http://www.sankei.com/smp/life/news/161019/lif1610190021-s1.html
今回は、文系の大学院に進学し、2度目の就活に臨んだ男子学生の例を紹介します。
この学生は、大学入学当初から研究に携わる仕事に興味があったそうです。大学卒業後の進路は就職か大学院進学かで迷っていました。
「希望の会社に合格したら就職する。不合格なら大学院に進学する」と決めて就活をしました。
心理統計学や消費者の購買意識について学んでいたことから、広告関係の企業を狙って活動しました。
何社かは役員面接まで進んだものの、内定は得られませんでした。
「考えが甘かった。大学院の道もあるという中途半端な気持ちもあった」と当時を振り返ります。
ただ、就活を通じ、「学んだこともあった」といいます。
面接でほかの学生が、入社動機を熱く語る姿を見て、自分の思いが周りに比べて弱いことに気づき、恥ずかしくなったそうです。
「何事も一生懸命やることの重要さを痛感した」とのことです。
文系の大学院生として臨んだ2度目の就活は、「思ったよりも大変」だったといいます。
「文系なのに、どうして大学院に進学したのか」「専攻している研究は何の役に立つのか」−など面接で質問攻めに遭うことも。
「2年も棒に振って親御さんは何も言わないの」「大学院に行ったのは、履歴書の経歴欄を埋めたかったからではないのか?」など、
面接官が大学院進学をマイナス評価していると感じることもありました。
実際、企業側は文系の大学院生をどうみているのでしょうか。
大学院で学んだことを生かし、即戦力として期待される理系に比べ、文系の場合は研究と仕事が直結することは多くありません。
ある企業の担当者は、「学部生のときに就活に失敗し、逃げ場として進学を選んだ学生かどうかをチェックしている」と明かします。
「エントリーシートなど書類では意欲が見えづらい。
あきらめないで行動する人材なのかを面接で確認しています」という声もありました。