「オリ・パラ汚職」高橋容疑者の「五輪グッズ利権」逮捕された後輩にライセンスを与え「公式マスク」販売
9/6(火) 18:00配信
東京五輪・パラリンピックをめぐる汚職事件は、底なしの様相を呈している。9月6日、東京地検特捜部は大会組織委員会の元理事で、「コモンズ」代表の高橋治之容疑者を受託収賄容疑で再逮捕し、さらに高橋容疑者の知人で「コモンズ2」代表の深見和政容疑者を同容疑で逮捕した。
【画像あり】コモンズ2が販売していた五輪公式マスク
「高橋容疑者は、出版大手のKADOKAWAから6900万円を受け取る代わり、大会スポンサーの選定などで有利になるよう便宜を図った疑いがもたれています。深見容疑者は、高橋容疑者の電通時代の後輩で、同社では雑誌局長などを歴任していました」(社会部記者)
「コモンズ」は、電通顧問を退任した高橋容疑者が2011年に設立したコンサルタント会社で、翌年に設立した「コモンズ2」でも取締役を務めていた(2013年に退任)。この2社の関係はどのようなものなのか。組織委員会関係者が語る。
「高橋容疑者は、自分の経営するコモンズに、裏金をコンサルタント料名目で振り込んでもらっていたわけですが、利権はそれだけではありません。ほかにも、オリ・パラグッズの販売にも携わっていました。
高橋容疑者は、五輪の公式グッズとしてライセンスを付与する部署にも、絶大な影響力を持っていました。その力を利用し、自らが関係するコモンズ2に公式ライセンスを与えさせ、商売していたのです。何を作っていたかというと、『五輪ロゴ入りマスク』です」
五輪ロゴ入りマスクといえば、アシックス製の商品が話題になったが、コモンズ2製のこちらは別物だ。
「スポーツビジネスを私物化してきたと批判されている高橋容疑者ですが、こうした細々とした利権まで囲い込んでいたというわけです」(前出・組織委員会関係者)
コモンズ2は、高橋容疑者に賄賂を渡したとして前会長が逮捕された紳士服大手・AOKIや、五輪東京招致オフィシャルパートナーだったパチンコホール大手・マルハンのCMのキャスティングなども担当していた。
「同社は、青少年のスポーツ振興を支援してきた実績があるのですが、組織委員会のなかでも、パチンコ業界の企業が五輪招致のオフィシャルパートナーに入ることに、疑問の声は多少ありました。それを押し返したのが、高橋容疑者でした。
コモンズやコモンズ2に、こうした仕事とカネを回していたのが電通です。高橋氏の意向に逆らえず、断われなかったのでしょう」(前出・組織委員会関係者)
汚職事件は、KADOKAWAや大広など、次々と捜査が広がっている。まだまだ、全容は見えそうにない。
https://news.yahoo.co.jp/articles/ed37a8b5be621cacdbec89c9d812a14adbb33ac2