福島原発事故裁判「手術しないと23歳までしか生きられない」と言われ…原告の20代女性が悲痛な訴え
https://news.yahoo.co.jp/articles/a85e72a1b8ed073bfa3bbe1b0fcb62dd407bf4fc
今年1月、2011年の福島第1原発事故の影響で甲状腺がんが発症したとして、県内に住んでいた男女6人(当時6~16歳)が東京電力に計6億1600万円の損害賠償を求めた。この「311子ども甲状腺がん裁判」の第1回口頭弁論は5月26日、東京地方裁判所で行われている。
裁判では弁護士らが陳述し、原告の20代女性が法廷に立った。
女性は、高校生の時にがんが見つかり、手術後に近県の大学に進学したものの、再発と転移によって中退。現在も治療中だという。法廷では、〈医師は甲状腺がんとは言わず、遠回しに「手術が必要」と説明しました。その時、「手術しないと23歳までしか生きられない」と言われたことがショックで、今でも忘れられません〉などと話している。
弁護団のひとり、柳原敏夫弁護士は言う。
「争点は、原発事故に伴う放射線被ばくとがん発症の因果関係になるでしょう。小児甲状腺がんは、年間で100万人に1~2人しか発症しないことが分かっています。しかし、事故当時18歳以下や事故後1年間に生まれた県内の子どもら38万人のうち、少なくとも293人が発症しています。小児甲状腺がんで最も多い発症因子は放射線被ばくですから、因果関係は疫学的な手法で証明できると考えています」