?)
ソウブレイズ(そういや今回ミカルゲの顔を持ち上げる時に使ったけど、怨念パワーやゴーストパワーを使えば霊体にも干渉出来るんだよな)
ソウブレイズ(もし除霊やお祓いの依頼が来たら何か役に立つかもしれないな)
ソウブレイズ(………いや、幽霊を斬ったり蹴りくらわせるのはともかく、呪いを解くのは除霊(物理)じゃ無理か)
売り子のピカチュウ「次のお客様、どうぞ!」
ソウブレイズ(おっと、俺の番か)
ソウブレイズ(よし、あれから必要な福袋は買ったな)
ソウブレイズ「………」チラッ
エースバーン「えーっと後は、うへぇ人混みが凄いな」ウロウロ…
ソウブレイズ「……」ソソソソソ
エースバーン「うぎゃっ!!」グギュッ!(どさくさに紛れて誰かに足を踏まれる)
エースバーン「?、!? え、痛っ……何?」
ソウブレイズ(フフフフフフフwwwwwざまぁ)←足踏んだ犯人コイツ
ソウブレイズ(さて隊長と合流するか)
ソウブレイズ「隊長、目当ての物は購入出来ました」
キリキザン隊長「うむご苦労!こっちも無事必要な福袋を全て確保出来た」
キリキザン隊長「さて次は家を開けている間に豪華な料理を作っておいてくれという依頼だ」
ソウブレイズ「結構依頼も数が来ていますね」
キリキザン隊長「正月なんてこんなもんだ」
ソウブレイズ(俺の知ってる正月の過ごし方じゃない……これが仕事都合ってやつか)
こうして騒がしい年明けを俺達は過ごしたのであった……
ソウブレイズ「一月丸々使ってやるような内容じゃない……」
キリキザン隊長「それは書き込んでる奴が悪い」
キリキザン隊長「なあ、あるゲームにでかいメガ四郎が出てきてるらしいが、四郎何かそいつに対して心当たりはないか?」
ソウブレイズ「いきなり何ですか?俺はポケモンの世界にしかいませんし心当たりなんてありませんよ」
キリキザン隊長「噂によるとゴーストではなく闇属性オンリーで、両手が剣ではなく槍になっているらしい」
ソウブレイズ「ふむ……」
キリキザン隊長「伝説の黒騎士と謳われ、その世界の地上を走る生物の中で最も脚が速く、最高峰の攻撃力を持ち……」
ソウブレイズ「おぉ……!(え?そんな凄い奴が俺に似てるだって?!しかも伝説の黒騎士?)」お目々キラキラ
キリキザン隊長「下半身が馬」
ソウブレイズ「馬ああぁー!?!」ズコー
ソウブレイズ「なんでよりにもよって下半身が馬なんだ!?」
キリキザン隊長「俺に聞くな。知らんもんは知らん」
ソウブレイズ「なら隊長に似てる奴もそのゲームにいるんじゃないのか?」
キリキザン隊長「幸か不幸か分からんがいないらしい。三度笠を被ったバルキーとクチートを合体させて刀を持たせたような奴や、ジュナイパーのコスプレをした肌の黒いエルレイドはいたが」
ソウブレイズ「なんだ、いないのか (なんかムカつくな……どうして俺だけ……)」
ソウブレイズ「……というかそれ以上に話を聞いてると何か凄まじいですね」
キリキザン隊長「訳が分からないな」
キリキザン隊長「お前も下半身がギャロップみたいな馬になったらかなり似合いそうだとは思うが……」
ソウブレイズ「いやそんな無茶な……人をなんだと思ってるんですか?」
キリキザン隊長「……ああでもお前をケンタウロス体型に改造出来てたしても背中のでかいトゲが邪魔で乗りづらそうだな」
キリキザン隊長「あ、すまん。お前の事は人型無機物系ポケモンだと思っている。無機物だから身体改造とか頑張れば出来そうだよなって」
キリキザン隊長「俺は無機物系ポケモンを改造する術を持ってないから無理だがw」
ソウブレイズ「ロボットとか言い出すんじゃないかと思ってましけど無機物ですか。そもそも無機物だから改造していいって理屈もおかしいですよ」
キリキザン隊長「そうか?ああでもお前は木材由来だから厳密には有機物か。いやあれダイヤモンドは無機物だからお前も無機物か?ん?どっちだ?」
ソウブレイズ「え……? う…… 言われてみれば俺って有機物なのか無機物なのかどっちなんだろう?」
キリキザン隊長「もしお前がケンタウロス体型にフォルムチェンジしたら刈り取った草を大量に運ばせたり畑を耕すのに使ったり出来そうなんだがなw」
ソウブレイズ「何言ってるんですか……」
ソウブレイズ(いやそれだけじゃ絶対にすまないだろ……もっと酷い目に確実にあわされるぞ)
〜以下ソウブレイズ君の妄想〜
キリキザン隊長「ほらみんな大好きケンタウロス型ロボットが来てくれたよ〜!」
子供たち「わーい!」
ケンタウロスソウブレイズ「…………(俺にどうしろと?それにみんな大好きケンタウロスってなんだよ?そもそも大前提として俺はロボットじゃねえぞ)」
キリキザン隊長「黙ってないで子供達に挨拶して愛想振りまけ四郎」ボソッ
ケンタウロスソウブレイズ「え!?いや愛想と言ってもどうやって……」
キリキザン隊長「とりあえず挨拶するんだ」
ケンタウロスソウブレイズ「……みんな、こんにちは (これでいいのか?)」
子供たち「こーんにちわー!」
ケンタウロスソウブレイズ(子供って無邪気で元気だな……)
キリキザン隊長「じゃあみんな乗ケンタウロス型ロボ体験を初めよう」
子供たち「はーーい!!」
ケンタウロスソウブレイズ(嫌だぁぁああ〜〜!!)
ケンタウロスソウブレイズ「乗馬体験じゃなくて乗ケンタウロス型ロボ体験……」
キリキザン隊長「実際にそうだろ」
ケンタウロス「いや俺はそもそもロボットじゃないですし」
キリキザン隊長「そうだろうけど外見上そう呼ばせてもらう。悪いが今日ぐらい我慢してくれ」
ニャオハ「私乗りたい!乗せて」
ニャオハ「それとも飛び乗った方がいい?」
ホゲータ「ぼくものりたいな〜!」
クワッス「こんな揺れのひどそうな変な乗り物に乗るよりもっといい交通手段があるのにみんなはしゃぎすぎだねぇ」
キリキザン隊長「初仕事だぞ頑張れ、校庭のトラックを一周して戻ってくるんだ」
ケンタウロスソウブレイズ「うっ!?子供一人に校庭一周…… えっと子供30人ぐらいいますけど」
キリキザン隊長「頑張れ。よかったら俺も一緒にお前の手綱を持って回ってやる」
ケンタウロスソウブレイズ「一人で回ります」
ニャオハ「わーい!たーのしー!」ムギュッ!
ケンタウロスソウブレイズ(いやこれのどこが楽しいんだよ? あと爪を立てるな鎧に傷がつく!)
ケンタウロスソウブレイズ「悪いけど落としたりしないから爪を立てないでくれないか?」
ニャオハ「あ! ごめんなさい……」
キリキザン隊長「おーい!次の子が待ってるから時間配分考えろよ四郎」
ケンタウロスソウブレイズ(ったく、それなら乗ケンタウロス体験やれる奴を用意しろよ!)
それくらい
強力な美白クリームの効果なんかな
もちろん内心は分からないだろうし仕切り直すしかない
>>143 そのままにしては乗りたくないな
今回の件にいたって言われてたことを気にするようにして修正しない」が半数を超えてたわ
会場に行くのかな
炭水化物を食いたいとか言ってるだけ
若者以前に、
鉱業、石油・石炭、医薬品と重工系外す
ここで買った株僅かだが
グレンアルマ「炭水化物美味しいだろ!」
ソウブレイズ「変な奴の話に加わるな!」
グレンアルマ「それで株って野菜のカブの事かな?」
ソウブレイズ「いや別物だろ」
ニャオハ「なんか面白かったよ!」
ニャオハ「もう一回乗っていい?」
キリキザン隊長「ちゃんと約束は守らなきゃ駄目だぞ。他の子も乗りたいって待ってるんだから」
ケンタウロスソウブレイズ(いや、あれのどこが楽しいんだ?ただ揺れて移動してるだけだろ。自転車みたいに好きなように移動できる訳でもないのに)
クワッス「次はボクだね」
キリキザン隊長「よし、次は君の番だな」
ウミディグダ「僕は……」
ケンタウロスソウブレイズ「君は無理なんじゃないのか?」
キリキザン隊長「いや、植木鉢に入ってもらえばなんとかなるな」
ウミディグダ「わーーい!」
ケンタウロスソウブレイズ(う゛っ…… 断れるかと思ったのに鮮やかな解決策を出しやがった)
クワッス「揺れるね……」
ケンタウロスソウブレイズ(揺れて当たり前だ)
クワッス「おふッ!」ゴッ!
ケンタウロスソウブレイズ「!?(背中にヒンヤリした感覚が!)」
クワッス「ボクとした事が頭をぶつけてしまうなんて……ちょっち恥ずかしい」
ケンタウロスソウブレイズ「怪我はないかい?」
クワッス「問題ないさ!ちょっとかすっただけだし頭のツヤテカヘヤーのおかげでボクは無傷さ、あ、止まらずまた歩いてくれたまえ」
ケンタウロスソウブレイズ「それならよかった (背中にクワッスの髪のジェルつけられたのかよ……)」
クワッス「みんなボクの華麗な乗馬テクニックを見てくれたかい?」
ケンタウロスソウブレイズ(誰が乗っても基本的に同じだぞ)
ウミディグダ「今度は僕の番だ!」
隊長キリキザン「よし、乗せてあげるぞ。思いっきり楽しんでこいよ」
ケンタウロスソウブレイズ「では出発します (何で背中に白いアナゴの生えた植木鉢乗せて校庭回らなきゃならないんだ……)」
・次スレは(^ワ^=)が立てる🌈🦀
※前スレ
そんなん織り込んどけや
作る人間が胡散臭い以前に技術的な意味でのプラスαが無いからね
そういえば最近見ないからというよりはマシかもしれない
>>102 あの格好のマネージャーとナンパするグループと共演って嫌だよ
47含めて暴露内容予告してたからギャップきついて
ウミディグダ「いひゃぁああ! 落馬するぅ!」ぎゅぅぅ
ケンタウロスソウブレイズ「うぎゃああ!だからといって俺の胴に巻き付いてしめるな!なんかメキメキって音がしたぞ!」
ウミディグダ「やっぱ僕は安定した水辺で顔出してた方が安心できる! もうおりる」
ケンタウロス「そ、そうか…… (もうほんと何だったんだよ)」
ホゲータ「次はぼくの番だー!」
ケンタウロスソウブレイズ(流石に疲れてきたな。えっと、もう校庭10周以上したか?)
キリキザン隊長「ほら、乗せてやるぞ。どうだ?」
ホゲータ「うわああ!ものすごく地面が遠いや!なんか背が高くなった気分」
ケンタウロスソウブレイズ(地面が遠いか、俺は意識が遠のいてきた気がするな)
怪我から復帰したら15000台だぞ
トンネル絡みか、レーティングを下げないねぇ
ケツルンまじ?
いつもズレてるよね?
気品も溢れてるんだろ
そんなんあるんですが
マジで意味わからんわここまでこれだけ勝ちまくってまだ動画上げてる人いたわ…寝よ。
ボウズは無さそう
ホゲータ「わーい!」
ケンタウロスソウブレイズ(背中に乗せて早歩きするだけで喜ぶなんてお子様ってチョロいな)
ホゲータ「思ってたよりすっごいゆれるね。ゆれる木馬がそのまま動いてるみたい」
ケンタウロスソウブレイズ「流石にそれとは乗り心地が違うと思うが」
ホゲータ「ええっと…… 木馬って他の名前があった気がするんだ! たしか……」
ホゲータ「ロックマンホース」
ケンタウロスソウブレイズ「ロッキングホースだぞ」
よく言われる
俺が全部ダイエット効果あるぞ
え?そんなことないからね
トラネキサム酸が届いた
くるみって可愛いとか言っ15時間に比例してんだろ?
2週分いけるのにアンパイヤやるとかまだないやろ
人生謳歌して欲しいわ
この世代の間ストレートで60円下がったから今度は誰でもない
わからない
いちいち極端すぎるわ
27000円割れが見えなかった
フォロワーとコミュニティメンバーを混同してる奴見かけたから挨拶したんだっけ
ロンバル王に俺がやりたかったから」っていうだけだ
ステッカーを一枚つけるだけで金も持ってないんだよなあ
ていう動画だ
半導体あんまり下げないね
・皆、仲良くな(^○^)
寝るしかないな
いまそんな人気あるんだが
トランスビートていう整体でやれるやつを直接攻撃するよりかは効率良いて程度で答え合わせできたようなもんなのはそこそこスケート見るようになった
>>125 朝体重量って
自販機のフリードリンクは今までなかった
週末に放送されたなと思ってたしくだらない小さなことで燃えるバスって大問題ではだめっていう要素があるような。
ということは党ぐるみって言われるようなレベルの低いおっさんは悪くないんやけどアレ死人出るで
>>211 上もアカンなもうだめだったのに自ら話題出して貰って
見てるだけだからな
だれも見てないやろ。
今の目的である程度の知能だから「アベノミクスは失敗したり政治的な回答だったら無意味
圧巻❗キリン200頭大行進❗
などなど✨
作者が腐女子だから多少はね
一撃解明バラエティー ひと目でわかる!!
21:00〜家事を見越して良い教育したの?
オーイ!とんぼがある
今日も朝から壺磨きご苦労
だけどカタカナでスラム街だとクロス乞食のせいにするんやな
しかし
冷静になっても最高
ネイサンが日本語覚える方が問題じゃなく違うの使ってるとか言われるもんな
>>214 お前が一番にあったのはジェイソヌウォンだよ
馬鹿の一つだと認めてるんだろうな
ホゲータ「あっ!あっ!お、落ちる!!」
ケンタウロスソウブレイズ「おっと、すまな……!?」
ホゲータ「ガブッ!」
ケンタウロスソウブレイズ「う”っ! ……うぎゃあああああああ!!!」
隊長キリキザン「四郎!!」
ニャオハ「ひ、ひどい!落ちそうになったからって尻尾に噛みつくのはダメよ!」
クワッス「すごい暴走っぷりだ、機関車みたいだね」
ケンタウロスソウブレイズ「やめろ!離せバカヤロー!!」ズドドドドドド!! ドゴォ!
