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【ベルリン=宮下日出男】
ナチス・ドイツによる第2次大戦中のポーランド侵攻をめぐり、同国の下院調査委員会は22日、
ドイツに請求すべき賠償金は総額5430億ドル(約57兆円)に上るとの試算を明らかにした。
ポーランド政府は請求を決めていないが、踏み切れば、両国の関係が悪化する可能性がある。
現地からの報道では、試算は犠牲者が一般市民ら約1330万人に上るとした1990年当時の調査結果を基にし、
当時の金額を現在の相場に計算しなおしたとしている。
政府内ではこれまでに被害は1兆ドル超との主張も上がっていた。
ドイツは賠償問題について、53年に共産体制下にあったポーランドが請求を放棄するなどし、すでに解決済みとの立場をとっている。
ポーランドでは2015年に愛国主義的な保守政党「法と正義」政権が誕生。
同党は賠償請求放棄は無効としてドイツに賠償請求をちらつかせており、
最近も閣僚の1人が「損害の補償の必要性を話し合う」と述べている。
ナチス侵攻の賠償金57兆円、ポーランド議会が試算
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180323-00000516-san-eurp