ウクライナで「戦争犯罪あった」 国連調査委が報告
https://news.yahoo.co.jp/articles/611f045e36cb3f6dc4c99ff573c9b11af3c2c23d
【AFP=時事】ロシアの侵攻を受けるウクライナでの戦争犯罪をめぐり、現地調査を行った国連(UN)の調査委員会(COI)は23日、
同国で戦争犯罪はあったと報告した。具体的には、ロシア軍による民間人居住地域への空爆のほか、多数の処刑、拷問、性暴力などを挙げた。
調査委のエリック・モーセ(Erik Mose)委員長は、国連人権理事会(UN Human Rights Council)に対し「委員会が収集した証拠に基づき、
ウクライナで戦争犯罪があったと結論付けた」と報告した。
国連の調査班が断定的な報告をするのは異例。国際犯罪の調査結果の公表時には通常、暫定的な表現が用いられ、戦争犯罪などの
違法行為をめぐる最終判断は法廷に委ねられることが多い。
独立専門家3人から成る調査委は、キーウ、チェルニヒウ(Chernihiv)、ハルキウ(Kharkiv)、スムイ(Sumy)で調査を実施。
今後、調査対象を広げていくとしている。
人権理事会で23日に行った最初の口頭報告でモーセ氏は、ロシアは「広範囲に影響を与える爆発性の兵器を居住者の多い地域で使用」しており、
これが「民間人に計り知れない損害と苦痛を与えた」と指摘した。
また、性的暴行など、性別に基づく暴力行為も確認され、一部についてはロシア兵による犯行と断定された。モーセ氏によると、
被害者の年齢は「4〜82歳」だという。さらに調査委は、子どもが受けた「レイプや拷問、不法な拘束」など多種の犯罪被害ついても記録したとしている。
一方で「ウクライナ軍によるロシア兵士の虐待も2件確認した」とし、「数は少ないものの、こうしたケースも引き続き注視していく」と同氏は述べた。【翻訳編集】 AFPBB News