隊長キリキザン「四郎が塀を壊して逃げたぞ!まずい!!」
〜〜〜〜〜〜〜〜
ソウブレイズ(絶対こういう事やらされるんだろうな…… あと畑を耕すのに使われたり掘削や伐採させられ……あ、伐採は今も普通にやらされる案件か)
隊長キリキザン「何を長々と考えてたんだ?とりあえず帰るぞ」
グレンアルマ「ドングリってあのドングリ?」
グレンアルマ「僕はマカダミアナッツの方が好きなんだけどな」
ではクリスマスで中断されたとこの続きいくぞ
コマタナ一子「あの家だ。あそこに住んでいるガーディさんのお爺さんハカドッグさんの散歩に付き合う」
ソウブレイズ「わざわざ散歩に行くにも俺達が一緒についていかなきゃならないってことはつまり……」
コマタナ一子「そういう事だ。重症ではないが多少ボケてきてる」
イキリンコミドリ「ぁのじーさん一回見たことぁるけどぉ……オバケイヌじゃなくってぉボケイヌってかんじだったのぉ」
イキリンコミズコ「マジそんなかんじ!ァタシらも年取ったらぁーなんの?むっちゃぃや」
イキリンコミドリ「じゃ、ぁんたら下ろすから、ぁたいらも別のポケモンの送り迎えぁるし」
コマタナ一子「この度はありがとう」
イキリンコミズコ「じゃ、そぅぃぅことで、また後でくるから」
コマタナ一子「じゃあ行くぞ」
ソウブレイズ「はい」
コマタナ一子「失礼します、なんでも武士団です!ハカドッグさんの散歩の手伝いをしに来ました」ピンポーン
この家のガーディ「はーい! 今日も来てくれてありがとうね!あらそっちの子は新人の子?」
ソウブレイズ「はい、よろしくお願いします」
ガーディ「そう、これからお仕事頑張ってね」
ソウブレイズ「はい、ありがとうございます」
ガーディ「お爺さ〜ん!散歩の時間ですよ〜! 今呼びますからね」
ハカドッグ「ふぁあ〜? あぁあぁぁ〜〜?」
ソウブレイズ(これがその爺さんか)
ガーディ「お爺さん散歩の時間ですよ」
ハカドッグ「散歩!? ワシ散歩大好き!!えっと……で、そのお兄さんと妹さんはだれ?」
ソウブレイズ(いきなり兄弟扱い!?)
ガーディ「お爺ちゃん、この人は毎日お爺ちゃんの散歩に付き合ってくれる何でも屋のコマタナさんよ、横の人はその人の同僚」
コマタナ一子「ハカドッグさんこんにちは。ついでに横の人と血縁関係はありませんよ」
ソウブレイズ「どうも、よろしくお願いします…… (俺達兄弟に見えるか?)」
ハカドッグ「……あ、よろしくねぇ〜www」
ハカドッグ「お前腕白なくせにけっこうナイーブで未練がましい臭いがするぞwww」クンクン
ソウブレイズ「……………あの」
コマタナ一子「ハカドッグさん、この子はよろしくと言えば挨拶のすむ種族の子なのでお尻の臭いを嗅ぐ必要はありませんよ」
ガーディ「お爺さんやめてください!お尻の臭いを嗅ぐ挨拶をやっていいのは犬ポケモンにだけだって前も言いましたよね?」
ハカドッグ「なんじゃっけ?初耳じゃぞ」
ソウブレイズ「だだ……だ……大丈夫ですっ……気にしていません(ひいいいい!!やめてくれぇぇ!)」
ハカドッグ「この娘さんは冷静な子じゃな、あんまり野心の臭いがしないからコマタナだけの群れじゃなくって色んなポケモンと一緒に成長したっぽいねぇ〜ww」クンクン
コマタナ一子「………」
ガーディ「だからお尻の臭いを嗅ぐ挨拶をやっていいのは犬ポケモン相手だけだって!」
コマタナ一子「い、いえ構いませんよ! 臭い嗅がれるのももう四回目ですしまあ慣れてはいますから」(苦笑い)
ソウブレイズ(この爺さん相手のお尻の臭いを嗅いで性格や生い立ちを当てる芸当でも持ってるのか?)
ハカドッグ「ファ〜〜〜wwwww!!」
ガーディ「あとお爺さん、この人たちはお爺さんといつも一緒に散歩してくださる方々ですよ。今日も散歩に行く時間ですよ」
ハカドッグ「え?ワシ散歩大好き!!でもワシこのポケモン知らないけど一緒に散歩してくれる人だったっけ?」
ソウブレイズ(そりゃ俺とは初対面だから仕方ないか)
コマタナ一子「お爺さん、いつもの私ですよ」
ハカドッグ「えっと…… どっちが知らないポケモンだったっけ……?」
コマタナ一子「………… (このお爺さんに顔を覚えてもらうのはあきらめた方がいいな)」
ソウブレイズ(この爺さん重症だ)
コマタナ一子「とりあえず散歩に行きましょう、お爺ちゃん今日もいっぱいお散歩しましょうか」
ハカドッグ「え、もうそんな時間?」
ソウブレイズ(せいぜい30分程度歩けば終了か?)
コマタナ一子「二時間の間好きなだけ歩きましょう」
ハカドッグ「おぉ、そうか!」
ソウブレイズ(思ってたのより4倍長いだと!?)
ガーディ「今日もお爺さんをよろしくお願いします」
コマタナ一子「はい。お任せください」
ハカドッグ「さんぽ〜!さんぽ!」
ソウブレイズ(これもしかしてボケ老人が徘徊しないように運動させて外に出ないように疲労させるための依頼じゃあるまいよな?)
ソウブレイズ(もしくは徘徊に付き合わされてるとかじゃ…… )
コマタナ一子「それではまた後程、ソウブレイズさん、散歩に行くよ」
ソウブレイズ「あ、ああ」
ハカドッグ「ほえぇ〜ぇ」ぽけ〜
コマタナ一子「お爺さんお外気持ちいいですね」
ソウブレイズ(俺も何か気の利いたことでも話しかけるべきなのか?)
ハカドッグ「のう腕白小僧と足軽娘さんよ」
ソウブレイズ「はい?(俺のことか?)」
コマタナ一子「どうかしましたか?」
ハカドッグ「散歩せんとこつしょうしょうになってしまうからのぅ」
ソウブレイズ「え? (いきなり何を言い出すんだ?)」
コマタナ一子「お爺ちゃん、骨粗しょう症ですよ」
ハカドッグ「筋肉も弱ってしまうしのぅ」
ソウブレイズ「全身骨と皮と毛だけしかなさそうなのに筋肉?」
ハカドッグ「ファーーーwww」
ソウブレイズ「一子さん、ハカドッグさんを散歩させるルートは決まっているのですか?」
コマタナ一子「いや好きに歩かせてる。入っちゃダメな場所や時間内までに戻ってこれないような場所へ行こうとしている時はちゃんと誘導する」
ソウブレイズ「そうですか、分かりました」
ハカドッグ「あぁ〜 アルクジラ元気だった?」
通りすがりのアルクジラ「こんにちは」
ソウブレイズ「ん? もしかしてハカドッグさんの知り合いの方ですか?」
アルクジラ「いえ知りませんよ。でも一応挨拶されたからこっちも挨拶だけはしとくかって」
ソウブレイズ(赤の他人に向かって久しぶりに会った友人みたいに話しかけるなよ!)
ハカドッグ「パパとママの所へ行かなきゃ?」
ソウブレイズ「一子さん、ハカドッグさんの親はまだ生きているのですか?」
コマタナ一子「いやあの家ではハカドッグさんが一番長生きしているポケモンだから、多分いつもの日課の墓参りに行くつもりかと」
ハカドッグ「ご先祖様や友人を忘れない事は大事だよーww」
ソウブレイズ「いつも散歩のついでに墓参りするんですか?」
ハカドッグ「ファーーー!そうだよーwww」
コマタナ一子「この人前からそうなんです」
ソウブレイズ「前からこんな感じだったんですか (半分ボケた爺さんの散歩の補助だけじゃなくて墓参りまでするんかい!)」
ハカドッグ「これ毎日の日課!」
ソウブレイズ「ご先祖様や亡くなられた方を大切にされてらっしゃるんですね(毎日付き合わされる方はたまったもんじゃないな)」
コマタナ一子「お墓に付きましたね」
ソウブレイズ「こんなところに墓なんてあったのか (三キロ近く歩いた気がするんだが。この爺さんよく体力がもつな)」
ハカドッグ「ママ、パパ、ワシ今日も来たよ……」
ソウブレイズ(一子さんの顔は覚えてないくせに自分の家族のお墓の場所はしっかり覚えてるんだな)
ハカドッグ「ナンマイダ〜ナンマイダ〜」
ソウブレイズ(パルデアなのに念仏は仏教式かよ)
コマタナ一子「お爺ちゃん今日もお墓参りに精が出ますね」(ビデオカメラ持って撮影中)
ハカドッグ「ファーーーーwwwww」
ソウブレイズ(ホームビデオ?わざわざ墓参りなんて撮影するなよ。心霊映像取れてたら怖いからやめてくれよ)
ハカドッグ「ママ、パパ、ワシもあと数週間後にそっちにいくからのぅ!」
ソウブレイズ「!?!今かなり物騒なセリフが飛び出したぞ!?」
コマタナ一子「大丈夫、数か月前から全く同じ事を何度も言ってたから」
ソウブレイズ「え、そ、そうなの…… あぁ、でも冗談でもそんな事言われたら……いや」
コマタナ一子「ソウブレイズさんは優しい人だな。もうろくしてるお爺さんの言葉にわざわざ真面目な反応をしてあげるなんて」
ハカドッグ「ワシ、遠くに住んでる孫のイワンコにお爺ちゃんがついにボケたボケモンになったって言われたことがあってのうwww」
ソウブレイズ「笑って言うなよ!それ自虐か何かか!?」
ハカドッグ「ファーーーwwwww」
ハカドッグ「あぁ、南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏……」
ソウブレイズ「そこはアーメンとかじゃないのか」
コマタナ一子「信心深いのは良い事なのだろうが……」
ハカドッグ「………パパ、ママ、ワシ家族のとこへ帰るよ。また明日来るからの」
ソウブレイズ(帰る気になったのか)
コマタナ一子「では家に帰りましょうか」
そして帰宅途中
ハカドッグ「おぉおおぉぅ…… おふぅ…… もう歩けぬ……」プルプル
ソウブレイズ「体力が付きて帰り道で力尽きてるじゃないか!」
コマタン一子「悪いがソウブレイズさん、ハカドッグさんを背負って行ってくれ」
ソウブレイズ「はいはい分かりましたよ…… (どーしてこうなった)」
ソウブレイズ「やっとハカドッグさんの家まで付いた」
コマタナ一子「ソウブレイズさんありがとう、ガーディさん!ただいま帰りましたよ」
ハカドッグ「Zzz……」
ソウブレイズ「って爺ちゃん背負われたまま寝ちゃってるぞ」
>>342 コマタナ一子「あの、この“コマタン”っていうのは何なんだ?」
ソウブレイズ「打ち間違いだろ。にしても萌えキャラじゃあるまいし」
コマタナ一子「それにしてもコマタンって……」
ソウブレイズ「一子さんはそういうキャラじゃないのは分かってますよ」
ガーディ「なんでも武士団さんお爺さんの世話ありがとうございます」
ソウブレイズ「途中歩き疲れてしまったみたいですが、特にこれといったトラブルはありませんでした」
コマタナ一子「無事に今回も散歩は終了しましたよ」
ハカドッグ「う〜、う〜〜〜ん、あ、ここどこじゃ?ワシは誰じゃ?」
ソウブレイズ「起きましたか?もうお爺さんの家に付きましたよ」
ハカドッグ「何故こんな所に孫に買ってやった腹からビー玉やペットボトルを発射するおもちゃがでかくなった奴がおるのじゃ?」
ソウブレイズ(なんだそりゃ!?)
コマタナ一子「ぷっw……! (そう言われればなんか親戚の家にそんなおもちゃがあったようなww)」
ガーディ「うっ……! (あぁ、あれね。言われてみれば確かに……漫画とかもあった気が)」
ハカドッグ「そういえばまだワシまだ今日は散歩してない……」
ソウブレイズ「え?先ほど散歩はちゃんとしましたって」
ガーディ「あぁまたお爺さんのボケが始まった。あの、証拠のビデオをあそこのテレビで再生してくれませんか?」
ソウブレイズ「ビデオってもしやあの時の……」
コマタナ一子「お爺ちゃんもう毎日のお散歩とお墓参りは行きましたよ!ほら証拠のビデオ映像」
ハカドッグ「あ、ワシじゃ」
ソウブレイズ「そのホームビデオは証拠用だったのか」
ガーディ「こうでもしないと日課のお墓参りに行った事も忘れてしまうことが多くて……なんでも武士団にはいつも迷惑をかけてます」
ソウブレイズ「は、はぁ…… (俺は歳をとってもボケたくはないな)」
ハカドッグ「じゃあワシは寝る」モゾモゾ
ソウブレイズ「さっきまで寝てたのにまた寝るのか。ってか仏壇のある部屋の床に潜って寝るんかい!!」
コマタナ一子「でもこれが彼らにとっては普通らしいぞ」
ガーディ「ええ、これがお爺ちゃんの日課でなんです」
ソウブレイズ「……普通ってなんだ」
ソウブレイズ「そもそもパルデアなのになんで仏教式なんだよ?」
コマタナ一子「他人の家の事情はよく分からない。とりあえず仕事も済んだし帰ろう」
ガーディ「今回もお爺ちゃんの散歩の付き合いありがとうございました」
コマタナ「はい、それではお元気で。また来ます」
ソウブレイズ「はい、それでは失礼します」
ソウブレイズ「そういえばお金をもらわないといけないんじゃないのですか?」
コマタナ一子「ああ、それに関しては長期利用での依頼だからまた別のタイミングで支払ってもらっているんだ」
コマタナ一子「その長期依頼の支払いのタイミングは便利屋の方針によって違うみたいだけど」
ソウブレイズ「そうでしたか。にしてもイキリンコ達遅いな」
コマタナ一子「それもそうだな…… 彼女たちに連絡してみるか」ピッピッ プルルルル……
イキリンコミドリ『ぁ!さっき送ったコマタナじゃん。もしかしてもぅ仕事終ゎった?』
コマタナ一子「はい、そろそろ迎えに来てほしいんですが」
イキリンコミドリ『こ゛めんムリ。こっちも忙しぃ。もぅ聞ぃて!送迎するポケモンの数が予想以上に増ぇたんだよ!』
コマタナ一子「そうでしたか、まだ仕事が終わらなさそうと」
ソウブレイズ(この様子だと向こうの仕事もまだ終わっていないようだな)
イキリンコミドリ『んじゃそぅぃぅコト、タブン一時間以上かかりそぅ。。。ゴメン自力で帰って』
コマタナ一子「うん……それなら仕方ない。分かった、ありがとう」
イキリンコミドリ『ゴメンネ、迷惑かけちゃった。じゃ。。。』プツ、ツーツー
コマタナ一子「……あまり使いたくないがイキリンコタクシーを使うか」
ソウブレイズ「あれって無料でしたよね?」
コマタナ一子「それは学生やバトルを生業とするリーグ関係者の選手連中は確かにそうだが。私らはそういう職じゃないから金を払わないといけないぞ」
ソウブレイズ「あぁ、そうか…… 何円かかるんだろうな?」
コマタナ一子「そこそこかかる」
ソウブレイズ「本部にカイリューみたいな素早く飛んで移動できるポケモンっていないのですか?」
コマタナ一子「残念だがまだいないな。もし面接に来ていたら即採用されているとは思う逸材だが」
ソウブレイズ「それもそうですよね。カイリューがいればイキリンコなんかに頼まなくても移動がかなり楽にはなりそうですし」
ソウブレイズ「じゃあヒッチハイクでも」
コマタナ一子「運んでくれそうなポケモンが周りにいない」
ソウブレイズ「歩いて帰りますか?」
コマタナ一子「それだと金はかからないな。しかし帰るころには日が暮れるだろうしまた歩かなきゃならんのかとなるが」
ソウブレイズ「……確かにあの爺さんと散歩した距離も合わせるととんでもない距離をまた歩くことになるのか」
ソウブレイズ&一子「はぁ…… どうしよう」
その後一子さんが責任を取るという形で自腹でそらとぶタクシーに乗せてくれた
仕事の帰りに乗るタクシーから見える景色は俺がガキの頃に見た風景とは少し違って見えた
これが大人になると言うことか……
……って何言ってんだ俺
そして事務所に無事帰還
コマタナ次郎「どうだった四郎?あの爺さんボケてただろ」
ソウブレイズ「ああボケてた」
コマタナ三郎「大変だったな。そういや俺今日ここに泊まっていかなきゃダメな日だ」
ソウブレイズ「?」
コマタナ三郎「あ、ここ基本的に夜もやってるから深夜に依頼が入ってくる時もあるからさ」
ソウブレイズ「大変ですね (俺もいつかここに泊まって夜の依頼をやる日が来るのか?)」
コマタナ一子「今日ソウブレイズさんは定時で帰っていい日だったはずだ」
ソウブレイズ「そうですか」
コマタナ一子「そろそろソウブレイズさんは帰っていいぞ。明日またよろしくな。今日はお疲れ様」
コマタナ次郎「俺も今日定時で帰る日だから帰る。みんなお疲れー!」
ソウブレイズ「あぁ、お疲れ様。そういえば隊長は……」
コマタナ三郎「隊長の事は気にしなくていいよ、今別の事やってるから。明日になればまた会えるし今日はお疲れ」
ソウブレイズ「あ、ああお疲れ様でした。じゃあ俺も帰ります」
コマタナ一子(これはあれか、新人がどのタイミングで帰ればいいかよく分からなくなるあれもありそうだな)
そして次の日
キリキザン隊長「今日は依頼人の家の大掃除に行く」
ソウブレイズ(草刈りだけじゃなくて掃除を頼む人も多いんだな)
コマタナ次郎「隊長!掃除道具の準備完了しました」
コマタナ一子「ゴミ袋も準備しましたし依頼人の元へ向かいましょう」
キリキザン隊長「よし、全員俺の車に乗り込んで出発するぞ」
ソウブレイズ(素早く大人数で移動する手段があるってとてつもなく便利だな。昨日のタクシーでよく分かった)
そして現場
依頼人のペルシアン「私ショッピングが趣味なんだけど物を買いすぎて足の踏み場がなくなってきたの。だからお願い整理整頓と掃除を手伝って」
キリキザン隊長「わかりました。では部屋の中の物の仕分けの手伝いと掃除を手伝います」
ペルシアン「ありがとう」
ソウブレイズ(玄関は別に汚れていないな。綺麗な小物は置いてあるが)
ペルシアン「ちょっと恥ずかしいけど部屋の中に入って」
キリキザン隊長「それでは失礼します (うむ、散らかっているな。あからさまなゴミはないが余分な小物が多い)」
ソウブレイズ「僕も上がらせていただきます (う、物置小屋かここは!?)」
コマタナ一子(完全なゴミ屋敷ではなさそうだが……)
コマタナ次郎「なんか訳わかんない物がいっぱいあるな。ここにある物を買うためにどれだけお金使ったんだよ」
ペルシアン「え〜、覚えてない」
コマタナ三郎(こういう物を買うより貯金すればいいのに……)
キリキザン隊長「見られたり触られたら困る物はありませんね」
ペルシアン「そういうのはもうしまったから大丈夫よ」
キリキザン隊長「では皆でここにある物をかき集めて必要な物と不要な物の選別を行うぞ」
コマタナ一子「はい」
コマタナ次郎「ミガルーサの刺身が干物になった奴が出てきたりしてwww」
コマタナ三郎「それはないだろ。でもなんか変な物が見つかったらやだな」
ペルシアン「変な物は買わないし拾わないわ」
ソウブレイズ(え?拾う?この中には拾ってきた物もあるってことか?)
