日本人はなぜこんなに「お金を使わない」のか? 心の奥底に染みついた「恐ろしい怪物」の正体
アメリカのシリコンバレーで働いている知人を持つ知り合いから興味深い話を聞きました。
「シリコンバレーでは皆、『今日より明日は良くなる』と思って生活しているんだ」
知人は、それに心底驚いたと言うのです。
長期デフレにある日本では考えにくいかもしれませんが、実はそちらが世界の「標準」です。
世界では賃金が上がるのがふつうなのがその証拠です。
今日より明日は良くなる、と感じられるから、楽観的になり、貯蓄より買いたいものを優先できる。だから経済が回るのです。
逆に、「明日は今日よりも生活が苦しくなるかもしれない」という不安があれば、
将来のためにお金を取っておこうと過剰に貯蓄をしてしまいます。
企業も従業員の給与や設備投資に回すより現預金を増やし、リスクを取るよりも小さく安定しようとする
──まさに日本を表すような心理状態ではないでしょうか。
これがデフレマインドです。
「景気は気から」と言いますが、日本に根付いたこの心理が、デフレ脱却の大きな妨げになっています。
https://gendai.media/articles/-/103198?page=3