
自民右傾化ならブレーキ=神崎武法公明党元代表
2019年10月05日07時25分
−1999年に公明党代表として連立を決断した。20年間の評価は。
世界を見ると、政治不安の国が多く、国際関係も不安定になっている。日本で政治が安定してこられたのは、非常に大きい。連立に参加して良かったというのが率直な気持ちだ。自公の連携は、選挙協力も含め緊密なものになった。
−連立離脱を考えたことは。
離脱すると政治が不安定になる。小泉政権時は激しく議論をぶつけ合ったが、離脱は考えなかった。
−平和安全法制や軽減税率など自民党と主張が対立する場面でも連立を維持できた理由は。
この政権は保守中道。もともと政策が異なる点が多々あることは当然だ。その中で、政策も合意できるようにお互いが努力してきた。
−連立発足に当たり、憲法の認識をめぐる懸念はあったか。
憲法改正は、しんどい課題であることは間違いない。
公明党は(国民主権、基本的人権の尊重、平和主義の)3原理は堅持しつつ、「加憲」という考え方だ。9条も1項、2項は堅持しつつ、自衛隊の存在を新たに明記するかどうかは党内の議論の対象だ。「論憲」という立場だ。
ただ、山口那津男代表の発言を聞く限り、非常に慎重な対応を取られている感じだ。問題は憲法審査会で与野党でどういう議論がされ、合意が形成されるかだ。それによって発議できるかが決まる。
−公明党は憲法改正にどう臨むべきか。
現執行部がどう判断するかだ。与野党で合意できるように公明党としても努力はすべきだろう。議論は大いに進めていいのではないか。
−連立内での役割をどう考えるか。
公明党が連立に加わることで与党の幅広さを示すことができる。自民党が右傾化することがあれば、ブレーキをかけるところはきちんとかける。
略
https://www.jiji.com/jc/article?k=2019100200876&g=pol