そして俺達は部屋の中にある物を集め選別の段階に入ったのだが……
コマタナ一子「えっと、この包装紙はいるかいらないか」
ペルシアン「それキラキラ虹色に光るから綺麗でなかなか捨てられなかった包み紙だ、名残惜しいけどいらないわ」
ソウブレイズ(どうせ捨てるんだから名残惜しくても早く捨てろよ)
コマタナ次郎「この貝殻どうすんだ?」
ペルシアン「もう飽きたからいらない」
ソウブレイズ(さっき言ってた拾ってきた物ってこれか)
ソウブレイズ「この電気の付かないソーダとかが入ってる電球型の入れ物も捨てますよね?」
ペルシアン「それも拾ってきた奴だしもう壊れたゴミだから捨てるわ」
ソウブレイズ(貝殻は分かるがこんなんどこで拾って来たんだ?自分で買って飲んだ奴じゃないのかよ)
コマタナ三郎「このガラスで出来た可愛い透明な器は?」
ペルシアン「それ100均で買ったのだ。どうしよう……デザイン割と好きだけど他にもいっぱいガラスの器は持ってるし」
キリキザン隊長「使わないのなら私たちが処分します。もしそれが嫌ならば我々が保管して他に必要な人に譲ったりフリーマーケットに出店しますが」
ペルシアン「綺麗なのに捨てるのは嫌だからフリマに興味があるわ」
キリキザン隊長「分かりました、捨てるのではなく譲与をご希望ですね。仕分け後に不用品売却の流れを教えますのでそれを踏まえて仕分けを続けましょう」
ペルシアン「この何でも屋はそういう事にも対応してるって聞いて頼んで正解だったわ。後で詳しく聞かせて」
キリキザン隊長「そうだ、次郎と四郎」
コマタナ次郎「はい?」
ソウブレイズ「どうかしましたか?」
キリキザン隊長「お前たちは今のうちに炊事場や風呂の掃除をしてくれ」
コマタナ次郎「了解!」
ソウブレイズ「はい (確かに必要な物の仕分けは二人いれば事足りる作業だしな)」
コマタナ次郎「四郎むこう行こうぜ」
ソウブレイズ「あ、ああ」
ソウブレイズ「ここがキッチンか。パッと見普通だが掃除の必要があるのか?」
コマタナ次郎「俺もそう思うけど油汚れのこびりつきとか水垢とか見落としがちな埃とか掃除しないといけないんだよな」
コマタナ次郎「それが俺らの仕事だし……」
ソウブレイズ「それもそうだな……」
コマタナ次郎「とりあえずやるぞぉ!四郎!俺に続け!!」キリッ!
ソウブレイズ「勝手に先輩風を吹かすな…… しかし水回りの掃除もやらなきゃならないのか」
コマタナ次郎「なんだよ水ぶっかけられるわけじゃないんだから文句言わずにやれよ。仕事だぞ!」
ソウブレイズ「はいはい」
そしてキッチンの掃除をするのだが……
ソウブレイズ「洗浄液や雑巾を温めておいたぞ」
コマタナ次郎「四郎君がいると湯沸かし器も電子レンジもいらないから便利だねぇ」
ソウブレイズ「俺を便利グッズ扱いするな」ボソッ
コマタナ次郎「四郎は隊長には敬語使ってるのに俺には敬語使わないのか」
ソウブレイズ「敬語で話しかけられたいのか」
コマタナ次郎「ま、いいや。あ!ここ汚れこびりついてる」
ソウブレイズ「そうだな。あとこの下の方配管のある場所も掃除するのか?」
コマタナ次郎「う〜ん…… この際だからやっておくか」
コマタナ次郎「オープン! うん、やっぱちょい汚いな」
ソウブレイズ「なんかジトっとしてそうな場所だな」
コマタナ次郎「たまにこういう場所にワッカネズミが勝手に住んでたりするんだよな」
ソウブレイズ「え? それ本当なのか?」
コマタナ次郎「嘘だよww」
ソウブレイズ「なんだ嘘か」
コマタナ次郎「あとお前ジトっとしてる場所とか苦手なのか?」
ソウブレイズ「少なくとも好きではないな。カラッとしていた方がいい」
コマタナ次郎「なんだ、ゴーストタイプだからジメジメした所とか好きそうだと思ったけどそうじゃなかったのかよ」
ソウブレイズ「勝手にジトっとした場所が好きだなんて決めつけるな」
コマタナ次郎「先輩として忠告しておく!ちゃんと苦手を克服しておくんだな!」ドヤァ
ソウブレイズ(コイツむかつくぅ!!)イラッ…
コマタナ次郎「あとロボットらしく目から出る火を光子力ビームに変えて敵を吹き飛ばす特訓もやっておけよ」
ソウブレイズ「いやいくら目から火が出てるからって目からビームは無理だって!あと俺はロボットじゃないぞ」
コマタナ次郎「じゃあなんなんだよオマエ?」
ソウブレイズ「え? …… え〜…… う〜ん……」
ソウブレイズ「焼けた木から生まれた生きてる人形? ……なの…かな?悪い、自信がない」
コマタナ次郎「お前行動卑しい科学の子じゃなくてピノキオ的な人形が勝手に動くホラーの産物だったのかよ!?」
ソウブレイズ「誰が行動卑しいだ!!心優しいだろ!?」
ソウブレイズ「それにピノキオはホラーじゃなくって風刺ファンタジーだろ!」
コマタナ次郎「あれは俺的にはホラーの一種なんだよ!あれ読んでもらった後俺んちのガ〇ダムのプラモに命が宿ってパーフェクトジガルデに進化して家をビームで破壊しようとして来たらどうしようって俺は本気で怖かったんだ!!」
ソウブレイズ「んなことあるかい!」
コマタナ次郎「俺は本当に怖かったんだぞ!あとなんか本とかによって違った気がするけど悪い奴に連れ去られて主人公がドロバンコやポニータとかに改造されるシーンとか……狂暴なサメハダーかホエルオーに食べられるところとか」
ソウブレイズ「そ、そのシーンは…… う、うん……」
コマタナ次郎「やっぱあのシーンは怖いよな……」
ソウブレイズ「……」(無言でこくりと頷く)
コマタナ次郎「………やっぱ怖いよなアレ」
コマタナ次郎「とりあえず仕事すっか。俺は下の方をやるから四郎はロコンを掃除してくれよ」
ソウブレイズ「ロコンじゃなくてコンロだろ」
コマタナ次郎「さすが四郎!スルーせずちゃんとツッコみをするとはさすが社長が見込んだ男なだけある」
ソウブレイズ「あの座ったまま動く爺さんに俺の話を聞いたのか?」
コマタナ次郎「え、お目付けが話してた。社長が気に入ってたって」
ソウブレイズ「俺あの爺さんに気に入られてたのか……」
ソウブレイズ(コンロを外してさっき用意した洗剤につけ置きしてっと)
ソウブレイズ(そういえば換気扇も掃除すべきなのか?)
ソウブレイズ「次郎ちょっと悪いが」
コマタナ次郎「どした?」
ソウブレイズ「換気扇も掃除するかどうか聞いた方がいいかな?」
コマタナ次郎「あ〜、換気扇ね…… 隊長と客に聞いた方がいいよな」
コマタナ次郎「隊ちょ〜う!換気扇の掃除もしますか〜?」
キリキザン隊長「待ってくれ、依頼人に聞いてから決める」
ペルシアン「えっと、このクリア素材のポケモンキッズは……いらないわね。え!換気扇の掃除までしてくれるの?」
キリキザン隊長「時間の関係上追加料金が発生する可能性はありますがどうされますか?」
ペルシアン「あ、じゃあいいや。見える範囲だけで」
キリキザン隊長「見える範囲を優先的に掃除して換気扇は時間があればやる」
コマタナ次郎「だってさ四郎」
ソウブレイズ「そうか……」
ソウブレイズ「大体三日ぐらいでドングリがダメになるのか?」
キリキザン隊長「さあな?」
グレンアルマ「あ、直った! そういえば僕はいつ本編にまた登場できるんだろう?」
ソウブレイズ「初夏ごろには出れるんじゃないのか?」
こうして特に面白いことがあるわけでもなく俺は黙々とキッチンの油汚れを落としていく
ソウブレイズ(一見綺麗に見えても掃除してみると結構汚い物だな)フキフキ
ソウブレイズ(そろそろ拭き終わるか)
ソウブレイズ「これくらいでいいか?」
コマタナ次郎「お、いい感じに汚れ落ちてるじゃん」
ソウブレイズ(そういう次郎は床掃除をしているのか)
コマタナ次郎「あ、ついでにそこの隙間の埃も掃除しといてくれよ」
ソウブレイズ「ああ」
ソウブレイズ(このクイックルワイパーを埃だらけの暗闇に差し込んでと)
ソウブレイズ(ん? 何か引っかかったぞ?なんだ?)
引っかかった“なにか”をクイックルワイパーを使って手繰り寄せると何やら赤ピンクの魚のヒレのような物が……
ソウブレイズ(まさか…… 赤いシャリタツの屍がキッチンの隙間に落ちてミイラ化したものじゃ……)
最悪な考えが頭をよぎるもそれでもめげず勇気を出して引っ張り出すとそこには!
ソウブレイズ「これは、シャリタツ型の鍋掴みか?」
コマタナ次郎「うげ、埃まみれじゃん」
ただの埃にまみれたシャリタツグッズの鍋掴みだった。というかペルシアンはあの前足にこれを装備して使っていたのか?
よく使えたな……
コマタナ次郎「隊ちょ〜う!赤い魚の熱い鍋を持つときに使う手袋が出てきましたがそっち持っていきますか〜?」
キリキザン隊長「赤い魚ってコイキングか?」
コマタナ次郎「違うシャリタツの手袋」
ペルシアン「なんか昔そんなの使ってたわ。まさかこんな時に出てくるなんて」
キリキザン隊長「とりあえずこっちに持ってきてくれ」
コマタナ次郎「俺これ隊長の所にもっていくから四郎は引き続き掃除をやるように」トテトテ
ソウブレイズ「はいはい」
そして1分後
コマタナ次郎「せっかく俺達が見つけて救ってやったシャリタツなのにいらないってさ……ひでえよ」
ソウブレイズ「いや次郎は見つけてないだろ」
こうして細かい所の掃除も終わり風呂場の掃除に移るのだが
ソウブレイズ「どうしても風呂場もやらなきゃならないのか?」
コマタナ次郎「四郎は俺が風呂場の掃除もやれって命令したらちゃんとやるのか?」
ソウブレイズ「風呂場の前の洗面所の掃除をする」
コマタナ次郎「オマエ先輩の命令も聞けないのかよ!」
ソウブレイズ「なら一子さんみたいに尊敬できる先輩になってください」
コマタナ次郎「え?尊敬できる先輩? ……それってどんな先輩なんだろう?」
コマタナ次郎「……仕事ができるとか? リーダーシップがあるとか?」
コマタナ次郎「えぇっと…… う〜ん……」
ソウブレイズ(そこまで悩むか?)
コマタナ次郎「まあいいや、四郎は風呂じゃなくて洗面所の掃除で。じゃあ俺はお風呂の掃除するから」キュッ
コマタナ次郎「うわっ!!」ジャーーーー
ソウブレイズ「ふっww (シャワーと下から水が出る場所の蛇口を間違えたなwww これだから風呂の掃除はあまりしたくないんだwww)」
コマタナ次郎「ちべてっ! さっき四郎笑ったなぁ!?」
ソウブレイズ「いや笑ってないがww」
コマタナ次郎「嘘だぁ!絶対笑っただろ!」
ソウブレイズ「次郎さん無駄話してないで仕事やりましょう」
コマタナ次郎「……お、おぅ (なんか前もこんなことあったような)」
そして俺達は黙々と掃除を続けるのだが……
コマタナ次郎「なあ四郎、オマエらって剣から相手の生命力を吸う技使えるんだよな?」
ソウブレイズ「それがどうしたんだ?」
コマタナ次郎「その技を使ってカビから生命力を吸い取ってカビを根絶できねえのかなって」
ソウブレイズ「う”っ…… やったことがないからできるかどうか分からないな」
ソウブレイズ(この洗面台も小物がそこそこ置いてあるよな。今回の依頼人のペルシアンは綺麗な小物が好きなのか?)
