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新型肺炎SARSの蔓延を防いだ男----押谷仁(45)は一部でそう呼ばれる。世界で774人の死者を出したSARSを予防する戦いの最前線で、押谷は指揮をとった。
「押谷は真っ先に感染地域へ乗り込み、状況把握に努めた。その地域で何が起きているか、彼に聞けばわかった」と、SARSに関する著書があるトーマス・エイブラハムは言う。
肩書はWHO(世界保健機関)西太平洋事務局の感染症地域アドバイザー。平たくいえば、感染症から地球を守る白衣の戦士だ。
99年の就任以来、中国をはじめ37カ国・地域で感染症の発生監視を指揮してきた。「担当エリアは最も人口が多く、多種類の新興感染症が潜む地域なので、やりがいがある」と、押谷は言う。
https://www.newsweekjapan.jp/stories/2009/04/who_1.php