
東京弁護士会は11月30日、第35回東京弁護士会人権賞を発表した。差別解消のための活動をしている在日コリアン3世で、
川崎市在住の崔江以子(チェ・カンイヂャ)さんら2人と1社が受賞した。この日おこわれた記者会見で、崔さんは次のように喜びを口にした。
「胸を張って(賞を)いただきたいと思っている。でも、私個人が受賞したとは思っていない。差別のない社会を願い行動するすべての市民と、
それを支える弁護士の先生の活動が受賞に結びついた」
東京弁護士会人権賞は、国際的な人権活動や人権思想の確立のための研究・啓発活動などに尽力した人たちを表彰するもので、1986年から続いている。
これまでに「夜回り先生」こと水谷修さんや、雑誌『BIG ISSUE』日本版の発行元「ビッグイシュー日本」などが選ばれている。
今回の受賞理由について、選考委員会の福田泰雄委員長(一橋大名誉教授)は、推薦のあった10件中で、崔さんが被差別当事者として、
自身もヘイトスピーチを受けながらも、地元の川崎市で市民団体「『ヘイトスピーチを許さない』かわさき市民ネットワーク」の立ち上げに加わったことを挙げた。
さらに、2016年のヘイトスピーチ解消法制定のために、崔さんが参議院法務委員会で意見陳述をしたことや、現在も川崎市内の学校で、
反差別啓発のための活動をおこなっていることにも言及した。
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