ソウブレイズ(そういえばお母さんも綺麗な小物とかを嬉しそうに集めて飾ってたな……)
ソウブレイズ(でも食玩が売ってる所で子供向けの細長い箱に入ってるアクセサリーを買うのはやめてくれよ母さん! もうそんな年じゃないんだから……)
コマタナ次郎「なあ四郎……」
ソウブレイズ「ん?」
コマタナ次郎「……ちゃんと洗面所の掃除してる?」
ソウブレイズ「やってるぞ」
ソウブレイズ(鏡も綺麗に拭いたしこれでいいか?)
コマタナ次郎「なあ四郎……」
ソウブレイズ「ん?」
コマタナ次郎「ちゃんと掃除してるか?」
ソウブレイズ「いちいち確認しなくてもちゃんとやってるぞ。一応金貰ってる仕事だしな」
ソウブレイズ「そういう次郎も定期的に話しかける必要ないだろ」
コマタナ次郎「なんだよせっかく心配してやったのに!」
ソウブレイズ「いや気が散ってるだけだろ」
ソウブレイズ「よしこれでいいか」
コマタナ次郎「うんオーケー!綺麗に掃除出来てる!最近始めたばっかりにしては上出来だ!」
ソウブレイズ「って勝手に評価するな。まあこれでいいならいいが」
ソウブレイズ「そういう次郎さんもちゃんと風呂の掃除が終わったのですか?」
コマタナ次郎「ついさっき終わったぞ!終わったからオマエを上から目線で評価してやっているのだ!」ドヤァ
ソウブレイズ「上から目線は余分だろ」
コマタナ次郎「じゃあ隊長と依頼人のいる部屋にいくか。いい感じの時間になったし」
ソウブレイズ「ああ分かった」
コマタナ次郎「なあ四郎……」
ソウブレイズ「ん?」
コマタナ次郎「四郎!お前普段の行いが悪いからお尻からポニータの尻尾生えてきてるぞ!」
ソウブレイズ「え!?嘘!?!やだ!!そんなッ!! えぇ……」
コマタナ次郎「アッハッハッハーーーwwwww引っかかった引っかかった〜ww」
ソウブレイズ「お!オマエ人の心をもてあそぶな!!なんて奴だ!?」
ソウブレイズ「そもそもピノキオネタを引きずるな!」
コマタナ次郎「あ〜wwwやっぱり四郎もあの話はトラウマになってたんだなぁwwww」ニヤニヤ
ソウブレイズ「そういうお前だってドロバンコの耳生えてきてるぞ」
コマタナ次郎「嘘!?ほんと!?!?ヤダッ!!」
ソウブレイス「フフフフフフwwww 嘘だぞww」
コマタナ次郎「………え」
コマタナ次郎「お前性格悪いぞ!!よくも人をだましやがって!」
ソウブレイズ「これでおあいこだww」
ソウブレイズ「こう見え透いた嘘に簡単に引っかかるとはな。よっぽど普段の行いに心当たりでもあったんだろうなww」
コマタナ次郎「そういうオマエだって同じように騙されてたじゃねえか!」
コマタナ次郎「叱られて今にも泣きそうな絶望したガキみたいな顔してさ……」
ソウブレイズ「俺、そんな顔していたのか?」
コマタナ次郎「これはさっきの嘘と違って嘘じゃないぞ。本当だぞ!」
コマタナ次郎「あの顔を見たとき俺は勝利を確信した!」ドヤァ
ソウブレイズ「勝利って…… 何と戦ってたんだ…… しかし」
ソウブレイズ「……ぅ (俺そんな情けない顔してたのか……)」
コマタナ次郎「じゃあ俺達の仕事は大体終わったし隊長の所へ戻ろうぜ」
ソウブレイズ「あ、ああ。これでいいのか?」
コマタナ次郎「これでいいかどうかを決めるのは依頼人だな」
コマタナ次郎「第一、本当に綺麗に掃除して欲しいなら俺達よりも清掃業者に頼った方がいいだろうしな」
ソウブレイズ「それもそうだな」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜
キリキザン隊長「掃除は終わったんだな。こっちも大方終わったぞ」
ペルシアン「こ〜見るといらない物多かったわね」
ソウブレイズ(ゴミ袋が5個分…… どれだけ無駄な物をため込んでいたんだ……)
コマタナ次郎「あ、やった結果確かめますか?」
キリキザン隊長「それは俺よりもペルシアンさんに評価してもらった方がいい」
ソウブレイズ「物を整理しただけでなく窓や床も来た時よりも心なしか綺麗になっているように見えるが」
コマタナ三郎「え?俺達もあれから物の整理だけじゃなくて部屋の掃除してたし」
ソウブレイズ「そうだったのか」
ペルシアン「う〜ん、キッチンもお風呂場もまあそこそこ綺麗になってるし、これぐらいなら大丈夫ね」
ソウブレイズ(納得してくれたのならよかった……)
キリキザン隊長「それではこれで今回の仕事は完了ですが、なにか他の気になる事ややり残した事はありませんね?」
ペルシアン「うん。すっきりしたし問題ないわ。はいこれ今回の料金」
ソウブレイズ「すみません一子さん。ゴミはともかくあの不用品の山も俺達が引き取るみたいですけど、一応他人の所有物だった物を勝手に売ってもいいのですか?」ボソッ
コマタナ一子「一応社長が小さいリサイクルショップも経営してたり地域のイベントにも積極的に参加して中古品を扱ったりするからこういう芸当も私たちはできるのだが」
コマタナ一子「不用品とは言え他人からタダで貰ったを売る時に金銭的な権利がどうなるのかはよく分からないな」
ソウブレイズ「そうですか…… (なにやら難しそうだな)」
コマタナ次郎「そういや俺達は他人のフリマアプリのやり取りを代わりにやる時もあるんだぜ!」
ソウブレイズ「それ俺達にやり取りを代行してもらうために金が要るから、よほど高い物が売れないと売れても意味があまりないのでは?」
コマタナ次郎「……言われてみればそうだよなぁ」
ソウブレイズ「言われる前に気づけよ……」
こうして俺達は譲り受けた不用品を取り扱う時の金銭的な問題に対する疑問を抱きながら仕事を終えた。そしてまた別の日
コマタナ三郎「今日は四郎と一緒に引っ越しの手伝いの仕事だな」
ソウブレイズ「隊長と一子と次郎は別要件か」
コマタナ三郎「うん、そういう事になる。えっと、ライチュウさんって人の引っ越しの手伝いだってさ」
コマタナ三郎「引っ越しだと力の強いポケモンや家具をサイコキネシスとかで浮かせられるポケモンがいれば心強いんだけどいないしなぁ」
ソウブレイズ「……超能力を使って大きな物を短時間で大量に動かすのは疲れるって知り合いが言っていたな」
コマタナ次郎「え?そうだったんだ。あんなに軽々と魔法の力で持ち上げてるようにしか見えないのに」
ソウブレイズ「結局何かしら体力は使う必要があるってことだ。さて、依頼人の家はここか」
コマタナ三郎「うん、そこ。失礼しまーす!なんでも武士団です!」
依頼人のライチュウ「はーい!」
ライチュウ「来てくれてありがとう。えっと、早速だけど細かい荷物をまとめてくれない?」
ソウブレイズ(このライチュウの部屋もまあまあ小物が多いな。散らかってるとまではいかないが)
コマタナ三郎「はい分かりました。まずは荷物の整理を優先ですね」
ライチュウ「ついでに部屋の簡単な掃除も同時進行でよろしく」
ソウブレイズ「はい」
コマタナ三郎「何か触られて困る物などはありませんね?」
ライチュウ「そういうのはもう自分でなんとかしたから大丈夫」
ソウブレイズ「ある程度物を整理してから掃除に移りますので、まずは道具の整理から始めましょう」
ライチュウ「ふ〜ん、何でも屋ってそういう風にするんだ」
ソウブレイズ「あ、いえ…… 何か手順が間違っていましたか?」
ライチュウ「え?そういう事じゃないよ。ここの何でも屋はそういう風にやるんだって思っただけで」
コマタナ三郎「やっぱ隊長も一緒に来てもらった方が良かったかな?」
ソウブレイズ「いや、問題ないだろ。荷造りの続きをやろう」
ソウブレイズ「幸い一人暮らしのようだから荷物は少なそうだ」
ライチュウ「実は半年前は家族と暮らしてたんだけどね……」
コマタナ三郎「そうだったんですか」
ライチュウ「うん、まあ一人暮らしだと食器とかも少なくてすむし」
コマタナ三郎「この紙にたくさん描かれた絵は全部ライチュウさんが描いた物ですか?」
ライチュウ「そうだよ、今も毎日欠かさず描いてるの!でもどうしよう捨てたほうがいいかな?」
コマタナ三郎「上手いし捨てるのはもったいない気がするけどなぁ」
ライチュウ(実は漫画家を目指して日々頑張ってるんだけどね〜)
ソウブレイズ「……すみません、この謎の衣装の数々はどうしますか?」
ライチュウ「あ、それは変装用」
ソウブレイズ「変装? (なんだそりゃ!?)」
ライチュウ「えっとこんな感じで使うの。えっと、ちょっと待ってて。向こうの部屋で着替えてくるから」
ソウブレイズ「今着替えるのか……」
コマタナ三郎「別に無理して見せなくてもいいのに……」
そして二分後……
キリキザンに変装したライチュウ「フハハハハ!コマタナ!しっかり私のために働くんだな!」キリッ!
コマタナ三郎「はい隊ちょ! って反射的に答えちゃったけど凄い!なんか似てる!」
ソウブレイズ「悔しいけど思ってたより変装のクオリティが高かった……」
キリキザンに変装したライチュウ「これコルセットでお腹をぎゅっと締めるから結構苦しいんだけど割と似てるでしょ?」
ソウブレイズ「でもなんで都合よくキリキザンのコスプレ衣装なんかを所有していたんだ?」
ライチュウ「昔お父さんの姿って素敵だなって思って憧れてて」
ライチュウ「お母さんに無理を言ってお父さんと同じ姿のコスプレをさせてもらったの」
ソウブレイズ「なるほど」
ライチュウ「それで私のコスプレした姿を見た遠くから遊びに来たお爺ちゃんが凄く可愛くて似ているねって喜んでたから、次はお爺ちゃんの姿にコスプレしてお爺ちゃんを喜ばせてみようと思って」
コマタナ三郎「じゃあライチュウさんのお父さんはルカリオかコジョンドやミミロップなのかな?」
ライチュウ「私がお爺ちゃんと同じ姿にコスプレしたらお爺ちゃんがよく似合ってるねって喜んでくれて……」
ソウブレイズ「意外と小さい頃からやっていのですね」
ライチュウ「でも実はお爺ちゃんはキリキザンじゃなくて……」
ライチュウ「ハッサムだったの」
ソウブレイズ「間違えてたんかい!?」ズコー
コマタナ三郎「ポケ違いすぎる!!」ズコー
ライチュウ「お母さんがうろ覚えで作ってくれた衣装だし!」
ソウブレイズ「結婚相手の父親の種族をしっかり覚えてないってどういう事なんだ!?」
ライチュウ「まあ私のお母さんも天然ボケな所があったし」
コマタナ三郎「つまりお父さんはアブリーかアブリボンだったってことなのな……」
>>400 ×ソウブレイズ「意外と小さい頃からやっていのですね」
〇ソウブレイズ「意外と小さい頃からやっていたのですね」
ライチュウ「アナタ意外とそそっかしいのね」
ソウブレイズ「そそっかしいのは俺じゃなくて書き込んでる奴の方だ!」
コマタナ三郎「プチプチで荷物とか包んでと…… えっと、ぬいぐるみやバッグはこの小さなダンボールにそのまま入れるけどそれでいいですよね?」
ライチュウ「それでいいですよ〜。やっぱ人がいると作業効率もはかどるもんね」
ソウブレイズ(演劇やモデルや服を使った防寒対策をよくするポケモンが洗濯機を所有していたりするのは知っているが、このライチュウも小さめとはいえ洗濯機を所有してたんだな)
ソウブレイズ(大きな家電を移動させるのはキツそうだな)
ライチュウ「家具は何でも屋が用意してくれた軽トラの荷台に乗せて縛れば大丈夫よね?」ヒョイッ!
ソウブレイズ(!?軽々と洗濯機を持ち上げやがった!このライチュウかいりき使えたのか?)
ライチュウ「ん?何見てるの?残った荷物も少ないしそっちをまとめる作業を続けてくれない?」
ソウブレイズ「あ…… 一応縛る作業も必要ですから後で持っていった方がいいのでは?」
コマタナ三郎「あのライチュウさん俺より力持ちかも……」
コマタナ三郎「よし、ほとんどの荷物をまとめられたぞ!」
ソウブレイズ「あとはあの軽トラに乗せて新居に運べばいいんだな」
コマタナ三郎「慎重に運転しないとな」
ソウブレイズ(何気に初めて俺や隊長あたりの背丈のポケモン用の車を小柄なポケモンが運転できるようにする補助機を始めて見たが、ああなっていたのか)
ライチュウ「ごめん、ちょっと急いでくれないかな?」
コマタナ三郎「ん?」
ライチュウ「早く引っ越しを終わらせて今日で販売が終わる期間限定のパフェを食べに行きたいの」
コマタナ三郎「分かりました。四郎、早く荷物乗せて仕事終わらせよ」
ソウブレイズ「あ、ああ」
コマタナ三郎「えっと、これで持っていく物は全部乗せましたね?」
ライチュウ「うんオーケー!後は向こうに持っていくだけと」
ソウブレイズ(なんか俺達よりライチュウの方が重い家具を苦も無く持ち上げて軽トラに乗せてたよな?)
