◆トキメキより泥臭さに演出を変更
夢を掴むために集まった出演者たちが、“ショー”としての面白さを追求する制作陣の意のままに動かざるを得なくなる。その悪循環が、花さんの心をむしばんでいった。前述の現役制作スタッフが、言葉を選びながら語る。
「これまでのシーズンはキラキラしたトキメキ重視の演出で、誰もが憧れる空間を作りあげていった。が、今シーズンからは泥臭い人間模様をより強く狙い始めました。
最近の若いSNS世代が避けたがる、生身同士の直接的な衝突を番組内で見せると、その現実とかけ離れた過剰さに、視聴者が反応していきました」
過剰ないがみ合いに呼応するかのように、視聴者も過激になっていった。
「出演者同士の衝突が期待通りの結果を生まないと、SNSで誹謗中傷を始める視聴者や、それに同意する視聴者が心ない言葉を拡散し始めたのです。
当然、出演者たちは傷ついていきますが、SNS上での注目度が上がっていくことを喜んだわれわれは、目を背けていたところが少なからずありました」(前出・現役制作スタッフ)
https://www.news-postseven.com/archives/20200527_1566605.html/3