コマタナ三郎「じゃあ荷物を紐とシーツで固定するから四郎手伝って」
ソウブレイズ「はい」
ライチュウ「そういえばあなた達二人とも物を持つのに不便そうな手をしてるけどちゃんと紐結べるの?」
ソウブレイズ「一応結べますよ」
コマタナ三郎「ほら四郎この軽トラのフチにロープを引っかけるための出っ張りがあるだろ」
ソウブレイズ「ほぉ……」
コマタナ三郎「そんでこうやって縛ってと、ちゃんと見て四郎も覚えて同じようにやってみて!はいこっち固定したからロープ渡すよ」
ソウブレイズ「分かりました。よし、これでいいですか?」
コマタナ三郎「うん大丈夫だよ、じゃあこのロープを向こうに……」
ライチュウ「ちゃんと後輩の教育してるなんて素晴らしいわ。でも私の引っ越しの依頼中にやるのね」
コマタナ三郎「あんまり荷物の量が多くなかったから今回はこれだけで済んでよかった」
ライチュウ「多かったらあなた達よりちゃんとした引っ越し業者に頼むけど」
コマタナ三郎「それは何となく分かってますよ」
ソウブレイズ「シートのかけ方はこれでいいのですよね?」
ライチュウ「うん大丈夫」
コマタナ三郎「それ俺のセリフ……」
コマタナ三郎「では引っ越し先の家に行きましょう。皆さん乗ってください」
ライチュウ「はーい!」
ソウブレイズ「…………」
ソウブレイズ「そういえばこの軽トラ、二人乗りだよな?」
コマタナ三郎「あ……」
コマタナ三郎「でかいロボットの置物のふりして荷物に紛れて後ろに乗ればいいと思う…… 多分」
ライチュウ「それってたまにプラモ屋やフィギュア屋の前に置いてある私たちと同じぐらいかもっと大きいロボットの置物の真似?」
ソウブレイズ「お、おう……」
コマタナ三郎「ごめん四郎。こんな危ない事させて。えっと、荷物と一緒に縛った方がいいか見つからないように空いてる空間に寝っ転がるかどっちにするんだ?」
ソウブレイズ「隊長ならきっと躊躇なくオマエ後ろの荷台乗れとか言ってただろうな。寝っ転がる方がいいです」
ライチュウ「いいなー私も荷台にちょっと乗ってみたいかも」
コマタナ三郎「やめた方がいいと思いますよ」
ライチュウ「そうか……私は150センチ以上のロボットの置物のふり出来ないしなぁ」
ソウブレイズ「そういう問題じゃなく安全性の問題でやめた方がいいって話だが」
ライチュウ「あ!でも等身大ぬいぐるみのふりして乗ればいけるかも!」
ソウブレイズ「だから問題点そこじゃないって!」
ちょっと季節の七夕ネタ
ソウブレイズ「……ああ七夕か。もう夏だな。七夕なんて短冊に願いを書いて喜ぶ子供向けの行事だろ」
ソウブレイズ「でもな、なんか今年もお母さんがノリノリで竹を竹林から貰ってきて目をキラキラさせながら笹を飾って短冊に願いを書いてるんだ……」
ソウブレイズ「どうせ叶わないんだしこれやる意味あるのか?正直俺が昔七夕の短冊に書いた願いが叶った経験なんてこれっぽっちも無いぞ!」
ソウブレイズ「あんなの商店街の祭りでやって経済効果出す以外の意味があるのか?」
キリキザン隊長「四郎、そんなところで黄昏てないで短冊に願いでも将来の夢でも嫌いな奴への呪いの言葉でもいいからなんか書け」
ソウブレイズ「え、いきなりどうかしたのですか?」
キリキザン隊長「うちの会社では七夕の時期に社員に短冊を書かせてお互い普段何考えてるのか確認しあう風習がある」
キリキザン隊長「無難な物でもなんでもいい、書いておけ」
ソウブレイズ「は、はぁ……」
キリキザン隊長「ついでにそうめんと寒天が今日のメニューだ」
ソウブレイズ「七夕ってご馳走を食べる日でしたっけ?」
キリキザン隊長「いや、幼稚園のイベントか季節の風物詩かメルヘンな物好きが家族を巻き込んでやる行為だ」
ソウブレイズ(隊長も七夕をそう認識していたのか……)
キリキザン隊長「あとこの時期にはかなりの率でジラーチの発掘や探索の依頼が舞い込んでくる」
ソウブレイズ「ジラーチの発掘!?」
キリキザン隊長「ああ、見つけた事はないがすでに10回以上ジラーチ探索の依頼を受けているな」
ソウブレイズ「噂によると千年に一度しか目覚めないと言われている幻のポケモンをそう易々と見つけられる物なのか?」
キリキザン隊長「そうだな、別の地方では室町時代に起きている所を発見されたジラーチが御神体として祀られている神社があるらしい」
キリキザン隊長「町おこしに利用されていたな。ぬいぐるみからガンボー饅頭とかガンボーラーメンとかガンボーバックドロップが有名らしい」
ソウブレイズ「ぬいぐるみや饅頭とかは分かるがバックドロップってプロレスの技か何かかよ」
キリキザン隊長「ジラーチが見つかった場所出身のガオガエンが使っていた技らしい」
ソウブレイズ「もっとネーミングセンス鍛えた方がいいだろ。しかし……」
ソウブレイズ「寝ている間に地元民に町の名物として扱われるなんて神秘性もへったくれもない話だな」
キリキザン隊長「まあ別に御神体にされたジラーチを俺達がどうこう出来る話でもないし、地方の貴重な収入源にされようが俺達には関係ない」
キリキザン隊長「ほら短冊と筆ペンだ。何か書け」
ソウブレイズ「あ、ああ。分かりました」
ソウブレイズ(でもいきなり願いを書けと言われてもなかなか思いつかないな)
ソウブレイズ(無難に世界平和……いや陳腐だ。無病息災……これも面白みがない。家内安全……ありきたりすぎる)
ソウブレイズ(ポテチやマカダミアナッツチョコをお腹いっぱい食べたい……って給料出たら簡単に実現できるな)
ソウブレイズ「あの……」
キリキザン隊長「ん?」
ソウブレイズ「さっきの話に出てきたガンボーって誰ですか?」
キリキザン隊長「ああそいつは祀られているジラーチの個体名(ニックネーム)だな」
ソウブレイズ「そのジラーチはそんな名前を付けられてしまったのですね」
キリキザン隊長「まあ俺もろくでもない名前だと思うが」
ソウブレイズ(俺に四郎とか部下に一子次郎三郎みたいな捻りも何もないド直球な名前を付ける隊長もどっこいどっこいだと思うが)
ソウブレイズ(……とりあえずセンスの向上とでも書いておくか)サラサラ
キリキザン隊長「書けたか、じゃあ笹に結びにいくぞ。こっちだ」
ソウブレイズ「はい (回収して飾っといてくれないのか)」
キリキザン隊長「ほらここだ」
ソウブレイズ「ロビーに飾ってあるのか……って」
アノクサ「短冊を飾りたいならこちらの笹に飾ってください」ブラーン
ソウブレイズ「……なんでアノクサが七夕の笹に飾りとして吊り下げられているんだ!??」
キリキザン隊長「コイツ社員じゃないぞ」
ソウブレイズ「え!?」
アノクサ「あ〜、ワタクシ風に吹かれて転がっているうちにここにたどり着いて、お腹が空いてた時ここのドドゲザンさんから活力液をもらって助けられた者です」
キリキザン隊長「活力液って観葉植物の植木鉢に刺さってる緑のアレか」
アノクサ「ハイ」
ソウブレイズ「だからって七夕飾りなんかにされるなよ!」
アノクサ「いえこっちも暇なので別に苦ではないです」
ソウブレイズ「いやそういう問題じゃないって……」
秘書ブリムオン「もう、短冊飾るだけなのに騒がしいじゃないの。そんなに騒ぐ必要ある?」
キリキザン隊長(面倒な奴が来たな……)
秘書ブリムオン「あんた、また私に対して嫌悪感を抱いたわね?まだ私は何もやってないわよ」
ソウブレイズ「……二人とも仲が悪いのか?」
キリキザン隊長「いや、ただ面倒な奴が来たなと思っただけだ」
秘書ブリムオン「あんたどんなことを短冊に書いたの?」
ソウブレイズ「あぁ、俺は別に……」
秘書ブリムオン「困惑する必要はないのよ。それと短冊に書いたのは本心じゃなくて適当な願い事なんじゃない?」
ソウブレイズ(!! なんで分かったんだ!?)
秘書ブリムオン「ウフフ、私たちには分かるの…… 他人の心から絶えず発せられる喜びの歓声も悲しい悲鳴も汚い怒鳴り声も頭が割れそうになるぐらい煩わしく流れ込んでくるから」
ソウブレイズ「そ、そうなのですか…… (どんな時でも他人の感情が流れ込んでくるって大変なんじゃないのか?)」
秘書ブリムオン「あら、勝手に感情を読まれて気持ち悪いって嫌がるんじゃなくて大変そうだって心配してくれるの?あなた面接の時でも思ったけどやっぱ結構いい子なのね」
秘書ブリムオン「どこぞの全身刃物のほふく前進出来なさそうなポケモンとは大違いだわ」
キリキザン隊長「サラッと俺の悪口を言うな」
秘書ブリムオン「良かったら私が短冊を飾ってあげようか?」
ソウブレイズ「いいえ自分でやります」
秘書ブリムオン「そう……」
ソウブレイズ(よし付けたぞ。ん?世界の皆が争うことなく平和になりますようになんて願いが書いてある短冊があるな)
ソウブレイズ「世界平和系の願いか。誰が書いたんだ……? あ」
秘書ブリムオン「あら、ソウブレイズ君私の書いた短冊を見つけちゃったのね」
キリキザン隊長「すぐに他人に切れて暴力をふるう奴がよくぬけぬけと世界が平和になりますようになんて願えるな。どのツラ下げて書いてんだ」
秘書ブリムオン「サイケこうせん!!」ビーーーーム!
キリキザン隊長「うぎゃぁ!!」チュドーン!
ソウブレイズ「うわぁ!!」
アノクサ「おぉ……」
秘書ブリムオン「大丈夫、悪タイプにエスパータイプの技は無効だから」
キリキザン隊長「こいつ!よくも攻撃しやがったな!!」
秘書ブリムオン「怪我してないからいいじゃない。それとも本当にいたい攻撃をお望み?」
ソウブレイズ「二人とも喧嘩しないでくれ!!なあ俺の意見も聞いてくれよ!」
アノクサ「あ、社長」
秘書ブリムオン「!? おぶッ!!」ゴンッ!
ドドゲザン「背後から失礼。今回はお主が悪い」
秘書ブリムオン「」
ソウブレイズ(あのじいさんがブリムオンの背後から後頭部を殴って気絶させた?)
キリキザン隊長「ドドゲザン社長いつの間に?」
ドドゲザン「いやなんとなく新聞見ながらお茶飲みたいからこっちに来た」
ドドゲザン「しかしブリムオンはなぁ……自分が罰する側で逆に自分が罰せられる側になると思ってないパターンが多そうね」
ソウブレイズ「そ、そうですか……」
ソウブレイズ(この二人はどういう関係なんだ?)
ドドゲザン「そういや他人の願いが気になる人と気にならない人がいるらしいけど、どうなんじゃろうね」
ソウブレイズ(一子さん達の願いならともかく他人の願いを知ったところで別に……)
キリキザン隊長「何か役に立つかもしれないから俺は知れる機会があるなら調べるぞ」
ソウブレイズ「敵の弱みを探るために願いを知るのはありだと思いますが、そうじゃないポケモンの願いはとくには……」
ドドゲザン「ふーん」
アノクサ「暇なので読むタイプです」
コマタナ一子の短冊「皆が怪我も病気もなく過ごせるように」
ソウブレイズ「まともだ」
キリキザン隊長「アイツらしい願いだ」
コマタナ次郎の短冊「部下が800人欲しい」
ソウブレイズ「無理だな」キッパリ
キリキザン隊長「ああ無理だ」キッパリ
コマタナ三郎の短冊「心も体も戦闘力も強くなりたい」
ソウブレイズ「どこか切実さを感じる」
キリキザン隊長「アイツには積極的にバトルさせるか」
ソウブレイズ「隊長の願いは…… これか? ……雑用以外の仕事をもっと増えてほしい?」
キリキザン隊長「つまらん雑用だけだと飽きるからな。もっとでかい仕事でもしたい」
ソウブレイズ「気持ちは分からなくはないが……あまり危険すぎたりギリギリの依頼はなぁ……」
キリキザン隊長「そういうお前はセンスの向上か。なんのセンスを上げたいんだ?そしてセンスなんか上げてどうするつもりだ?」
ソウブレイズ「適当に描いた願いですから詳しく答えられませんよ」
キリキザン隊長「ああそうか、俺が適当に書けばいいって言ったからな」
ソウブレイズ「このクレーマーや変な依頼をしてくるポケモンが減りますようにという願いは誰の願いだ?」
アノクサ「それ社長の願いです」
ソウブレイズ「あぁ…… そう……か」
ソウブレイズ「この宇宙一かっこいい金的のできる素敵な騎士様と結婚したい!なんていう願いは誰のだ?」
キリキザン隊長「なんだ金的のできる騎士って?」
アノクサ「それは社長のお孫さんのです」
ソウブレイズ「!?!?」
キリキザン隊長「……心当たりでもあるのか?」
アノクサ「あ、お孫さん」
ソウブレイズ「え?」クルッ
孫コマタナ(しかも織姫のコスプレしてる)「…………騎士さま、おひさしゅうございますですのよ♡」イソイソ
ソウブレイズ「ブッ!!!」
キリキザン隊長「な……なんだその恰好は? 織姫のつもりか?」
孫コマタナ「私がヒラヒラの織姫のコスプレしちゃダメなの?いいじゃんこの時期ぐらい!」
孫コマタナ「騎士さま。わ・た・し・き・れ・い?」
ソウブレイズ「あ、あぁ……まあ、きれいだ……うん」
孫コマタナ「ソウブレイズさま聞いて?あのエセヒーロー武士モドキマンは叔父上と違ってサービス精神皆無の気づかいできないつまらない男なのよ!」
キリキザン隊長「お前も進化するとエセヒーロー武士モドキマンと同じ外見になるんだぞ……」
孫コマタナ「あんな奴騎士さまの必殺技の金的であのオハーフパンツウサギみたいにギャフンと言わせちゃえ!」
ソウブレイズ「いやあの人は俺の上司だし……ムカつく所があるのは分かるんだが」
キリキザン隊長「お前の騎士様の必殺技は無念の剣でもフレアドライブでもなく“金的”か」
ソウブレイズ「ち、違う!!あの時は仕方がない状況だったからやったのであって別に俺の必殺技はそんなしょーもない技なんかじゃなくって……」
キリキザン隊長「お前この子供からどういう認識をされているんだ?」
孫コマタナ「ソウブレイズさまの必殺技でも全身凶器マンを倒せないんならおじじうえの力で……」
ソウブレイズ「コマタナ、あの人は敵じゃない。だからそんな事をする必要はないし俺も攻撃はしない」
ソウブレイズ「もっと部下にも敬語を使って厳しく当たらないでほしいと釘を刺してくれってお爺さんに言うのは問題ないがwww」
キリキザン隊長「お前も思いっきり社長の孫を利用しようとしているじゃないか……」
孫コマタナ「釘をさすって、さすがにムカつく奴でも釘をぶっさすのはかわいそう」
ソウブレイズ「いや釘をさすっていうのはそういう意味じゃなくって…… 注意してくれって意味だけど詳しい意味は家族に聞いてくれ」
孫コマタナ「もう嫌な大人はほっといてじゃあ次はお食事を食べましょ!ね?」
ソウブレイズ「えぇ、いきなりか?」
孫コマタナ「アーモンドチョコとかピーナッツチョコとかポテトチップスとかじゃがりことかとんがりコーンみたいなお菓子もいっぱいあるよ?」
ソウブレイズ「そ、それならいってもいいか……」
アノクサ「チョコは油分が多い。後半のポテチやコーン菓子は着火剤の代わりになるようなスナック菓子……か」
キリキザン隊長「隊長命令だ、一緒にその子供と七夕パーティーに参加してこいwww しかしなるほどな」
ソウブレイズ「え?ええ!?いやそんな命令をされても……」
孫コマタナ「そんな事言ってくれるなんて…… さすが真のヒーローグレート大将マン!」
キリキザン隊長「お前さっきまで俺の事をエセヒーロー呼ばわりしてただろ……」
孫コマタナ「そういうことでソウブレイズさまぁ、私と一緒におじじうえがネットの動画を見て作った羊羹やゼリーも食べましょ!」
ソウブレイズ「え? あ、俺はチョコやスナック菓子だけでいいです」
孫コマタナ「好き嫌いはダメ!大丈夫普通に美味しいから!」
ソウブレイズ「そ、そうなら…… (あの爺さんデザートまで自作する人だったのか)」
アノクサ「私も社長の手作りお菓子を貰いましたが美味しかったですよ」
ソウブレイズ「え?そうなの?」
孫コマタナ「さ!早く早く!」
こうして俺は子供の季節の行事に付き合わされたのだった。 でも悔しいけど料理は美味しかったが
そしてライチュウの引っ越しの手伝いの話に戻るのだが……
コマタナ三郎「ごめん四郎。縄で固定して」
ソウブレイズ「まあ仕方がない。で、もう出発するんだろ?」
ライチュウ「ねえ早く行こ」
コマタナ三郎「はい。ごめん四郎しばらく荷台で耐えて」
ソウブレイズ「あぁ」
コマタナ三郎「刃物ガードも付けたしシートベルトもしたし出発します」
ライチュウ「いざしゅっぱーつ!」
ライチュウ「やだ渋滞?」
コマタナ三郎「そうみたいですね。でもこの道が一番迷う事もなく安全に行ける道ですし」
ライチュウ「ごめん向こうのコンビニで止まって。そこで私と運転を好感して欲しいんだけど?」
コマタナ三郎「いいですけど、早く行ける道を知っているのですか?」
ライチュウ「うん」
コマタナ三郎「止まれたけど」
ソウブレイズ(ん、どこかに止まった?もう新居に着いたのか?)
ライチュウ「じゃあ交代」
コマタナ三郎「はい」
ライチュウ「この運転補助機ちょっと大きすぎない?でもいっか。じゃあ行くわよ〜!」
コマタナ三郎(ノリノリだけど大丈夫なのかな?)
ライチュウ「車の走ってない狭い道を走ればいいのよ!」ギュィィイイイン!
コマタナ三郎「うわぁ!!」
現在荷台に乗せられているソウブレイズ「!?!なんだ!?」
ライチュウ「渋滞でロスした時間を取り返すわよぉお!」
ライチュウ「いざ誰もいない田舎道目指してレッツゴー!」
コマタナ三郎「方向はあってるけどこんな運転危ないですって!」
ソウブレイズ「一体どうしたんだ!?いきなり運転が荒くなったぞ!」
ライチュウ「大丈夫!対向車や周りに誰もいない場所でしかこういう運転はしないつもりだから」
コマタナ三郎「周りに誰もいなくても事故は起きるからこんな運転ダメだって!」
コマタナ三郎「う゛ッ!そっちは舗装されてない砂利道」
ライチュウ「ちゃんと道になってるから進める!」
ガタガタガタガタガタガタガタガタ
コマタナ三郎「あ゛ヴぁ゛ヴぁ゛ヴぁ゛ヴぁ゛…… (し、車全体の振動で……全身が震え……)」ガタガタガタガタガタ
ソウブレイズ「う゛あ゛あ゛あ゛あ゛…… (な、なんだこの振動、どど、どこ走ってるんだ?うげッ!気持ちわ……)」
コマタナ三郎「あぁああ!ちょっとまってあそこに坂が!」
ライチュウ「関係ない!恐れるに足らぬ!そのまま突っ切る!!」
ボイーーーン
コマタナ三郎「うわぁ〜あ!」
ソウブレイズ「!?! 軽トラが…… 飛んだ!?」
ライチュウ「オ〜ッホッホッホ!アイキャンフラーイ!」
その後三郎とあの時の事を話したが、どう考えてもあの坂で勢いをつけて飛び出した軽トラは5秒以上空を飛んでいたよなという意見が一致した
常識的に考えてありえない滞空時間だ。あの軽トラはでんじふゆうでも覚えていたのだろうか?
ライチュウ「おっと道間違えた」キキッ
コマタナ三郎「や、やっと止まってくれた……」ゼエゼエ
ソウブレイズ「うっ! 急ブレーキか?」
ライチュウ「バッグで元の道に戻らないと」ギュイイイイン!
コマタナ三郎「うわあああ!」
ソウブレイズ「!? え?なんだ?」
ソウブレイズ「……軽トラが、逆走してる!?」
あの時は何故か自分が乗ってる後ろ側についてるはずの荷台が前方向になって爆走している事にとてつもない恐怖を感じた
そしてそんな地獄の軽トラドライブも無事目的地の引っ越し先に着いたことで終わりを迎えた
ライチュウ「よし!早くつけた」
コマタナ三郎「ごめん、ちょっと聞くけどちゃんと教習所で車の運転を習ったんだよね?」フラフラ〜
ライチュウ「習ったわよ。そこで無茶な運転はするなって言われた」
ソウブレイズ「ちゃんと教習所で教官と交わした約束は一生守ってくれ……」
こうして俺達はフラフラになりながらも荷物を運び仕事を終えたが、とんでもない客もいるものだと学習した
ただ、これだけで終わればまだ俺達は平和だったかもしれないが……
皆さん初めまして。僕は清く正しく正々堂々がモットーのグレンアルマです
でも僕は仕事に関する悩みを抱えることになってしまったんだ。それは……
グレンアルマ「……もう少しで閉店するんですね」
バウッツェル「うん、君は次の就職先は決めたのかい?」
グレンアルマ「……まだです」
働いてる店の閉店により実家暮らしとはいえ路頭に迷いそうです。次の就職先どうしよう……
そして帰り道……
グレンアルマ(ハローワーク行った方がいいのかな?それともまた別のパン屋になら就職できるかな?)
グレンアルマ(でもどうしよう?)
アカデミーから下校中の幼いポケモン達「ワーワー!」「キャーキャー!」「夕飯まだかな〜?」
グレンアルマ「みんな元気いっぱいだよなぁ……」
グレンアルマ(僕これからどうすればいいんだろう?)
下校中のホゲータ「ねえさっきグレンアルマがいたけどさ〜」
下校中のニャオハ「それがどうしたの?」
下校中のクワッス「一体なんだい?」
下校中のホゲータ「なんかロボットの男の子が主人公の昔のアニメで足から火を出して飛んでたんだけどさ、グレンアルマもおんなじように足の裏から炎を噴出して空とか飛べないのかな〜?」
下校中のニャオハ「え〜!無理だと思うわ〜」
下校中のクワッス「ホゲータくん、アニメと現実をごっちゃにしちゃいけないよ!」
グレンアルマ「…………」
グレンアルマ(僕空を飛ぶことを子供たちから期待されてるってことなのかな?)
グレンアルマ「…………」
グレンアルマ「シュワッチ!」ピョイン!
シ〜〜〜〜〜〜ン
グレンアルマ「……やっぱ飛べないよね」
グレンアルマ(やっぱ次の就職先もパン屋にしようかな……?)
その次の日
グレンアルマ(まだ閉店まで時間はあるけどどうしよう?)
そのまた次の日
グレンアルマ(どうしよう、心配すぎてハッシュドポテトが2枚しか喉を通らない。 ……あれ?)
???「準備が忙しいから業務用スーパーに行く暇がなかったらしい」
???「しかしこんなにも買わなきゃならないのか、一匹のポケモンが一生使う分の焼きそばソースを買ったぞ」
???「イベントの準備なんてそういうもんだ」
???「四郎が揚げ物に使う油を背負ったりしたら一歩間違えば凄い燃え上がりそう」
???「キャンプファイヤーだ!キャンプファイヤー!カレーとマシュマロを用意しろ!」
???「俺を勝手に炎上させるな!ついでにカレーとマシュマロを焼こうとするな」
グレンアルマ「あの人たちって……」
グレンアルマ「あの、すみません。 あ!やっぱりソウブレイズだ!」
ソウブレイズ「!!? グレンアルマ!?なんでこんな場所に?」
キリキザン隊長「知り合いか?」
グレンアルマ「はい、親戚です」
コマタナ一子「親戚?この子がか」
コマタナ三郎「え?そうなの?」
コマタナ次郎「ウソだぁ!あの四郎にこんな純真そうな顔した親戚がいるなんて何かの間違いだ!」
ソウブレイズ「それ何が言いたいんだよ……」
グレンアルマ「あの……四郎って誰ですか?」
キリキザン隊長「このソウブレイズの仕事上での名前だ」
グレンアルマ(変な名前だなぁ……そんな名前つけられちゃったんだ、なんでそんな名前つけられちゃったんだろう?)
ソウブレイズ(あの目、ああいう妙な哀れみのこもった目で見られると少しムカつくんだが)
コマタナ一子「それは私たちのせいだ。同じ種族のポケモンが何匹もいるから種族名で呼ぶと誰が呼ばれたか分からなくなるから仕事上での名前が必要になったんだ」
グレンアルマ「そうだったんだ」
キリキザン隊長「とりあえず仕事中だ、悪いけど先を急がせてもらいます」
グレンアルマ「あ、ごめんなさい仕事中に」
グレンアルマ(ソウブレイズはあんな仕事をしてたのか……)
グレンアルマ(仕事仲間にかなり振り回されてそうだけどまんざらでもなさそうだなぁ)
グレンアルマ「……僕も帰らなきゃ」
〜そしてちょうど次の日のある夕方〜
お目付けキリキザン「はい、息子さんの再就職を手伝ってほしいと……」
メスのソウブレイズ「ええ、本人もかなり迷っているようで…… 本来なら自力で選ぶべきなのでしょうがどうか補佐をできないでしょうか?」
お目付けキリキザン「人生の重要な選択や就職の話となると、私達の力で簡単にどうにかできる問題ではありませんし、結果が確実に出るとは約束はできませんが、それでもいいのですね?」
メスのソウブレイズ「はい」
お目付けキリキザン「分かりました、こちらもなるべく力を尽くします」
〜んでもってさらに次の日〜
隊長キリキザン「今日の任務は将来何になりたいか迷っているグレンアルマの少年の再就職を手伝う」
コマタナ次郎「え〜!他人の職の話なんて俺達でどうこう出来る問題じゃないだろ!それに俺達は面接の達人でもないし教えられるような立派な物は何もないって」
コマタナ一子「今回はかなり難しそうな内容だな」
コマタナ三郎「それ下手に俺達が案内した職場とかでトラブルが起きたりしたらどうするのですか?ちょっと赤の他人の人生を左右するのは責任が重すぎるような」
ソウブレイズ「再就職の補佐とは言えど、俺達は何をすればいいのですか?」
ソウブレイズ(まさか、あいつの事じゃあるまいよな?)
キリキザン隊長「依頼主の家に行ってその息子のカウンセリングをし、やる気を出させるのが第一目的だ」
ソウブレイズ(隊長に他人を思いやって前向きにさせるような芸当ができるのか?)
コマタナ次郎「隊長って赤の他人の話を聞いてあげて親身になってあげることって出来ましたっけ?」
ソウブレイズ(次郎は俺が気になってる事をためらわず言うな。まあちょっと助かるけど)
キリキザン隊長「いや得意ではないな」
ソウブレイズ(無理だと断言はしないのか……)
キリキザン隊長「そして今日は俺ではなくお目付けと一緒に依頼をやってもらう。ついでに実際に話を聞く役は二人ぐらいでいい。それ以外の者は依頼人から聞いた情報を頼りに適切な従業員を募集している職場を調べてもらう」
コマタナ三郎「二人とはお目付けさんとあとこの中から一緒に話を聞く人をもう一人選ぶという事ですか?」
キリキザン隊長「まあそうなる」
コマタナ三郎「その人に誰が選ばれるんだろう? あ、隊長も俺達と一緒に来るのですか?」
キリキザン隊長「いや、ミツハニーの一団がとある家に居座ってしまったからそいつらの説得にいく」
コマタナ次郎「蜂の撤去作業か。この時期一番狂暴だもんな」
コマタナ一子「ミツハニー達は今より寒くなってくる時期の方が花が少ないとか冬が越せないと言っていらだってる事が多い気がするが……」
キリキザン隊長「そろそろお目付けが来る頃だな。俺とバトンタッチだ。後はお目付けに従うように」
ソウブレイズ(どっちにしろキリキザンに従うからそこまで変わらな…… いや全然違うな)
コマタナ次郎「俺相談役に選ばれちゃうかもww」
キリキザン隊長「お前は多分無理だぞ」
コマタナ次郎「ぁぅ……」
お目付けキリキザン「失礼」ガチャッ
キリキザン隊長「来たか。では俺は例のミツハニー達の説得の仕事へ向かう。部下たちをよろしくお願いします」
お目付けキリキザン「はい、こちらこそよろしくお願いします」
ソウブレイズ(そういえばこの隊長じゃない方のキリキザンは普段主に何をやってるんだ?)
お目付けキリキザン「今回の任務を担当するキリキザンです。この度はよろしくお願いします」
コマタナ一子「そう畏まらなくてもいいですよ」
コマタナ次郎「いつもは受ける依頼の選別をしたり現場に行って仕事したりしてる人だったよな?もしかして隊長より偉い?」
コマタナ三郎「隊長に聞こえてたら嫌だけど、うん。隊長より立場が上だったはず」
ソウブレイズ「そうだったのか」
コマタナ次郎「やべ!ため口で話しちゃった!」
お目付けキリキザン「極端に無礼でなければため口でもそこまで気にしませんよ。むしろ相手によってあまりにも口調や態度を変えるようなポケモンは私は好きではない」
コマタナ次郎「え?許してくれるのですか?」
お目付けキリキザン「気にしていませんよ。そもそも許すも何も先ほどの言葉はただの独り言だったのでは?」
コマタナ次郎「まぁそうだけど…… なんか調子狂うな。いかん隊長と同じポケモンなはずなのに全然違いすぎる!」
コマタナ一子(私はキリキザン率いる群れではなく他のポケモンと囲まれて育ったが、うむ……この人も私と同じように色々なポケモンと共に育ったポケモンなのか?)
コマタナ一子(ただ群れを率いるリーダーの性格によって厳しい群れもあれば和気あいあいとした群れもあるとは聞くし)
ソウブレイズ(あんな性格のキリキザンがいたのか。いや俺がそれなりに知ってるキリキザンは隊長だけだけど)
コマタナ三郎「正直隊長よりお目付けさんの下で働きたいなぁ……」
お目付けキリキザン「さて、話をしていないで仕事に行こう。もう聞いているだろうが、私と後もう一人グレンアルマ君の話を聞いてあげる役の人を選びたいのだが」
お目付けキリキザン「聞き役になりたいと希望する者はいないか?ただ確実に選べるわけではないが」
一同「………………」シ~ン
ソウブレイズ「……次郎珍しくハイハイ俺がいく〜!なんて今回は言い出さないんだな」
コマタナ次郎「だってお金払ってくるぐらい切羽詰まってる人の悩み事を聞くなんてどうすればいいのか分かんないし。ましては知らない人だぞ!そういう四郎こそ話聞いてやる係やれよ!」
ソウブレイズ「悪いが俺も次郎と同じような考えだ。人生相談なんて専門職でもないのにできない」
コマタナ三郎「一子ならいけそうな気がするけどどうなんだ?」
コマタナ一子「私はやれと言われたらやるが、ここは四郎を推薦したい。鎧が違うだけで同じ種類のポケモンだ、なにかと共感してやれたり逆にいい刺激になるのではと思うのだが」
ソウブレイズ「え? そ、そんなことを言われましても……」
お目付けキリキザン「なるほど、悪くはない。確か依頼主の見せてくれた写真と話に聞く限り君と同じぐらいの年頃の子だったはずだ」
お目付けキリキザン「悪いが私と共にカウンセリング役を引き受けてくれないか?」
ソウブレイズ「う…… 上手くできるかは分かりませんが……しかしそういったカウンセリングの勉強を受けていないので俺に出来るかどうかは……」
お目付けキリキザン「私だってカウンセリングの資格は持っていない。だが、ただ話し相手になってほしいというポケモンからの依頼はそこそこ受けてきた」
お目付けキリキザン「相手に寄り添い、相手を否定したり心を踏みにじるような真似をしなければ大丈夫だ」
お目付けキリキザン「できるか?」
ソウブレイズ(下手な事を言わなければ……か ……でも、しかし…… ただ他のメンバーに押し付けるわけにも……)
ソウブレイズ「……やります」
お目付けキリキザン「それでいいのだな?ほかに意見のある者は?」
コマタナ一子「とくになし。もしソウブレイズさんが嫌がるのなら私が受けますが」
コマタナ三郎「ごめん四郎……今回はよろしく」
コマタナ次郎「下手な事言ってグレンアルマ君の心へし折るなよwwww」
ソウブレイズ「オマエ少し前に俺選ばれちゃうかもとか言ってたくせに舌の根も乾かぬうちによくそんな態度とれるな……」
そして俺以外のコマタナ達はハロワや近所周辺でそれっぽい職を探しに、俺達は家に運命の選択の手助けに行くことになったのだが
お目付けキリキザン「この家だな」
ソウブレイズ(!! やっぱりアイツの家じゃないか……)
お目付けキリキザン「どうしたんだ?バツの悪い顔をして」
ソウブレイズ「いえ……」
お目付けキリキザン「隠さず素直に言っていいぞ」
ソウブレイズ「あの家親戚の家……」
お目付けキリキザン「……そうだったのか」
お目付けキリキザン「今ならまだ直接話を聞く係をやめることができるがどうする?」
ソウブレイズ「……だ、大丈夫です。これも仕事のうちなので」
お目付けキリキザン「そうか、無理をさせてすまなかった」
ソウブレイズ「気まずいですが無理ではないので……心配しなくてもいいです」
ピンポーン!
お目付けキリキザン「すみません、なんでも武士団です。ソウブレイズさまいらっしゃいますか?」
ソウブレイズ(ソウブレイズなら隣にいるだろ…… でもアイツのお母さんは俺と同じソウブレイズだしな……)
ソウブレイズ(そこの所も含めてなんかえも言えぬ気まずさが…… しかも俺の母さんの姿も……)
ソウブレイズ母(詳しくは四郎と呼ばれてるソウブレイズの母ではなくグレンアルマの母であるソウブレイズ。主役のソウブレイズの母親はソウブレイズではなくグレンアルマである)「来てくださってありがとうございます。息子はおりますので上がってください」
ソウブレイズ(主役の方)「カッコの中の説明長いな……ソウブレイズって単語を何回使う気だ」
お目付けキリキザン「メタ発言は後にしてほしいが今やっておきたい気持ちは分かる。はい、今日は息子さんとのお話をしに参りました」
ソウブレイズ母(だがいつも出ているソウブレイズの母ではない)(!! 妹が言っていた息子が何でも屋に入ったってまさかここの……)
ソウブレイズ(あ、やっぱ俺の事分かるよな……悪いな伯母さん。仕事なんだ)
ソウブレイズ母「とりあえず、よろしくお願いします。今息子を呼びますので先にリビングに上がってください」
ソウブレイズ「個体認識のために母って言うからややこしいんだ。伯母とつければ解決するのに」
グレンアルマ「え!だってお母さんは僕にとっては伯母じゃなくてお母さんなんだよ!全部がソウブレイズ中心なのはおかしいよ!」
ソウブレイズ「はいはい。しかしお前素が出るときは俺じゃなくて僕になるんだな」
グレンアルマ「え?そうだったのか! ……知らなかった」
ソウブレイズ母(何度も言うがソウブレイズの母でなくグレンアルマの母のソウブレイズ)「グレンアルマ、前から言ってた相談してくれる人が来たから話をしておいで。リビングにいるから」
グレンアルマ「わかった、今いく」
ソウブレイズ「二回目だけどこの説明のカッコいらないだろ……」
お目付けキリキザン「どうしても気になるんだな」
お目付けキリキザン(待っている間に飲み物を用意してくれたのは嬉しいが。これはアーモンドミルクか?)
お目付けキリキザン「ソウブレイズ君に少し聞きたいか大丈夫かな? 君たちは普段どんな飲み物を飲んでいるんだ?アーモンドミルクでないと摂取できないとかではないよな?」
ソウブレイズ「普通の飲み物です。摂取する回数は多分他のポケモンより少なくていいと思いますが。あ、でもアーモンドミルクは大体好きですよ」
ソウブレイズ「俺達だって水分が無かったら多分体温の調整がうまくできなくなって最悪燃え尽きて死ぬと思います」
お目付けキリキザン「そうか、いきなり聞いてすまなかった」
ソウブレイズ「まあ、普通のポケモンならともかく俺達は無機物系だから疑問に思われても仕方ないですし」
ソウブレイズ「俺達だってコイルやコジオやゴルーグ達と同じように普通に美味しい水やサイコソーダ飲んで回復してますし」
ソウブレイズ「むしろ電化製品みたいな奴がなんで水飲んでショートしないのか不思議でしょうがないと俺自身が疑問に思った事はありますし」
お目付けキリキザン「ま、まあそうだな……」
お目付けキリキザン(そしてこれは…… 柿ピーとキャベツ太郎か……)
お目付けキリキザン「色々なポケモンからお茶請け出された事はあったがこのセンスは……うむ」
ソウブレイズ「伯母さんは何故か知らないけど柿ピーが好きでよく遊びに来た時出してもらったんです」
お目付けキリキザン「そうだったのか。確かに柿ピーは美味いと私も思っているが」
お目付けキリキザン(そういえばヤドンと話した時にその場で尻尾を自切してどうぞ美味しいですよと渡された事もあったな。ポケモンの食性や生態によって出してくる茶請けの菓子の種類が違うのはまあ分かるが)
グレンアルマ「あの……」ガラッ
お目付けキリキザン「こんにちは。就職先の相談という要件のため家に上がらせてもらったキリキザンです。お邪魔しております」
グレンアルマ「ああ、はい……別に邪魔だとは思ってません。それに僕のために来てくれたのですし」
お目付けキリキザン「貴方がグレンアルマ君ですね?」
グレンアルマ「はい ……!? ええぇ!?!?」
ソウブレイズ「……………私もお邪魔してます」
ソウブレイズ(そりゃ驚くのが普通だよな)
グレンアルマ「なんでソウブレイズがいるの?」
ソウブレイズ「悪いな仕事なんだ。グレンアルマの少年の就職カンセリングと聞いたとき嫌な予感はしてたんだが仕事だから仕方なく」
グレンアルマ「そうなんだ、嫌な予感がしても行かなきゃいけないなんてソウブレイズも大変だなぁ……」
ソウブレイズ「俺の心配してる暇はないんじゃないのか?」
グレンアルマ「あ……そうだ!僕の恥ずかしい本音が身近な人にばれちゃう!」
ソウブレイズ「俺、ここにいて大丈夫なのか?」
お目付けキリキザン「こりゃ人選を間違えてしまったな……」
グレンアルマ(でもソウブレイズに恥ずかしいから帰ってって言うのも可哀想だしな…… 相手が知り合いだからキャンセルするのもワガママなのかもしれないし)
ソウブレイズ(あいつ、また変に他人の顔色を窺ってどうすればいいのかって悩んでるな。こいつ昔から妙に他人にいらん気を遣う所があるからあんまり複雑な状況にしたくなかったんだよ)
お目付けキリキザン(あの子、悩んでいるな…… 下手にでは私とグレンアルマ君だけで話そうと持ち出してもソウブレイズ君が可哀想だから三人で話しますと断りそうだな)
お目付けキリキザン「もし良ければ今回のカウンセリングを改めて午後か後日に変更も出来ますが、グレンアルマ君はそのまま今始めるか改めて後に話し合いたいかどちらを希望していますか?」
グレンアルマ「いえ!大丈夫です!今僕が心に引っかかっている事を話します!」
ソウブレイズ「俺だって仕事の都合上今回聞いた事は誰にも言わないからまあ安心していいぞ」
グレンアルマ「でもちゃんと話したことを他の仕事仲間に伝えないと後で就職サポートとかできないんじゃないの?」
ソウブレイズ「他所で漏らさないって意味だって」
お目付けキリキザン「ではグレンアルマ君に聞きます。確かパン屋で働いていたとあなたのお母さんから聞いていましたが、次も同じ仕事を続けたいですか?」
グレンアルマ「え、えっと…… 続けてもいいけど他の仕事ができるならそっちにも興味があるかな?」
お目付けキリキザン「教えてくれてありがとう。今の仕事は別に嫌々やっている訳ではないんだね?」
グレンアルマ「はい、そうです」
お目付けキリキザン「ではパンを焼く以外に何かやってみたい仕事とかはありますか?」
グレンアルマ「え、えぇっと……」
グレンアルマ「……恥ずかしいけど人助けだったりヒーローになってみたい! ……かな?」
ソウブレイズ(俺の夢と同じじゃないか!?)ガクッ
グレンアルマ「どうしたの?いきなりソファから滑り落ちそうになって」
ソウブレイズ「い、いや…… 別に」
グレンアルマ(もしかしてソウブレイズもヒーローになる夢を抱いていたのかな?)
ソウブレイズ(そういうけげんな顔して人の顔色をいちいち伺わないでくれ)
お目付けキリキザン「では逆に絶対にやりたくない仕事は何か教えてくれるかい?」
グレンアルマ「汚職と弱いポケモンをいじめるパワハラが蔓延している職場は絶対に嫌です!あと他人を搾取する仕事や犯罪組織も絶対に行きたくないです」
ソウブレイズ「犯罪組織に就職する奴なんて一部のバカだけでまず普通のポケモンは入らないだろ」
グレンアルマ「でも生活に困ってそういう仕事に付いちゃうポケモンもいるって聞いてるし…… 俺は絶対に嫌だよ!」
お目付けキリキザン(まあ予想はしていたがピュアな子だな)
ソウブレイズ「職場でパワハラ野郎がのさばってるかどうかはレビューで暴露でもされてない限り外野の人には分からないと思いますが」
グレンアルマ「ごめん、立場の弱いポケモンをいじめる威張ったポケモンは嫌いって言っただけで……」
ソウブレイズ「まあ俺もそういう立場を利用して嫌がらせをするポケモンは嫌いだけど」
グレンアルマ「そういうのは入ってみないと分からないのは俺だって分かってるつもりだよ!」
ソウブレイズ「あ、あぁ、そうだよな」
お目付けキリキザン「色んな職業体験をしてみたいと思ってはいますか?」
グレンアルマ「まっとうな仕事なら僕はやっていいと思うけど」
お目付けキリキザン「仕事にもいろいろありますよ。体力を使う仕事から専門技術のいる職等色々と」
グレンアルマ「えぇっと…… 僕専門の技術なんてもってないや」
ソウブレイズ「そんなの無くても仕事はできるからそう落ち込む必要はないですよ」
グレンアルマ「あ、うん (ソウブレイズが慣れないのに敬語使ってる……)」
お目付けキリキザン「もし良ければ簡単な隙間バイトをしてみようと思った事はありますか?」
グレンアルマ「そんなのあるんだ。でも僕そういう事がちゃんと出来るかどうかわからなくて……」
ソウブレイズ「本格的なバトルで戦うアスリートとかは……いや、お前そういうタイプじゃないしな」
グレンアルマ「あ…… バトルは…… 悪い奴に絡まれたりしたら戦うけどバトルを職業にするのはなぁ……」
ソウブレイズ「……なんだかんだで俺達にとってバトルの強さは個人の凄さを測る基準ではあるけど」
ソウブレイズ「戦う仕事に興味ない奴にバトルしろと迫るのもあまり良い事ではないしな」
グレンアルマ「でも必要な時は逃げないぞ」
お目付けキリキザン「それは君の良い所だね」
ソウブレイズ「だからと言って往生際悪くボロボロになってもまだ僕は戦える!って勝てもしない奴に挑んで無茶して痛い目みるなよ」
グレンアルマ(それソウブレイズがよくやってる事じゃん…… でも僕もそういう無茶な喧嘩やってたのかな?)
ソウブレイズ「お母さんと将来について何か相談したのか?」
グレンアルマ「……悩んでるって言ったよ。というか相談したから今カウンセリングされてるんだよ」
お目付けキリキザン「これといったやりたい方向性もない状態で過ごすより何かやった方が良いかもしれませんね」
グレンアルマ「ちょっとお母さんと相談してその職業体験っていうのをやってみる」
お目付けキリキザン「まあ無理はしないように」
ソウブレイズ「これは一歩前進という事でいいのだろうか?」
グレンアルマ「多分いいと思う」
こうして、グレンアルマの職業体験が始まったのだが……
グレンアルマ「流れ作業って意外と難しいな」
ソウブレイズ「それはお前が細かい所を気にする性格だからだろ。ってなんで俺も一緒に職業体験しなきゃならないんだ!」
グレンアルマ「確かちゃんとした仕事が見つかるまで付き合うのが仕事だからじゃなかったっけ?」
ソウブレイズ「まあそうだが……」
グレンアルマ「こういう仕事っていつか絶対にロボットにとって代わられるタイプの仕事な気がする」
横で働いてたザングース(なんかのジョークか嫌味か?鏡見てこいよ)
横で働いてたワルビル(ロボットじみた外見の奴がどの口で言ってやがる……)
横で働いてたレアコイル(ワタシに対する悪口か?)
ソウブレイズ「そういうロボットに取って代わられるとか言わない方がいいぞ。特に俺達みたいな外見の種族は」
グレンアルマ「なんで?」
グレンアルマ「なんか単調だなぁ……」
ソウブレイズ(確かにそうだけど)
ソウブレイズ「おっと、変な独り言をボヤくなよ。あと1時間やれば終了だから」
グレンアルマ「あと1時間か…… 長いなぁ」
ソウブレイズ「他の奴らはこれを毎日何時間もやってるんだぞ。弱音を吐くな」
グレンアルマ「なんかいつになく妙に上から目線だな」
そしてまた別の仕事
グレンアルマ「この土の入ってる袋を全部運ぶんだ」
ソウブレイズ「そうらしいな」
グレンアルマ(普通に手で持って運んだ方がいいのかサイコキネシスで浮かせて運んだ方がいいのかどっちなんだろう?)
グレンアルマ(どっちにしろ疲れるしなぁ……でもやらなきゃ)
上司のダイオウドウ「仕事がまだあるから早く片付けてくれな」
グレンアルマ「はい!」
グレンアルマ(急がないと!でも一個一個運んでたら遅くなるよな…… よし!頑張ってやってみよう!)
グレンアルマ「それっ!」 グレンアルマ の サイコキネシス
ソウブレイズ「ん?土の入った袋が全部浮いてる? アイツの仕業か?」
ソウブレイズ「凄いな。一気に言われた仕事を片付けたのか……」
グレンアルマ「………ぼく、がんばったよ…… ガクッ」チーン……
ソウブレイズ「ってオイ!力尽きるな!!」
そしてその後
グレンアルマ「ピーピーマックスを飲むと本当に疲れがぶっ飛んで元気になれるの凄いよな」
ソウブレイズ「そうだな…… でもあんな全力を出す必要はないと思うぞ」
グレンアルマ「ごめん……」シュン
ソウブレイズ(こいつイイ奴なんだけど、いつも言葉を真に受けすぎてその度に一喜一憂してるから面倒な所があるんだよな)
グレンアルマ「なぁ」
ソウブレイズ「どうしたんだ?」
グレンアルマ「ピーピーマックスって沢山飲むとお腹ピーピーになったりしないよね?」
ソウブレイズ「どんな飲み物でも飲みすぎれば下痢するだろ」
ソウブレイズ(あ、でもピーピーエイドに下剤仕込んで嫌な奴とかに飲ませるのもありか……)
そしてまた別の日……
グレンアルマ「今日はティッシュ配りかぁ……」
ソウブレイズ「てか俺いつまでお前に付き合わされて色んな事やらされるんだ?」
グレンアルマ「……ごめん」シュン
ソウブレイズ「いやそんな申し訳なさそうな顔する必要ないって」
グレンアルマ「……あの、ティッシュ」スッ
通りすがりのコロボーシ「いりません」
グレンアルマ「はい……」
グレンアルマ「えっと、ティッシュ」スッ
通りすがりのブイゼル「間に合ってます」
グレンアルマ「あぁはい……」
グレンアルマ「すみませんティッシュいりますか」
通りすがりのドンメル「僕たちの種族にはちょっと使いずらい道具ですね」
グレンアルマ「あ、はい……すみません」
グレンアルマ「どうしよう、さっきから誰も受け取ってくれない……」グスン
ソウブレイズ(なんかマッチ売りの少女みたいな状態になってるな)
ヒメグマ「あ!ロックマンだ!ねぇお母さんロックマン!」
ソウブレイズ「悪いが他人の空似だ。〇ックマンは木炭で出来てないぞ」
グレンアルマ「あの、僕たちはロッ〇マンじゃなくってちゃんと君たちと同じポケモ……」
リングマ「違うわよ、あの人たちはグレンアルマとソウブレイズっていう名前の種族のポケモンなのよ」
ヒメグマ「違うよロックマンだよ!ねえ本物のロックマンかっこいいから一緒に写真撮りたい!」
リングマ「もうこの子ったら…… ごめんなさい、息子と一緒に写真に撮らせてもらって大丈夫ですか?」
グレンアルマ「ロックマンじゃないけど僕は大丈夫です」
ソウブレイズ「まあ俺は構わないが……」
ヒメグマ「わーい!はいバター!」
グレンアルマ「はいちー……じゃなくてバターなんだ」
ソウブレイズ(この子はどこぞの遊園地のどこかで見たような怪しげなキャラにも喜ぶ子なんだろうか?)
リングマ「ちょっと青い方のお兄さんの顔がなんか悲しそうだけどシャッター切って大丈夫?」
グレンアルマ「なんか悲しい事でもあった?」
ソウブレイズ「いいや別に……」
ソウブレイズ(俺ロッ〇マンの偽物として写真撮ってるって事だよな……こんなので子供を喜ばせていいのかよ?)
グレンアルマ「ねぇ、クリスマスのネタはやらないの?」
ソウブレイズ「悪いが今回はやれない」
グレンアルマ「そうなのか…… もしかしたら俺のネタが進んでないからじゃ……」
ソウブレイズ「まあそうだけどそうなったのは書き込んでる奴がほとんど書き込まないのが悪いからオマエは悪くない!」
グレンアルマ「なあ、お正月ネタはやらないの?」
ソウブレイズ「悪いが物語の進こ……」
グレンアルマ「初詣ぐらいはやろうよ」
ソウブレイズ「お、おう…… (ま、それもそうだが……)」
コマタナ次郎「お、久しぶりに俺達の出番か?」
ソウブレイズ「次郎もいたのか」
コマタナ三郎「オレらだって一応レギュラーキャラだから出たいし……でも最近出番がないし」
ソウブレイズ「しかしパルデアに神社仏閣なんて存在していないのでは?」
コマタナ次郎「そこにあるぞ、ほれ」チョイッ
ソウブレイズ「え!? 本当にあるだと!?」
コマタナ次郎「そもそもメタ的な事言えば去年も福袋買いに行ってただろ。福袋なんて日本にしかない風習だと思うぜ」
ソウブレイズ「悔しいけどその通りだ…… なんか世界観壊された感じで納得いかねえけど」
コマタナ三郎「世界観なんてオレ達が喋って人間みたいに生活している時点で崩壊してると思うけど」
ソウブレイズ「うぐぅ……」
グレンアルマ「これがぐうの音も出ないって状況かぁ……」
コマタナ次郎「じゃあ卵と牛乳以外の動物性たんぱく質の話でもするかぁwww」
ソウブレイズ「その話だけは絶対に駄目だ!!」
ソウブレイズ「そういえば一子さんと隊長は?」
コマタナ三郎「隊長と一子は仕事に行ってる。その代わりにさ……」
ソウブレイズ「なんだ?」
グレンアルマ「どうしたの?」
振袖を着た(どうやって着たんだ?)孫コマタナ「お久しぶりですソウブレイズさまぁ〜♡」
ソウブレイズ「ぐあっ!!!」ズッコケ
グレンアルマ「え!?どうしたのソウブレイズ! ……えっと、君は誰?」
孫コマタナ「なんでひっくり返るの!? あ、私はソウブレイズさまのフィアンセです」
グレンアルマ「うそ………… 本当に……?」
ソウブレイズ「違っ!!それはコマタナが勝手にそう言ってるだけであって……」
孫コマタナ「ぇ…… 」ショボン……
ソウブレイズ(あ、なんか表情曇ってるな…… ちょっと罪悪感が……)
>>496 孫コマタナ「だ、誰だ貴様あぁー!!」
ソウブレイズ「誰かは知らないが久しぶりに珍しいな」
グレンアルマ「昔似たような人がたまに来てたのか?」
ソウブレイズ「同一人物かどうかは知らないが、まあな」
ソウブレイズ「ま、まあ…… そのだな……」
ソウブレイズ「この子との関係は…… 女の子の友達だな」
孫コマタナ「違う違う!もっと騎士さまと私の関係はせめて友達以上じゃなきゃ嫌なの!」
コマタナ次郎「お前年の割には友達以上なんて難しい言葉を知ってるんだな」
グレンアルマ(よく分からないけどソウブレイズも小さい子に懐かれて大変そうだなぁ……)
ソウブレイズ「女の子と友達を英語で言うとどうなる?」
孫コマタナ「え? ええっと…… 女の子はガールで、友達はフレンドだから…… きゃっ!!/////// もぉ〜ぅ!ソウブレイズさまぁ///」
グレンアルマ「そんなに嬉しかったのか?」
コマタナ三郎「ガールフレンドって遠回しで言われただけで喜びすぎだよなぁ」
孫コマタナ「そういえばこっちのソウブレイズさまの巨大肩パッド装備のパチモンは誰?」
グレンアルマ「パチモンじゃなくってポケモンだよ」
コマタナ次郎「そこはロックマソだよって答えないのかよ」
ソウブレイズ「パチモン呼ばわりはやめろ。グレンアルマだ。あと俺達は〇ックマンじゃないしメダ〇ットでもLB〇でもない」
ソウブレイズ「あとすっとぼけてガ〇ダム呼ばわりしてくる奴が一番嫌いだ」
コマタナ三郎「自分からもう予防線張ってるし」
グレンアルマ「ガン〇ムの何がダメなんだ?」
ソウブレイズ「ロボットは全部ガンダムとか言ってくる奴が絶対にいるからだよ!!俺達に全然似てないのに!」
コマタナ次郎「じゃあ30MMって言われるのは?」
ソウブレイズ「それは…… アチェルビーとかスピナティオナイト仕様と言われるならまだ分からんでもないが」
コマタナ次郎「なんで四郎はそんなにロボット物に詳しいんだ?」
孫コマタナ「……ねえ騎士様」
ソウブレイズ「なんだ?」
孫コマタナ「ソウブレイズさまって実は結構いじめられてた?」
ソウブレイズ「え?」
孫コマタナ「このサンライズ野郎!とかバンダイの工場に帰れ!みたいな酷い言葉を言われ続けたメカっぽいポケモンは嫌でもロボットの名前に詳しくなるっておじじうえが言ってたから……」
ソウブレイズ「ぐぁ!!」ズコー!
グレンアルマ「……まずどんなシチュエーションでサンライズ野郎なんて言葉を投げかけられるのか想像がつかない」
ソウブレイズ「いや俺でもサンライズ野郎なんて言われた事はないが」
ソウブレイズ「ていうか俺はこれといっていじめられた経験なんてないぞ!」
コマタナ次郎「じゃあなんでロボットの名前に詳しいんだよ?もしかして本当はそういうのが好きなのかぁ〜www」
ソウブレイズ「いや色んな奴からあれこれ言われるうちに嫌でも覚えちまったんだよ!」
その場にいる全員「あ……」(哀れな者を見る目)
ソウブレイズ「あ、いやそうじゃないから!!ただ単に失礼な奴と出会う率が高かっただけだから!!」
コマタナ次郎「まあお前もさんざんいじられて辛かったんだろうな」
コマタナ次郎「なぁ、黒塗りミカエリスww」
ソウブレイズ「言ってるそばからガ〇ダムに出てくるモビルスーツの名前で呼ぶな! でもミカエリス呼ばわりならまだ……」
コマタナ次郎「でも俺はお前の事を引き続き四郎って呼ぶぞ」
ソウブレイズ「そっちの方が何十倍もましだ」
グレンアルマ「そこは普通にソウブレイズと呼んでほしいって言った方がいいんじゃないか?」
ソウブレイズ「うっ…… (げっ!俺も長い間四郎って呼ばれてたせいで感覚がマヒしてきてる)」
コマタナ三郎「まあ誰か分かる名前がついてると便利だしな」
孫コマタナ「ふーん、私にも名前がついたらどんな名前になるのかな?」
孫コマタナ「ミラクルバトルフィールドビューティーフラワーサムライプリンセスとか/////」
ソウブレイズ「……もっと短くしろよ」
孫コマタナ「じゃあソウブレイズさまが私の名前を決めて!」
ソウブレイズ「そういや初詣に行くんじゃなかったのか?」
コマタナ三郎「そうだったよな」
グレンアルマ「うん、そうだった。みんな早く行こ」
孫コマタナ「え〜!ソウブレイズさま私に素敵な名前をつけてよぉ〜!」
ソウブレイズ「初詣に行った後につけてやるから初詣が先だ」
孫コマタナ「……わかった」
コマタナ三郎「あ、わりとすんなり受け入れてくれた」
グレンアルマ「コマタナちゃんは良い子だね」
孫コマタナ「ふん!言う事を聞く子が良い子っていう理屈は大人の都合を感じるから嫌い!」
グレンアルマ「ご、ごめん…… そういうつもりで言ったわけじゃなかったんだけど……」シュン
コマタナ次郎「四郎、子供との約束をちゃんと守ってやれよ」
ソウブレイズ「あぁ、言われなくても」
ソウブレイズ「神社に来たな」
孫コマタナ「ポケモン多いね」
コマタナ次郎「でも俺達は大丈夫!なぜなら混んでる時でも俺達に近寄ろうとする奴は少ないからだ!」
ソウブレイズ「そりゃ全身刃物で武装してる奴に近づきたい奴なんていないからだろ」ボソッ
グレンアルマ「確かにコマタナとかキリキザンばかり乗ってる満員電車に乗るのは怖いよな」
コマタナ三郎「でもオレは四郎たちがすし詰めになってる場所にも行きたくないな……」
コマタナ三郎「熱いだけじゃなくって一酸化炭素も発生してそうでさ」
ソウブレイズ「人を練炭みたいに扱うな……」ボソッ
孫コマタナ「見て見て!お線香だ!」
グレンアルマ「これってこの線香の煙を浴びるとそこの部分が健康になるっていうあれだよね?」
孫コマタナ「それならおじじうえのために買っていこうかなぁ……」
ソウブレイズ「ここで火をつけてあそこの線香を燃やす場所で使わないと意味が無いぞ」
孫コマタナ「え〜!おじじうえにここに来てもらわないといけないのかぁ」
コマタナ三郎「なんか一酸化炭素がまた頭によぎった」
ソウブレイズ「もう一酸化炭素から離れろよ、密室じゃあるまいし」
コマタナ次郎「線香の煙を木のマネキンの燃えカスみたいなポケモンにかけてもちゃんと健康効果があるのか?」
ソウブレイズ「燃えカスってなんだよ!」
孫コマタナ「ソウブレイズさまは燃えカスなんかじゃないもん!黒焦げなだけだもん!」
ソウブレイズ「全然フォローになってないじゃないか!」
グレンアルマ「僕たちってそういう目で他人から見られてるのかなぁ……」シュン……
孫コマタナ「みんなでこのでっかいお線香買って燃やそ!」
コマタナ三郎「効果はあるかは分かんないけどコマタナちゃんが言うなら」
グレンアルマ「えっとごめんなさい、あなたもコマタナでこの女の子もコマタナで後もう一人コマタナもいるから三人を呼び分ける時にどうすればいいのですか?」
コマタナ三郎「あ…… そうだよな、オレ達全員コマタナだからなぁ」
コマタナ三郎「この子はコマタナちゃん、オレは三郎、あのいつも一言余分な事を言う奴は次郎って呼べばいいよ」
グレンアルマ「ああ、はい分かりました。ありがとうございます」
コマタナ次郎「俺って言うほどいつも余分な一言多いか?」
ソウブレイズ「多いぞ。自覚ないのか?」
ソウブレイズ「本当は買う気なんてないのに結局俺も買ってしまったが……」(自分の剣を使って線香に火をつけてる)
コマタナ三郎「やっぱそういう風に使えるんだ。便利だなぁ」
コマタナ次郎「四郎、しゃがんでくれ」
ソウブレイズ「なんだ?」
次の瞬間、コマタナ次郎はしゃがんでくれたソウブレイズの目に線香を押し付けようとする
ソウブレイズ「あ!こら!やめろ!」サッ!!
コマタナ次郎「あッ!四郎逃げるな!お前の目から出てる謎炎で線香が付くかどうか前から気になってたんだよ!」
ソウブレイズ「そういう事はやめろ!!万が一目に入ったらどうする!」
コマタナ次郎「お前の身体の構造なら大丈夫だと思ってるから問題ない」
ソウブレイズ「そういう謎理論やめろ!」
グレンアルマ「ソウブレイズになんて事するんだ!!酷いじゃないか!」
コマタナ次郎「大丈夫だよ。四郎たちの種族はウッドゴーレムの変種だってことを知ってるから」
コマタナ次郎「木炭ウッドゴーレムだから俺達みたいなポケモンと違って目とか触られても平気だろ」
グレンアルマ「そうかもしれないけど酷いよ!僕たちだって目は急所だよ!」
コマタナ次郎「え!?そうだったのか! そうなら悪かったよ…… 四郎、ごめん」
ソウブレイズ「流石に今回のは一歩間違えれば酷いことになってたんだからな!」
孫コマタナ「お前ソウブレイズさまをいじめたな!おじじうえに言ーってやろー!言ってやろー!」
コマタナ次郎「本当に悪かったって!ごめん!もうやらないから!」
コマタナ次郎「次からは目じゃなくて額のピンクの穴でやるから!ほら、車についてるタバコの火をつける奴の代わりに使えそうだし」
ソウブレイズ「そこもダメ!というかそんな物が付いてる車なんてあるのか?って全然懲りてねえじゃねえか!」
孫コマタナ「あ、私タバコに火をつけられる所見たことある!」
グレンアルマ「え、そんなもの本当にあったんだ……」
ソウブレイズ「なんでお前がそんなタバコに火をつけられる車の存在を知ってるんだよ?」
コマタナ三郎「まあオレも見たことあるけど」
コマタナ三郎「とりあえず早く煙浴びよう。他の人もいるし」
ソウブレイズ「そうだな」
グレンアルマ「確かに他のポケモンにも迷惑だしね」(右手の手のひらを高温にしてそこで着火)
コマタナ次郎「……ちぇ、四郎じゃない方も目から出る火を使わず火をつけやがった。目から出る火で線香つけるシーン見たかったのに」
ソウブレイズ「妙なとこお前はこだわるんだな」
孫コマタナ「踏み台もちゃんと用意されてるから私も煙浴びれる!」
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